人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

下村敦史『そして誰かがいなくなる』

2024-06-29 10:58:13 | 読書記録(紙書籍のみ)
下村敦史著『そして誰かがいなくなる』
(いつにもまして詳しすぎる感想です)

覆面作家「御津島磨朱李(みつしまましゅり)」の新築お披露目パーティに
作家、編集者、評論家が招かれた。
森の中の「何かが起こりそうな」洋館。
余興(?)としてスマホを隠され、天候が悪化し、雪の中に閉じ込められる。
クローズドサークルの出来上がり。
そして、悲鳴を残して消えた覆面作家。

プロローグの文章の違和感が、被害者の正体につながる。
途中で女性作家の一人がいかにも怪しい感じになるけど、
その時点で彼女に感情移入してたので、犯人じゃなくてよかった。
でも、子どもに自分が服用してた睡眠薬を盛るのはいただけない。
本当にいただけない。それだけは許せない。他人が自分の3歳の子どもに
大人用の睡眠薬盛るなんて絶対に許せなくない? どんな理由も正当化できない。

ミステリの王道トリックを引用したり、有名作品に言及したり
そこここにミステリファンをワクワクさせる要素があった。

エピローグを読んで、「はぁあああああ~~~~~!!??」となりました。
「ましゅり」とは変わった名前だと思ったけど、アナグラムでしたか。

っていうか、あんなにステキなお家を建てられるっていいなぁ。
私も書斎ほしい。隠し部屋ほしい。ホームシアターほしい。
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