大阪と神戸で、それぞれ十人近い高校生について、インフルエンザAへの感染が確認もしくは濃厚となった。
国別確認感染者数が、メキシコ、アメリカ、カナダ、スペイン、イギリス、パナマについで、世界第7位にまで上がるのはほぼ確実だが、彼らと同じ高校で、風邪の症状を訴えている生徒がまだ相当数いるようで、数十人、場合によっては、百人近くまで増える可能性がある。
新型インフルの大規模な集団感染である。
WHOは、スペイン、イギリスと並んで、日本を、感染者拡大の最前線と見なすだろう。
国内で感染者が出るのはやむを得ないが、ここまでの集団感染を許したのは、政府の対策に大きな誤りがあったからである。
WHOや世界の専門家が、空港での「水際」対策では感染者を発見出来ないと、再三警告していたにも関わらず、厚労省は、全便機内検疫にのめり込んでいった。
その結果、大部分の感染者は「水際」で食い止められている、感染者は海外渡航者のみ、といった幻想が社会に蔓延して、国内での人・人感染者の発見が遅れてしまった。
今回の感染者についても、事前に発熱センターに相談した際、海外渡航歴がないので新型インフルではないと言われたとの記事もある。
また、感染者や周りの人々も、海外に行ってないから、日本にはまだ入ってきていないから、と新型インフルを疑う気持ちは薄かっただろう。
もし、「水際」では感染者流入は防げない、日本にすでに入っているかもしれない、と政府が国民に警告し続けていれば、もっと早期に発見出来た可能性が高い。
そういう心づもりでいれば、学校でインフルエンザ症状を訴える生徒が増えた場合、海外渡航歴があろうがなかろうが、すぐにインフルAの検査を実施するからだ。
厚労省は、うがいだ、マスクだ、時差通勤だと、この期に及んでも、まだ予防策ばかりを強調しているが、国民に、今一番呼びかけなければならないのは、インフルエンザの症状が出たら、学校や会社に行かないで、すぐ病院で診察を受けるよう、お願いすることだ。
そして、企業などに対して、休みやすい環境を作って、無理な出社をさせないように、協力を求めることである。
インフルエンザは、発症した直後に、他人に感染させる危険が大きい。症状が出始めているのに無理して登校し、午前中は授業を受けて、午後は保健室などということは、絶対に避けなければならない。
うがいや手洗いの励行など、政府による今の対応策は、健康な非感染者に力点が置かれ過ぎていて、発症者が大量に出た場合どうするのかが、見えてこない。
このままの体制で、インフルAが本格的に流行し始めたら、保健所など相談窓口の電話は滅多につながらなくなり、発熱外来は軽症患者であふれかえって重症患者が行き場を失い、検査機関は検体の山に埋もれて身動き出来なくなるだろう。
結局、発症者は、学校や会社をすぐに休むこと、そのうちの大部分である軽症者は、普通の病院で薬を貰って、自宅で治すこと、そして完全に治るまでは、登校や出社を控えること、その三点を徹底するしかない。
季節性インフルの場合と基本的に同じであるが、感染拡大を防ぐ、もっとも有効な策だ。
CMなどを通して、この三点を盛んに呼びかける方が、全便の機内検疫を続けるよりは、はるかに意味のある税金の使い方である。
国別確認感染者数が、メキシコ、アメリカ、カナダ、スペイン、イギリス、パナマについで、世界第7位にまで上がるのはほぼ確実だが、彼らと同じ高校で、風邪の症状を訴えている生徒がまだ相当数いるようで、数十人、場合によっては、百人近くまで増える可能性がある。
新型インフルの大規模な集団感染である。
WHOは、スペイン、イギリスと並んで、日本を、感染者拡大の最前線と見なすだろう。
国内で感染者が出るのはやむを得ないが、ここまでの集団感染を許したのは、政府の対策に大きな誤りがあったからである。
WHOや世界の専門家が、空港での「水際」対策では感染者を発見出来ないと、再三警告していたにも関わらず、厚労省は、全便機内検疫にのめり込んでいった。
その結果、大部分の感染者は「水際」で食い止められている、感染者は海外渡航者のみ、といった幻想が社会に蔓延して、国内での人・人感染者の発見が遅れてしまった。
今回の感染者についても、事前に発熱センターに相談した際、海外渡航歴がないので新型インフルではないと言われたとの記事もある。
また、感染者や周りの人々も、海外に行ってないから、日本にはまだ入ってきていないから、と新型インフルを疑う気持ちは薄かっただろう。
もし、「水際」では感染者流入は防げない、日本にすでに入っているかもしれない、と政府が国民に警告し続けていれば、もっと早期に発見出来た可能性が高い。
そういう心づもりでいれば、学校でインフルエンザ症状を訴える生徒が増えた場合、海外渡航歴があろうがなかろうが、すぐにインフルAの検査を実施するからだ。
厚労省は、うがいだ、マスクだ、時差通勤だと、この期に及んでも、まだ予防策ばかりを強調しているが、国民に、今一番呼びかけなければならないのは、インフルエンザの症状が出たら、学校や会社に行かないで、すぐ病院で診察を受けるよう、お願いすることだ。
そして、企業などに対して、休みやすい環境を作って、無理な出社をさせないように、協力を求めることである。
インフルエンザは、発症した直後に、他人に感染させる危険が大きい。症状が出始めているのに無理して登校し、午前中は授業を受けて、午後は保健室などということは、絶対に避けなければならない。
うがいや手洗いの励行など、政府による今の対応策は、健康な非感染者に力点が置かれ過ぎていて、発症者が大量に出た場合どうするのかが、見えてこない。
このままの体制で、インフルAが本格的に流行し始めたら、保健所など相談窓口の電話は滅多につながらなくなり、発熱外来は軽症患者であふれかえって重症患者が行き場を失い、検査機関は検体の山に埋もれて身動き出来なくなるだろう。
結局、発症者は、学校や会社をすぐに休むこと、そのうちの大部分である軽症者は、普通の病院で薬を貰って、自宅で治すこと、そして完全に治るまでは、登校や出社を控えること、その三点を徹底するしかない。
季節性インフルの場合と基本的に同じであるが、感染拡大を防ぐ、もっとも有効な策だ。
CMなどを通して、この三点を盛んに呼びかける方が、全便の機内検疫を続けるよりは、はるかに意味のある税金の使い方である。