お盆休み真っ只中。都内は帰郷や近場の行楽を楽しむ人々で
にぎわう中、午後のまったりした空気の漂う高円寺には
ソフビファンがいつものように参集。ガーガメルさんの
アンテナショップである、THRASH OUTが6周年イベントを実施。
SDCCから高円寺に帰郷したばかりのガーガメルさんは
メーカーとして今年8周年の節目を迎えた。
お店ではオリジナルトイのカスタムペイント販売をはじめ
ペインティングアーティスト・katope氏やCHANMEN氏の作品展示・販売で会場は
バイナルフリークたちの坩堝に引き込むのだった。
会場をちょっとのぞいて見ましょう。例によってちょっとじゃ済まないんだこれが。
ガーガメル。妖精スマーフたちを生み出した
魔術師ガーガメルになぞらえたかのような名前が脳裏に浮かぶ。
禁断の社の入り口があたかも怪物の口のように
ぽっかりと空き、脳をつんざく咆哮と共に甘美な快楽にお客を飲み込む。
ヤバさと面白さは紙一重だ!
会場外で限定品の購入順抽選を行い、ゆるゆると怪物の口から
木目の壁に囲まれた店内へとのみこまれていくお客たち。
今回の販売物は一体全体どんなものが。。。とワクワクする瞬間です。
Katope画伯独自の緻密な密教的想像力で魅せるアートが待ち受ける。
新趣向の社?のような飾りには3面怪獣ダダがペイントされて祭られている!
すでに早くも此処ではソフビを神として拝んでいるのか、
われわれは超未来の予想し得ない黄昏の日本を
今此処に幻視しているのかもしれない!
待ち受けるカスタムペインティング群。お客たちがショーケースに鎮座する
彼らの思いもかけない装いに思わず驚きの声を上げつつ
自分はどのアイテムのオーナーになろうかと思い悩む瞬間だ!
今回はミボラもたっぷり増量されているぞ。
全体にお値段もお手ごろ感でセーブされているので
ちょっと一品もののコレクションにトライしてみたいというヒトにもやさしかったかも。
ザゴランとミボラはプレーン&シンプルな色傾向が中心。ベーシックで親しみやすい感じ。
いろんな国内外のアーチストたちとの創作的コンセンサスやSUPER7との
コラボレーションから生まれたニューキャラクターのカスタム品も多かった。
タコも初めて現物を見たアイテムも多かったな。
ワンフェスで初リリースされたシラハマ氏のオリジナルモンスターソフビ
クモン(苦悶)のカスタムアイテムは原型を担当した池田社長,
Katope氏がペイント。
今回は久々のスタンダードアイテムであるデスラ(スタンダード版)の
デビューアクトでもありました。通常品のブラックアイテムに合わせて
カスタム品も10点前後が展示販売され、登場間もないながら好調な滑り出しと
なっていました。
Katope氏の塗装したデスラ。南方の異民族のようなTATOO入りです。
虎縞模様のお茶目なカラーのデスラは池田社長の作品。
その隣はブルマァクのキングマイマイ風カラーパターンですね。
さきにTHRASH OUTで紙工作展を行い
異能者ぶりを見せつけたぶたのはな大橋氏ペイントのデスラ。
その隣の目玉が体に増殖しているデスラがCHANMEN氏の作品。
今回の目玉はこちらも。
昭和の何が入ってるかわからない匿名の業者による
ガチャポンに喜怒哀楽した(もてあそばれた?)世代恐怖の
なぞのガチャポン。中にはあやしげな可動フィギュアや
ゾッキ怪獣のミニソフビがカプセルに入って封入されてました。
何が出るのかわからないガチャポン!いまどき売ってない~。
この猛烈にあ や し いバックシートも
わざわざCHANMEN氏がなるほど4時じゃねーのとかつぶやきながら
夜なべ(推定)して描いたんだな~。
