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史上最高の濃姫・濃姫を演じた女優・史実としての濃姫・そして帰蝶へ

2018年11月03日 | 麒麟がくる
濃姫を演じた女優さんを調べてみると

柴咲コウ・観月ありさ・内田有紀・斉藤由貴・有森也実・和久井映見・綾瀬はるか・菊川怜・中谷美紀・菊池桃子・麻生祐未・藤真利子・松坂慶子・川口春奈

このような女優さんの名が挙がってきます。全てを網羅はしていません。

「史上最高の濃姫」は「人それぞれの感性」ですから、客観的には決められませんが、主観的には「19歳の松坂慶子さんが演じた濃姫」です。作品は大河ドラマ「国盗り物語」。総集編は残っていてDVDで観ることができます。(同率首位がおりまして、それは柴咲コウさんと川口春奈さんです)

若き松坂慶子さんの濃姫は、単に外見的に美しいだけでなく、脚本のおかげで、「人としても美しい濃姫」なのです。むろん外見的にも圧倒的に美しい。今はやや「ぽっちゃり」ですが、当時は若いですからむろん痩せています。

菊池桃子さんの帰蝶は「なんか変」でした。和久井さんの濃姫は後述しますが、これはなかなかでした。藤真利子さんの濃姫もなかなかです。内田さんの濃姫は、ごく普通でした。

一方、「現時点における世間の評価で最高の濃姫」とは誰か。それは「信長協奏曲」の柴咲コウさんでしょう。織田信長俳優でも第一位は「信長協奏曲」の小栗旬さんです。小栗旬・柴咲コウの組み合わせが現時点における「最強」なのです。特に若い人にとっては濃姫は「濃姫ではなく帰蝶」であり、帰蝶とはつまり柴咲コウさんです。

私もこの柴咲コウさんの帰蝶は素晴らしいと思います。気が強く、一方で女性らしく、そして信長を「殿」でも「上様」でもなく「うつけ」と呼びます。お市の方を可愛がっていて「市」と実の妹のように呼びます。お市を市と妹扱いして呼び捨てにする帰蝶は初めて見ました。「信長協奏曲」は素敵な作品です。あんなのファンタジー史劇じゃないかと馬鹿にしてはいけないと思います。

ちなみに「信長協奏曲」では向井理さんが池田恒興を演じます。ドラマの中では「つねちゃん」です。たぶん比較的若い人の間では「恒ちゃん、池田恒興」は有名です。

さて帰蝶。または濃姫。

美濃の斎藤道三と正室小見の方の娘として1535年に誕生しました。やがて織田信長の正室となりますが、信長より年齢は1つ下です。まあ、ほぼ「同学年」です。

「いざとなれば信長を刺せ」と小刀を父から渡され、「あるいはこれは父上様を刺す刃になるかも知れませぬ」と応じる。これが名シーンでありましょう。

父の道三は「それでこそ、この道三の娘である」と笑い、濃姫を褒めます。

ドラマでは「だいたい本能寺で信長とともに死ぬ」と設定されます。だいたいです。ちなみに「信長協奏曲」ではかなり後年まで家康の保護を得て生き残ります。

大河「信長 KING OF ZIPANGU」ってのは「ちょっと変な作品」でした。濃姫は菊池桃子さんで、途中から「堺」へ行って別居してました。その後病気になります。「信長 KING OF ZIPANGU」は、平幹次郎さんを除いて「俳優の言葉遣いが全部同じ」で「俳優の個性を見事に殺して」いました。そのことがなければ、それなりに面白い作品なんですが。

史実としては「わからない」ようです。そもそも本名もよく分からない。「帰蝶」で定着してますが、「よくわからない」ようです。本能寺で死んだという確かな証拠もありません。その前に離縁していたとか、本能寺後も生存していたとか「諸説いろいろ」です。女性はよく分からない。ちなみに明智光秀の奥さんは妻木煕子となっていますが、これも本当は違います。よく分からないのです。

帰蝶が、もし本能寺で死んでいたなら、信長との関係がどうあれ一応正室ですから、秀吉が信長とともに派手に葬ったでしょう。でもそんな記録はありません。

小説・ドラマにするには「いい人材」です。史実がわからないから、自由自在に設定できます。家康の保護を得て、江戸時代まで生きていても、絶対ウソとは言えないのです。

さて、ドラマにもどります。

以下は加筆なんですが、今「麒麟がくる」では川口春奈さんが演じています。素晴らしい帰蝶です。系統としては柴咲コウさんの系統です。まだ数回しか登場していませんが、今後、どういう人物となっていくか。非常に楽しみです。

さらに加筆します。「非常に楽しみです」と書いたのが1月末なのでしょうか。今は6月で、麒麟がくるは一旦停止状態です。帰蝶はほとんど主役の地位にいます。帰蝶Pとか帰蝶先輩とか言われています。信長のフィクサーですね。妻の支えとかいうレベルではない。美濃の家督問題にまで手を回して、光秀と口論になったりしています。もはや帰蝶といえば川口春奈さんという状態になっています。ここまで凄い描き方をするとは予想もしませんでした。わたしはそもそも川口春奈さんが好きだったので、大満足です。帰蝶には史実はありません。自由に描くことができます。今後の描き方がますます楽しみです。

加筆終わり。

「国盗り物語」の濃姫は、信長とは非常に仲がいいわけです。「そちはここから落ちよ」と言う信長に対して「殿、わたしはここに残ります」と応じます。
それに対する信長の反応が、おもしろい。「止はせぬ、勝手に死ね」と信長は応じます。信長なりの愛情表現です。愛情表現が「勝手に死ね」、実におもしろいと思います。

これが30年以上たった「功名が辻」だと、同じ司馬さんの原作でも、まるで違います。演じたのは和久井映見さんです。

「そちはここから落ちよ」、ここまでは同じです。でも濃姫は戻ってきます。「なぜ戻ってきた」という信長に対し、濃姫はこう応じます。
「あの世でまみえようと仰せられても、殿は地獄、私は極楽。このままでは死に別れでございます」
そもそも濃姫は信長のやり方に大きな疑問をもっていたという設定です。簡単に言えば信長がもうさほど好きではないわけです。でも最期にこのセリフです。なかなか面白いと思います。

最後に映画「信長協奏曲」の帰蝶。元々ドラマの月9枠だったと思います。信長と帰蝶のラブストーリーですが、信長はほぼ教科書通りに行動するので、史実も描かれます。むろん史実じゃない部分もあります。

本能寺から逃げたサブロー信長(実は未来の高校生)、身代わりになって死ぬのは本当の信長(明智光秀として顔を隠して行動しており、役者は信長と同じ小栗旬)です。殺すのは、当時京都にいないはずの「復讐の鬼である秀吉、サル君」です。

サブロー信長は本能寺から逃げ、帰蝶柴咲コウと再会。帰蝶は「どこかに逃げて二人で暮らそう」と言いますが、サブロー信長は「明智光秀、ミッチー」として行動し、秀吉に殺され、そして未来に戻ります。

どうして「明智光秀として山崎の戦いにのぞむ必要があるのか」、ここがどうにも疑問です。映画を見ても解釈ができません。今度またちゃんと見て、考えてみたいと思います。

結論 現時点での最高の「帰蝶」は川口春奈さん、または柴咲コウさん。「濃姫」なら若き日の松坂慶子さん、、です。ご異論はありましょうが、個人的見解です。


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