notation

ガスファンヒーター

2006-11-29 01:28:05 | 侃々諤々
12月も目前。
そろそろ冬ですね。
この時期にシャツ一枚で歩いている人を見ると「あの人は頭がおかしいに違いない」と思う反面、うらやましくもあります。

何度も言いますが、私の寒がりは尋常ではありません。
この時期は冬眠前の熊のようには食べまくり皮下脂肪を蓄えます。できればそのまま冬眠したいくらいです。
8月に8%だった体脂肪が13%まで上昇。イイ感じです。
さらなる防寒のため、先日ダウンジャケットを購入し屋外バージョンは多分完璧。

しかし自宅。
引っ越して部屋が広くなったものの、この部屋、5階建てビルの最上階。格好良く言うとペントハウスです。エレベータありませんが。
とうことは6面中5面が外気に晒されています。
暑い分にはある程度我慢ができます。西日降り注ぐ真夏の16時の厚さにも耐えられました。
何故あのとき寒さに対して考慮しなかったのか。

遂に寒さ到来。
エアコンを入れるモノの、天井埋め込みの業務用。
足下寒い。暖まるのは後頭部のみ。効率が悪い。
というか、エアコンって天井近くに設置するモノですが、それって熱循環からしてどう考えても間違ってる。まぁ、スペースの問題があるのかもしれませんが、上から温めても上しか暖まらない。強風で足下に届かせても反射してまた上に帰って行く。CMの足下を這うような図説はJAROに訴えた方が良いと思います。
効率を考えたら床暖房が一番良いんですね。
自分で床を張り替えたときにニクロム線を張り巡らそうと思いましたが、『無謀。素人リフォームでビル全焼』なんて見出しで3面を飾る恐れがあったのでやめました。

そしてガスファンヒーターの導入を決意。
石油ストーブが最も経済的なのですが、5階までの階段を毎週タンクを背負って上がるのはクリリンじゃなくても遠慮します。

我が家は屋内型の湯沸かし器なので、ガス栓増設は容易。しかしできるだけ金は払いたくない。
ということで先日のガス湯沸かし器リコール騒ぎに便乗して管理会社にお湯の温度が一定にならない湯沸かし器の不具合をややオーバーに訴え、湯沸かし器の取り替えを承諾させ、ついでにということで実は本題のガス栓の増設も依頼。
成功。

そして念願のガスファンヒーター、空気清浄機能付きのヤツをヤフオクで1万円で落札。
しかし宅急便が受け取れる時間に家にいるはずもないサラリーマン。1日でも早く導入したかったため佐川急便の配送センターまで携帯サイトの地図を頼りにピックアップに赴く。が、行けばタバコ屋。タバコ屋? 電話で確認すると全く違う場所。ばかやろう。
で、結局帰ってきたのは深夜2時。

そして、猛烈な睡魔のに襲われつつ梱包を解き設置。(ガスホースは施工に来た兄ちゃんと共謀で管理会社請求)
電源オン。
意外すぎる静音。不安になるほどの微風。
ジャンク品をつかまされたのか?と一瞬よぎったものの、暫くしてみれば十分すぎる暖かさ。
部屋をまんべんなく暖めることはできないものの、どうせ独り身。ピンポイントで温めてくれれば良い。
定位置はこれに座っています。背中は穴あき、ケツはメッシュ。
背面からガンガン温めてくれます。暑いくらい。

ガスファンヒーターの利点のメインは即暖ですが、それに加えて地味な加湿機能があること。
気になったので都市ガスの成分を調べてみました。
メタン(CH4)、エタン(C2H4)、プロパン(C3H8)、プタン(C4H10)。
水素まみれじゃないですか。
換気しないと結露するくらいだそうです。

