三様

最近、大人のレッスン生には、クリスマスソングの楽譜をお渡ししている。「そろそろ、季節ですから・・・」

おじ様レッスン生、Ｓ山さんは「オー・ホーリー・ナイト（聖なる夜）」に目を留められた。
Ｓ：「これは、よく母が歌っていた歌だなあ～」
Ｓ山さんのお母様という方は、フェリスの卒業生だそうで、時々この歌を口ずさんでいらしたらしい。
Ｓ：「ミッション系の学校はこういうの、よく歌うんですかねえ～」
何か、感慨深げに、曲に取り組んでいらっしゃる。

おば様レッスン生、Ｍさんは「ホワイトクリスマス」の楽譜に釘付けだ。
Ｍ：「ちょっと覚えてる。良いわねえ～。嬉しい・・・」
レッスンタイムを楽しんでいらっしゃる様子である。

Ｓ川さんには、クリスマスソングの提案はしない。嗜好がはっきりなさっていて、とにかくドイツものにしか興味がない。シューベルトの「白鳥の歌」をひと通り歌って、今は「美しき水車小屋の娘」を歌っている。当然、私なんかより古いクラッシックファンなわけで、古き良き時代の名歌手についても詳しく、よく教えていただく。珍しい録音などもお持ちで、よく貸していただく。歌が上手くなりたいという欲は無いが、音楽の話をすることが何より楽しいご様子でもある。

人それぞれである。