イエスは弟子たちを伴ってエリコを出てエルサレムに上る途中、いつもの通り大群衆が従っていました。二人の盲人がイエスの通るのを知り、大声で「憐れみをおかけください」と懇願しました。イエスは、二人の盲人の懇願に気付き、盲人の要望通り、即座に目を見えるように治されました(マタイ20:29~34)。イエスは苦しんでいる人たちに深い憐れみを示し、み父エホバがどのような方かを示されました。
次にイエスと弟子たちはエルサレムに近づくと、イエスは二人の弟子を遣わし、村から子ろばを自分のために連れて来るように指示をされました。二人の弟子はイエスの指示通りに子ろばを見つけ徴用します。イエスはその子ろばに乗ってエルサレムに勝利の入場をする場面がマタイの福音書に次のように記されています。イエスが子ろばに乗ってエルサレムに入城されたのはなぜでしょうか。
「さて彼ら(イエスと弟子たち)がエルサレムに近づき、オリーブ山にあるべテパゲに着くと、イエスはさっそく二人の弟子を遣わして、こう言われた。「行って、向こうに見えるあの村に入りなさい。そうすれば、あなた方はすぐに、一頭のろばがつながれ、それと一緒に子ろばがいるのを見つけるでしょう。それ(子ろば)をほどいてわたしのところに連れてきなさい。そして、だれかが何か言うなら、「主がこれらをご入り用なのです」と言わねばなりません。そうすれば、彼(子ろばの持ち主)はすぐにそれ(子ろば)をよこすでしょう。
これは、預言者を通して語られたことが成就するため実際に起きたのである。こう言われていた。「シオンの娘に告げよ、「見よ、あなたの王があなたのもとに来る。気質の温和な者であり、ろばに乗って、それも、駄獣の子なる子ろばに乗って」」。
それで弟子たちは出かけて行き、イエスの命じられたとおりに行った。こうしてろばとその子ろばを連れて来て、その上に自分たちの外衣を置き、次いでイエスがその上に座られた。群衆の多くは自分の外衣を道路に敷き、他の者は木の枝を切り落として道路に敷いていった。群集は、彼(イエス)の前を行く者も、あとに従う者も、こう叫びつづけた。「救いたまえ、ダビデの子を!エホバのみ名によって来るのは祝福された者!彼(イエス)を救いたまえ、上なる高き所にて!」。
さて、彼(イエス)がエルサレムに入ると、市全体は「これはだれなのか」と言って騒ぎ立った。群衆は、「これは預言者イエス、ガリラヤのナザレから来た方だ!」と告げていった」(マタイ21:1~11)。
上記のマタイの福音書に記されている通り、イエスは二人の弟子に指示し、村から子ろばを徴用し、その子ろばに乗ってエルサレムに勝利の入場をしました。イエスが子ろばに乗ってエルサレムに入城するのは、マタイの福音書に記されている通り、預言者ゼカリア9章9節で予言していた言葉が成就するためでした。福音書の記録から分かる通り、イエスに関する聖書に記されている預言の言葉はすべて成就します。ですから、聖書の言葉は神エホバの言葉であることが分かるのです。イエスの弟子たちもイエスが子ろばに乗って入城する姿を目の当たりにし、預言者ゼカリアの言葉が成就したことを理解しました。
イエスがエルサレムに入ると、市全体は「これはだれなのか」と言って騒ぎ立っています。それも無理からぬことです。群衆の中の多くはイエスが神の王国の良いたよりを宣明しながらあらゆる疾患あらゆる病気の人たち、盲人の目を治し、らい病人を即座に治し、大群衆に満ち足りるまで食事を与え、エルサレムの入城の少し前にはラザロの復活など、数多くのイエスの奇跡の業を見ていました。子ろばに乗って入城したイエスの姿を見て群衆がそうした事柄を話しているのを聞いたエルサレムの市全体が騒ぎ立ったのも無理からぬことです。しかし、起きている事柄を見たパリサイ人たちは「世は彼(イエス)に付いて行ってしまった」と言って嘆きました(ヨハネ12:19)。
紅梅の 青き空背に 咲き誇る 今日の一句
王国会館の庭に咲いている「椿」