そういえば「美味しんぼ」でもガスで焼き鳥を焼くのがダメな理由の一つに「燃焼するときに発生する水蒸気で鳥がふやけるから」という件がありました。
しかし、先日読んだ割と新しめの「美味しんぼ」ではガスで焼く焼鳥屋に味にうるさい後輩を連れて行く山岡士郎!
なんと、水蒸気を嫌うために燃焼部分をコンロの上部に設置するという焼き機を紹介していました。しかも、鳥の脂で煙が立たないから鳥の味が純粋だそうな。私は、あの煙い感じも好きなんですが。ちなみに、皮が好きです。
恐るべし「美味しんぼ」。
双子も喋り出しました。目が離せませんね。

映画【クイール】

2006-11-28 02:07:44 | 映画
クイール
2004
崔洋一



今日は「癒されよう」と、満を持して投入。



オイ、何やってんだ。何やりたかったんだ?
あんた、何を演出したのかね。ト書き全部入れただけじゃないの?
これはテレビ東京の陰謀かね?

序盤の飛行機シーン。どうしてCGなんだ?何故犬映画観てて空中でジェットがカメラ脇を轟音で過ぎるんだ?ベスト・ガイか?『ゴクウ、後ろがガラ空きだ』(by イマジン)か?というか、そのシーンは必要なのですか?
どうして雪をCGでやることにOKを出したのかね。セリフで「雪だ~!」が出てくるまでタンポポの綿毛でも写り込んでるのかと思いましたよ。
犬が病気で倒れるカットを何故ハイスピードで撮影したのかね。一瞬で展開が読める映像なんて演出じゃ無いですよ。しかも倒れる様は天才・KEN志村も驚くコケっぷり。しかし、これができる犬も大したものです。
いちいちカメラを振りまくる空気の読めないカメラマン。フレームに入れるためにカメラ振りまくるなら一発で収まる画を捜せ。人間の目はそんなにゆっくり動かんよ。
セットでやってこんなに下手な照明するオマエ、もうあんたの目はダメだ。盲導犬に頼れ。
犬にアフレコすんな。犬の顔と声が合ってなさ過ぎ。しかも音前に出すぎ。手話習え。
モノローグの声、コロコロ変えるな。誰が語りかけてくるのか分からん。フォーカスを絞りきれない映画に感動なんかせん。というか、中学生の読書感想文の朗読会か?最初のモノローグのいちいちはにかみ口調の少女、故人かと思うほど登場が遅い。ある意味凄い演出。いろんなことを想像してしまった。

駄作。
犬モノは何度も言うようですが大好物で、最近だと「トゥルーへの手紙」「Say Hello! あのこによろしく」「いぬのえいが」(「ねえ、マリモ」限定)は、確かに良かった。泣いた。ホントに。

先日の「さよなら、クロ」よりも酷い。アレは最終的に恋愛モノにオチるという驚愕の展開で苦笑。笑えただけオッケーでした。
が、本作は何だ。
誰の目線でも無いし、感情移入できるリアリティも無いし、のめり込むファンタジーも無い。

「オイ、とりあえず可愛いっぽい犬の仕草押さえとけ。寄れ!もっと、もっとだ! The Dog当たるんだからコレがハズれる訳ねぇよ。盲導犬?所詮犬だろ? そのうつぶせ上目遣い、20カットもらっとけ。」という現場の声が聞こえてきそうなナメっぷり。
犬好きナメんな。
こういうのやっちゃうから動物モノは安く見られる。原因、自分たちじゃん。

次に恵比寿ツタヤでこのDVDを借りる人はディスクに傷が付いていて観られないかもしれません。
半額セールだったけれど、200円返せ。犬用ジャーキー買うから。

映画【マンハッタン】

2006-11-27 01:22:14 | 映画
マンハッタン
1979
ウディ・アレン


テクノロジーを全く使わない人間模様だけのストーリー。
もの凄い人間くささで、割と数の多いキャスト一人一人間の奥行きがたった96分でちゃんと出ててます。
こういうのを観るとニューヨークに行きたくなります。人間くさい街ってことで。幻想かも知れませんけど。