またまたそんな懐かしい手で好き者のお客たちをかつごうと!と思いつつ
何人かのお客が酔狂にもまわしてみたら、けっこう当たり!の塗装版ソフビがすぐ出たりしてて
周りのお客もあっと声を上げる。サスガ皆様の夢を育てるガーガメル、と
HPで銘打ってるだけに(?)なかなかあなどれない混入率ジャン?と評判になってました。
それはいいんだけど、出るとなると
とたんにみんな鬼回しはじめちゃうんだよな、これが。てなわけで
昭和のガチャポン特有の乾いたガラガラ音が終日店内に響くことに。
そうそう、こないだ本ブログでタコが酔狂に書いた
「棄郷」や「夢の島より愛をこめて」という記事で
ソフビはゴミの中からでてきたもんじゃ~とかのたもうたら
場内にたむろしてるお客で記事を読んでくれたヒトもおられたようで、
「ゴミ捨て場で拾った!砂場から出土した!そういう覚えあるヨ!」とか
「自分も拾ってきれいに洗って今ももってるコレクションあります!」なんて話まで出てきて、
ああ、皆ソフビフリークはけっこうソフビを身近な生活空間の中で拾ってたのね~とか、
何か昭和と平成のソフビがつながるような対話も得られたりもしたわけです。
そんな会話の傍らでは池田社長がカウンターの向こう側で何かを見ている。
SDCCでガーガメル一門が
出払ってる間に日本で開催されたワンフェスでの販売物、
M1号さんの尾可動ゴメスを開封して、じっくり手に取り眺めて
「この尻尾なしの状態もまた味があるんですよ!」とお客に語りかけたりなど。
SDCC、THRASH OUTの6周年とイベントが続いて
ようやくスタッフの人たちもホームグラウンドのTHRASH OUTのいつもの場所に
おさまって、くつろいでいる感じ。
結局ゴメスは尻尾、とりつけるのかな~。
やはりソフビのお社はそれを愛好する人々の言霊を
引き寄せ、結びつける場所なのでしょう。
会場ではカスタムの購入リピーターも多く、最後はじゃんけん大会で
残っているお目当てのアイテム狙いで張り切ってるヒトたちが歓声を上げてたり、
新製品の登場もあって昨今のソフビ市場の盛り上がりはどないなもんよ、と
お店からいただいたビールに口をつけつつ語り合う
じっくり考究派のお客さんたちは居るわ、Katope氏はその中に座し
寡黙にスケブにペンを走らせライブペインティングしているわ、
その間に他メーカーさんの訪問はあるわと
人々が行き交い、すっかり暑さが夕餉の涼しさへと切り替わる時間まで
店内では思い思いのソフビにまつわる自分のサムシングを披瀝しつつ
終日賑わっておりました。
毎年行われるいくつかの楽しみが季節とココロの区切りを刻む。
炎暑もやっと折り返しを迎えて次第にこの暑ささえも懐かしく思える
涼風へと切り替わっていくことに。めぐりくる秋ももうじきですね。
怪獣屋敷は休止してからも
時々のぞいてみてたんですけど
えー、閉鎖なんですか。。。
自分も持ってないソフビがいろいろ見れて
すごくありがたかったんですけど、
まあ今は暑いし、少ししたらまた
ブログ熱がわいてくるかもしれませんよ。
とりあえず仮にとしときましょう、
おつかれさまです。
いえいえ、今後ともよろしくお願いいたします。
こんにちわ。そのへんはむずかしいところです
よね。某海外サイトはけっこうソフビなどを作った
当事者が掲示板上に来てプロダクツの説明にきたり
する場面もあるんですよね。
ただ書き手は誰でもHNとはいえその場所で
特定できる名前を名乗って
その後も発言責任をとっているから
匿名で書くような
話とは全然違いますけどね。
日本だとネット上でメーカーサイドは
メーカーサイド、ユーザーサイドは
ユーザーサイドのネット上での交流が
