99年前の新聞に「團扇」

　大正九年五月十八日附『報知新聞』〔戦後
はスポーツ紙だが、当時は一般紙。〕掲載の
神力─髙ノ山の手捌きを転載してみたい。

…双方一気に突合ひ神突進みしも高よく残し
双方突合ひ右に蹴返しを見せて又突合ひ高
二本を当てゝ押切り神打棄の気味ありて
團扇は神力に上りしも物言つき結局預

　“泉の親方”こと22代もと木村庄之助は、
NHK相撲放送で裏正面ゲスト解説として
登場していた。“物言い”の際のアナウンサー
の呼びかけに「軍配」と云わず「団扇」と
応じていた━と、記憶している。

　戦前、当時協会嘱託の彦山光三と泉林八
とは対面したことがあったはず。…なのに
なんで『相撲道綜鑑』(昭和15)で「軍配」と
書いていたのだろう…?

大空襲に遭遇の可能性は…?

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　江戸っ子力士の鳥ヶ峰〔最高位十両
二枚目＝宮城野部屋〕が、その“横顔”
の不明な点がすくなくないのは不可解。

１、生年月日は、明治37年５月で「日」
が不明。
２、歿年が未詳で、はやくから「消息不明」
になっていたのか。

　現東京都北区滝野川の出身で本名が
天野吉五郎。

　勝手に推察すれば、昭和二十年三月十日の
「東京大空襲」で犠牲になった可能性ゼロ
なのか。