ヨーロッパモノにはない俗っぽい感じだけれど、それがただのミーハーにならない見せ方はウディ・アレンそのもの、だと思っています。
殆どのシーンがワンカットで展開。台詞回し上手すぎ。懲りまくったわけではないであろうカメラワークがより人物を見せます。

2度の離婚を経ていろんなことを経験したはずの42歳の男が、最後は17歳の女の子に愛について諭される。
モノ知ってるからって偉い訳じゃない、というお話なのでしょうか。
一度は恋に落ちる同世代のインテリ女性との擦った揉んだの言い訳との対比してしまうと、シンプルな方がやっぱり良いのね、と思ってしまう。
いろいろ分かったつもりになっていると、かえってジャッジしてしまう項目が多すぎて、その比重もなんだか平均してきちゃって、盲目的な感じってのが分からなくなってしまう。思考自体が複雑になり過ぎちゃって、OKが出せない。ひとり国会になってしまう。
是か非で考えるな、ということでしょうね。
テーマは違いますが、松本大洋の「花男」でもそんなセリフがありました。


誰か、そろそろ私に真実を諭してくれたまえ。

映画【A.I.】

2006-11-26 03:22:44 | 映画
A.I.
2001
スティーブン・スピルバーグ


「SFってなんかオタクが喜ぶメカとかウンチクとか満載のヤツでしょ?」と思われがちです。
"Science Fiction"(空想科学でウハウハ)の略というのは間違いありません。
しかし、敢えてここは"Scientific Fantasy"(科学もちょっと盛り込んだおとぎ話)と思ってください。こう思った方が世の多くのSF作品が報われますし、合点もいくというものです。
故:藤子・F・不二雄氏の"スコシ・フシギ"シリーズも大好きです。

私、SFモノが大好きで高校生から大学生くらいまではハヤカワSF文庫をいくつか読みました。おかげで我が家の文庫本コーナーの背表紙は水色率がやや高めです。貸して帰ってこない本達よ、幸せになっておくれ。

技術をもって大多数の人間の欲望を満たし、その副作用として生まれた退廃的な少数派とのギャップを描くことで人間の本質を描くというのがSFの定石だと思っています。この辺はフィリップ・K・ディックを読んでみてください。ブレード・ランナーの原作者です。


今更観た本作。
意外なほどに全体を通して響きます。
記憶・時間・人間・心・模造とか定義がよく分からないことたちをずらっとテーマに据えて、あまりにも広い世界で展開。

基本的にCGが嫌いで、出てくるだけで辟易なのですが、本作は違う。
ドリーム・ワークス製作なので世界最高のCGだからこれ以上のモノは当時できないというのは分かっているものの、職業柄鼻につく。
でも、でもですよ。「あらゆる最新テクノロジーを駆使したところで人の心を動かすのは人でかない」のですよ。本気で表現したいと思えばそれは相手に必ず響く。CGアーティストと監督のイメージする世界にズレが無い。こういう作品を作ると感じることができる。上手いとか下手とかじゃないんです。


スタンリー・キューブリックが原案を立てたモノの、映画化することなく死去。
で、映画化したのがスピルバーグ。
序盤のあまりのSFっぷりに「コレはリドリー・スコットが監督した方が良かったんじゃネェの?」と思いつつも終盤ではスピルバーグ節炸裂。流石E.T.未知との遭遇を撮った監督です。こんなこと言うと何様だと怒られそうですが、そう思ったんだからしょうがない。でも、序盤だけ。


この映画で思ったことは、結局言っていることはもの凄くスタンダードな「愛」の定義のお話で「与えるモノか、求めるモノか」という、鶏が100個卵を産んでる様を観察しても答えが出ない問い。そこで本作では一つのケースをロボットに見立ててみましたというもの。
「これは比喩として邪念の無いソリッドな存在としてのロボットが語る言葉なんだから勧善まみれなのね」という理性が働きまくるものの「でもそれって決して間違ってないし、そういうことに疑いを持つ自分ってどうなの?」という問答が鑑賞中に繰り広げられます。
で、最終的にはロボットがロボットの満足の為に人間を作る(一時的に)という模造が模造の本望を作るという奇妙な結末。しかし、その作られたシーンで繰り広げられるあまりにも優しい時間に呑まれる呑まれる。歳のせいでしょうか。


