人生にロマンスとミステリを

小説を読むのも書くのも大好きな実務翻訳者です。ミステリと恋愛小説が特に好き。仕事のこと、日々のことを綴ります。

リンダ・ハワード『天使は涙を流さない』

2015-11-02 00:00:22 | 日記
加藤洋子訳、リンダ・ハワード『天使は涙を流さない』

見たことある名前だなぁと思ったらハーレクインも書いている作家さんでした。

美貌を武器にお馬鹿な女を演じながら、マフィアのボスの愛人をしているドレアは、
いずれボスに捨てられることを考えて、彼にもらった宝石を精巧な偽物とすり替え、
本物を貸金庫に隠すなど、裏では頭を使っていた。

けれどある日、ボスの優秀な暗殺者に、金の代わりに彼女を一度だけ抱きたいと
言われる。自分の女を与えて暗殺者をつなぎとめるか、その逆かを一瞬悩んだボスは、
暗殺者にドレアと過ごす時間を「5時間」与えた。

愛人だと思っていたのに娼婦のように与えられたことに絶望したものの、
暗殺者からは予想外に、今までの男たちとは違う優しく情熱的な扱いを受ける。

もうマフィアのボスに抱かれるなんて無理。とある意味ぶち切れたドレアは、ボスの金を
巧妙に盗んで逃げ出した。

彼女が逃げたことに気づいてこちらもぶち切れたボスは、暗殺者にドレアの殺害を依頼。
けれど、暗殺者も彼女と過ごした四時間が忘れられず、依頼を受けるかどうか決めかねているうちに
ドレアを見つけ、追跡する。追う者と追われる者の手に汗を握るカーチェイス(!?)。

暗殺者はどう自分の気持ちに決着をつけるのか!?

とドキドキハラハラしてたら、なんと、ドレア、死んじゃいましたよ、事故で。

え~~~!!??
と思ってたら、天国の手前のようなところに行って、今のままじゃ行けないからもう一度
チャンスをあげるみたいな展開になって。

あれ、これってサスペンスだったよね? この辺りからファンタジーになってない??

文化の違いなんでしょうか。日本の作家のサスペンスでは、あの世に行きかけて戻ってきた
話、読んだことないです(もしかしたらあるのかも)。

まあ、最後はハッピーエンドなのでそれはよかったです。

あのまま事故で死なずに、暗殺者が悩みながらもドレアに本気になり、ドレアと二人で
マフィアのボスに復讐するという展開もおもしろいかなと思ったのですが。

でも、おもしろかったです。こういうラブサスペンスの翻訳をしたい!
オーディションサイトに登録してますが、今のところそういうオーディションはありません。
過去にあったので登録したんですが……。
コメント
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