kaeruのつぶやき

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にんげんをかえせ、 「てんがらもんラジオ」128回。

2014-08-08 17:40:05 | 「てんがらもんラジオ」

 この番組(http://www.ustream.tv/recorded/51025978)への感想は

視聴した人が違えば十人十感想でしょう。 とはいえ共通しているのは人間とし

て視聴したということで、感想の違いを超えて、向井さんが最後に読みあげた峠

三吉の 「にんげんをかえせ」 をもって共通の思いだといっていいでしょう。

 

 さて、向井さんは「平和のはなし、原爆の話」の前に、干しシイタケの戻し方な

ど主婦の知恵を語っていました。 それを聞いていて感心したのはバスガイドの

プロとしての完成度の高さがそのまま出ていたことです。

 原稿なしの話しぶりは日ごろお客さんを目の前にして、語りかけその反応に応

じながら話す様子を思わせます。 そして、話のなかでどこを丁寧に話せば誤解が

なく理解されるのかを心得た話しぶりです。聞き手の体験経験を考えに入れて具

体的な注意を述べていきます。

 その語り口で 「平和のはなし、原爆の話」 が語られました。番組でおなじみの「ひ

げ爺さん」やマッピーさんのコメントを紹介しつつ、話は広島での式典から、被爆者

で12歳の命をとじた佐々木禎子さんのことに及んでいきます。

 この場面では声を詰まらせることもありました。そこに二人の子どもの母親である

思いが込められ、その思いが最後に峠三吉の詩 「にんげんをかえせ」 を読みあげ

ての紹介となったのです。

 峠はこの詩をはじめ、自らの文学をより力強いものに発展させるため、肺結核の

身体を健康体にするための手術を決意しますが、手術は失敗し亡くなります。

しかし、「にんげんをかえせ」にこめた峠三吉の思いは私たちの心に響き、共鳴の広

がりをつくっていきます。 今日の番組もそのひとつになるでしょう。

 

 その拡がりを運動としてみたときこの運動にもガイド役が必要です。バスの名ガイド

の向井さんがこの運動でもその役割を発揮する人だという思いを強くしました。