序盤のあるシーン。
ちょっと狭い部屋で柔らかい光のさす窓をバックに、デビッド(子供ロボット)がモニカ(母)にプログラムに沿って親の愛を植え付けられ「僕のママ」というシーン。コレがヤバイ。ここまで率直に母に対してこんな事言ったこと無い。マザコンもちょっと入ってるかも知れませんが、それに加えて私も子供がいてもおかしくない歳でもあるので、それを言われている妻(架空)を眺める目線でもあり。

ラスト付近。
未来人(ロボット)が発する声が2001年宇宙の旅で登場する人個知能HAL9000の声と酷似。
平坦だけど、どこか優しく人を落ち着けるように喋る声色。ロボットがロボット相手に発するのがこの声か!と驚きました。
1968年に映画が公開された当時はHAL9000なんてホントに未来のロボット。で本作では2000年後の声としてまたこれをチョイス。
2001年に公開された本作のスピルバーグなりのキューブリックへのオマージュの証。こういうの大好きです。ツボです。

多分、この「A.I.」という映画は「2001年宇宙の旅」以後の世界なんだな。結局ルーツを考えざるを得ない、みたいなの。
キューブリックがやってたらどうなったんでしょうか。

映画【あの夏、いちばん静かな海。】

2006-11-25 03:02:51 | 映画
あの夏、いちばん静かな海。
1991
北野武


何のギミックもない青春映画。
やはり、ラストシーンのためだけの映画。

多分、青春というのは本人にとっては、終始ブッチョー面の真木蔵人がこの映画で表現していること。
突然、それまで何も感じなかったことに炎のように取り憑かれ、誰の迷惑も顧みず突き進み、周りからは滑稽に思われ、誰かに影響を与え、身近な人にもの凄い迷惑をかけ、それでも自分だけの満足を追いかける。それができなくなったな、と思ったときに青春は終わる。
フリッパーズ・ギターの曲「青春はいちどだけ」からも感じることですが、自分だけに見える風景が見えるのが青春なんだな。それに対して誰も答えてくれないし、自分のやっていることに対して明文化された答えなんて求めてもない。

多分、北野武の「こういうのがやりたい」だけで突き進んで、脚本段階ではまだ制作サイドは疑心暗鬼。「コレ、ホントに面白いのか?」という感じだったと思います。
このとき、これが映画として成立して、意外なほど揺さぶられる映画になるということが見えたプロデューサー、凄いです。名前先行だったのかも知れませんが、それはそれで結果オーライ。

意外なほど北野監督の毎度の突き放しっぷりが少なかった。やたら優しい。気持ち悪いくらいに。

ただ、久石譲のサントラの幅が無いことが惜しい。殆どナウシカの時の音。
でも、久石譲だと知らなかったとしても必ず「ナウシカの人だ」ということが一発で分かるというオリジナルな感じが出せると言うことは凄いことだと思います。小山田のハーモニクスだけで小山田だと分かるのと同じくらいの職人芸。坂本龍一は3回くらい聞くとなんとなくそう思う。山下達郎はもうポップ仙人。日本人でイントロで分かる人ってあと誰がいるかしら。

オリジナルってそれほどたいそうな事じゃないと思っていたけれど、やっぱりそれを持っていることは凄いことだな。突き詰めすぎ。

スピーカースタンド(その2)

2006-11-14 01:19:27 | 
最近多い音関係をまとめてカテゴリ「音」にしました。あんまり関係ないですが。

スピーカースタンドを買い換えました。
スピーカー買い換えでサイズが合わなくなってスピーカーが天版からはみ出していました。結構怖い。落ちそう。震度3でKO。
で、デカイものに買い換え。
今まで使っていたものはヤフオク行き。だれか買ってください。

