ぶんやさんち

ぶんやさんの記録

万物を甦らせる春 1997.4.1

1979-04-01 13:53:45 | 嫩葉
わたしは四季の中でも春が一番好きです。春のうちでも、新芽が一寸芽を出し始める頃、園庭の桜の枝先に淡い色を見出すとき毎年のように感激します。その時生命の輝きというか、力を感じます。不思議なもので、春が近づくと木々の幹や枝に張りが出て、みずみずしくなってきます。それが又何とも言えない感動を与えてくれます。「生きているって、すばらしい。」 この時期の園児たちは、まだ寒いのに、体の中から春を感じるのか、園庭を走り回っています。特に、年長の子どもたちは小学校への進学をひかえ、希望に満ち、もうすっかり小学生のような顔をしている園児もいます。子どもの成長は確実ではやい。ただし、大人や環境の妨げがなければという条件付きであるが。 春のうちで、もう一度大好きな時季があります。それは4月の終わりから5月の初め頃までのいわゆる「新緑の季節」です。今でも目をつぶると、30数年前の4月30日に三重県の御在所の頂上から見た、うす黄緑の吹き出すような光景を鮮明に思い出します。あれは確かに命の爆発です。 今年から一大決心をして、教会と幼稚園とを結ぶ月報を発行することにいたしました。毎月確実に出せるか本当のところ自信はありませんが、「主の御心ならばなさせ給え」という気持ちです。教会の人々には幼稚園のことがよく分からないし、幼稚園の人たちには教会の存在が明白ではない。園長は牧師もしているらしいが、どうも怪しい、というような疑問を持っておられる方もおられるのではないか。その溝を少しでも埋められたらというのが目的です。 「嫩葉(どんよう)」という言葉は、要するに「若葉」という意味で「双葉」と同意語です。何となく文学っぽい感じがして、この種の気楽な月報にはふさわしい気がします。(「我田引水」でスミマセン。)あまり固くならず、幼稚園の卒園生や在園児、そのご家族等が「自分たちの教会」という様な感じで教会に出入りしていただきたいというのが率直な願いです。 この季節を、教会暦では復活節といいます。今年は3月30日が復活日(イースター)で、それから7週間49日間が復活節です。イースターは教会ではクリスマス以上に大切な祝祭日です。イースターまさに万物の甦りです。(園長・牧師 文屋善明)

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