どうも基本になっていて(建前ね、)
そういうHNの習慣がないからなあ。
一応メーカーさんによってはブログのコメント欄が
あるところはあるていど対話にはなるんですが。
楽友堂さんはメーカーさんの周辺でレビューとか
書いてる方なんで直というわけ
ではないんでしょうけどね。
まあ訂正箇所があったんでいらしたという
感じでしょうか。いらしてくれたのは
うれしかったけど自分もびっくりしました。
ダサいと思うしw
カスタムはいらないよ
ルポ、とても美麗な詩的なフレーズも
多くて面白かったです。同じ会場に居たのに
おっしゃるように視点も違いつつ、同じような
ところに文末は落ち着いているような。
自分もお客目線として及ばずながら、ですが
多数の目撃者による視点で語られることで
当然ながら
イベントの面白さも多面的に伝わることでしょう。
なぞガチャはあの会場で魔的に人々を
惹き付けて稼動していましたね。なんというか
モノが何があたるか?も当然の関心事なのですが
それ以前にTHRASH OUTの店内で
昭和スタイルのガチャを廻すこと自体が楽しい、
みたいな。ガチャポントイもROOTS OF GARGAMEL
であり、原点回帰的な祭儀として今回の
イベントの中核に位置していたのは疑いようが
ないところでしょうね。
コスモスの大きな自販機は特に神話的ですね。
前にデザフェスであのタイプが飾られてたけど
世代人にはたまらんものがあります。
昭和チープトイカルチャーアイテムを
ハイブリッド進化させた
GARGAMELアイテムがいろいろ入って稼動したら
すごいもんがあるだろうな。いつか叶うといい
ですね。
デスラの収納可能な羽根…日本の住宅事情で
考えるとソフビ怪獣の尻尾や羽根は
居住スペースにやさしくない。手に羽根を広げた
スタイルの怪獣も場所をとるし。
キングギドラなんて集めているひにゃ
羽根と尻尾両方で(おまけに首三つか)
スペース食ってたいへんですものね。
そんなわけでデスラは
コレクターにやさしい怪獣という
意味合いもあるんですね~ナルホドナルホド
自分は、ここもGARGAMEL的こだわりなんだろな、
マルブル譲りの尾可動も気に入ってますね(微笑)
自分とはまた違う角度でのレポートを拝見すると、(接客対応が多忙過ぎて)見落としていた事やお客さん同士のやりとり、当日の事がより一層色の濃い記憶として甦ります。
『なぞガチャ』の異様な盛り上がりは、2004年の『バイ菌軍団大行進!!展』@原宿を想起させましたね…。
ハンドルを回す度に聞こえる歓声や、ため息。
即席交換会。
完全なる昭和マナーで、リアルにタイムスリップしたようでした。
ちなみに友人は誤って!?\7000を投入し、デスラ(st)を買い逃しました。
いつか生きてる『コスモス』の販売機で…なんて贅沢ですね。
デスラ(st)ですが、日本の狭い住宅事情に併せて、ディスプレイを考慮した細かな配慮も有るんですが…そこは内緒にしておきます。
そうですね、お店は6周年、メーカーとしては
今年で8周年ですね。自分は普段の会話等では
8周年の認識で居たのですが
こういう文章上では流れもあって
どうしてもときどき混同してしまいます。
記事のほうで意味合いが混同しがちな
ところは見直して直しておきましょう。
ご指摘ありがとうございました!
発足して8年、『THRASH OUT』開店6周年と成ります。
毒には毒をというのか
暑さに抗するには自分自身熱くなるのがええかと
思い連日コミケとTHRASH OUTに
行って更新したわけですが…けっこうバテた(笑)
今、半泣きで連休明けの仕事の納期やってますヒーコラ
二日酔い、大丈夫でした?
