人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

江戸川乱歩『宇宙怪人』

2022-01-25 09:53:03 | 読書記録(紙書籍のみ)
江戸川乱歩著『宇宙怪人』

これも、次男に「おもしろいよ!」とお薦めされて読んだ本です。

怪人が明智探偵に正体を暴かれたとき、「世界各国の政府や軍隊は、いくど戦争をやっても
こりないで、何百万という罪のない人間を殺してもすこしもこりないで、まだ戦争をやろうとしているじゃないか」
(江戸川乱歩『宇宙怪人』ポプラ社、P187後ろから4行目と3行目)、だから、地球じゃなくて
宇宙に目を向けさせるためにこの事件を起こした、と語っていて、それまでの
キッズの心わくわくな展開から、急に重くなった。
でも、この作品が書かれた第2次世界大戦後の情勢を考えれば、すごく心に響くセリフだ。

怪人、なんかすんごい世界的に迷惑なことをしてるけど、深いやん。


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