自分も先週仕事のおよばれで
しこたまラオチューのんで大変でしたYO
えらく熱いコメントに読みいってしまいましたが
ガーガメルさんの立ち位置って面白いですよね。
6年前の発足当初はメーカーとしての区分を言うなら
デザイナーズ系でもないし怪獣ソフビ直系でも
ないしストリート系でもないのにそれぞれの要素
が渾然一体になって進行しているような混沌こそ
がガーガメルというか。先がわからない
面白さにひっぱられて今回も結局高円寺行きと
なりました。
そして、「レトロ怪獣系」一家言バリバリの
バクラー?さんが手放しで魅了される新製品も
作れているわけで。
今回のデスラは明確なマルブルレトロスタイルを
ベースにストリート系ソフビ的なエッヂも持たせ
かといってツルツルとした二次元の絵を起こした
立体物という認識でなく怪獣のおもちゃとして
より実存性の高い方向にミクスチュアして
まとめあげたのが評価ポイント
として高いのではないでしょうか。
でも、そう定義してしまうとどうもうまくいかんの
だよなあ。バクラー?さんがおっしゃるようにね。
手にした個々の人が感じ入るべき
ところでしょうし。
出来上がったもので語るという意味で成功した
という感じかな。どうしてうまくいってるかと
いうと、池田氏がもともと
もっているソフビの巧い造型テクニックを
今回は随所で自分で
コントロールしつつ(テイストの配分等の面で)
作っているらしい点が
進歩として明確にブツに表れた感じかと。
しかも通常の怪獣ソフビメーカーでなかなか
出てこなかった明確なマルブルレトロという
点が「怖い」アイテムたらしめたという点。
そんな意味じゃ確かに悪魔怪獣ですね~。
デスラはミニが出たときに
デザインモチーフが某中岡怪獣なのは誰の目にも
明確だったんですが、
今回のスタンダードは皮膚を毛にしたり
角やキバをデコラティブに配置しアレンジを
加えて実際かなり別物というか池田氏のオリジナル
に近い方向まできちんと煮詰めている点に
新境地という印象を受けました。
羽根の収納ができるのは
オモチャ的発想だし日ごろガーガメルさんの愛好
しているキャラクタートイへの愛着も自社キャラに
導入されたプラスワンであったかと思うし。
発足6年の間に身につけたものがディティールの
随所に見出せそうに思います。そして、それが
明確に「怪獣」であったという意外さ。
さらに思うところは、
元のデザインモチーフが介在しなくても
昔ながらの怪獣ソフビを現在のセンスに
換骨奪胎しつつ生粋のオリジナル怪獣だって
今に作れるんではないかなと思いました。
それってちょっとすごいのができそうに
思えませんか?
モウレツな勢いで
熱に魘されてますねw
ガーガメルも6年か・・・・・
この6年、ガーガメルは或る意味ソフビシーンを牽引した部分を思い返しました
ブラック成型でブルマァク・M1ゴジラのリリースだったか?まぁとにかく衝撃のブラック成型とコラボですね。昭和パチ怪獣のガーガメルなりのリファインはパチソフビブームの先駆けでしたし、まぁこれ言うと先駆けは誰?となるのですがそれはソレと言う事でw販売方法でも衝撃wアートへの接近と海外進出。そしてカスタム。彼らナリの仕掛けがソフビシーンに及ぼした影響はおおきいです。
僕は熱心なガーガメルファンではないし好きなものしかガーガメルから買っていないし、カスタムとか買いはしないし欲しいとも思わないのだけれど。購入したモノを改めて眺めてみると、メーカーとして量産(小産w)したモノの中には所謂、レトロに起因した造型のモノが多いのです。当然レトロ造型ファンですし購入ブツそうなる訳ですが、偶にリリースされるガーガメルが根底に持ち続けていると思われる彩色感も含めたレトロ感のバクハツには惹かれるモノがあるのです
と、言う事で、今回のST「デスラ」
素直に文句なしでイイモン作りましたね!
イロイロなレトロソフビの要素(ココではあえて焦点をあわせません)が詰まっていて、そこにガーガメルらしさが加味されて・・・快作ですよ!・・・・・ブラック成型もガーガメルらしいし、デスラのイメージに合っている、欲を言えばもっと当時を意識した成型色と彩色を望むけれど、国内発売第一弾としてはブラック=ガーガメルで節目を得ていると思います。二日酔いで現地にはいけませんでしたが・・・何とか本日手にする事ができました!手にしてみて判る味わい深いソフビだと思います。