コレ。今回は木製のスタンドです。組み立て、やたら木ネジが固い。しかもネジが足らない。4本も。ばかやろう。でもひとまず組み立て。
設置。スタンドは重ければ重いほど良いらしいので、底板の上に箱買いしている水を4本ずつ載せてさらに重量確保。これはミスター収納上手。
しかし、ドラえもん「のび太の海底鬼岩城」で深夜スネ夫とジャイアンが勝手にバギーちゃんに乗って幽霊船を追いかけ大西洋までスッ飛ばしていたところ、テキオー灯が切れかけ死にかけ、そこにやってきた海底人に助けられ、その海底人が鬼岩城からの無人偵察機に攻撃された音を後を追うのび太・ドラえもん・静ちゃんが聴き、のび太が噴火の音だと勘違いするもそれを正すドラえもんの「いや、水は空気よりずっと良く音を伝えるからそんなに大きな音ではないよ」といううろ覚えのセリフがよぎる。音の伝達が良いのはマズイかとも思ったのですが、多分影響はほぼナシ。
猫よけにもなります。うちに猫いませんが。

ちなみに今朝はガス栓増設工事で工務店の兄ちゃんが台所で作業中。
それを尻目にスピーカーのセッティングをするコマゴマ動く30歳独身。
ちょっとシュールな画ではなかったかと。
それはともかく、更に甘い音になりました。金物がちょっと引っ込んだ。ねちっこい。エロい。

昨晩も近所に住むS氏に最近もののレコードを持ってきてもらっての鑑賞会。
で、分かってきたことにうちのシステムだと最近の曲があまりおいしい音で鳴らない。
これは先日交換したカートリッジの特性ではないかと。
やはり60-70年代のレコードがいい音。
Bill Evans Trioの「Waltz for Debby」、やはり1曲目のしっとりした大人な感じから2曲目のタイトル曲のイントロのかわいらしさへのつながり。クラブでのライブ盤なのでグラスの音や話し声なんかも入っていますが、それも無しではつまらない。Donny Hathawayの「LIVE」収録のYou've got a fridendのサビ前で良いタイミングで入るやたらデカイ「Yeah!」という女性の声も無かったら物足りない。多分、この人イントロで絶叫してる人に違いない。良いなぁ、行きたかったなぁ。生まれてないですけど。
同じ曲をCDで聴いてもなんか色気がない。薄っぺらい。というかうちのCDプレーヤはDVD兼用。オーディオ用ではないので当然と言えば当然。
次は単体CDプレーヤなのか・・・?

広い部屋に越したせいで「置き場がない」という今までの自分の中での歯止めが無くなって暴走中。
そう言えばこの部屋、私の前はどこぞのミュージシャンがスタジオとして使っていたとのこと。
なんか憑いている?

インシュレーター

2006-11-13 02:00:02 | 
最近の週末はほぼ日曜大工かオーディオいじり。日曜大工がオーディオいじりの場合も有り。
今日はインシュレーター編。
インシュレーターというものについてはこのOnkyoのブログが分かりやすいです。スピーカーの振動を抑え、音のばらつきを無くしたりとかそういうものだそうです。詳しくは分からないですが。

スピーカーやらアンプやらスタンドやらモンクレーやらで散々散財しているのでできれば安く上げたい。でも音響店に行けば結構なお値段。
ピンキリですが、だいたいこのくらいします。
高いよ。
そして、効果については半信半疑なのでそこまで出す気にもなれません。
素材もいろいろあって、木製・金属・ハイテク緩衝材と様々。とてもじゃないけど書ききれません。
自分の好み(まろやか系)だけを追っていくと、どうやら木製が良さそうだと。金属はわりと固い音になるそうです。
で、黒檀に決定。黒檀というのはピアノの鍵盤やギターの指板なんかに使われている木だそうです。エボニーと言えば楽器を弾く方なら分かるでしょう。

「このくらいなら自分で作れるんじゃないか?」ということで自作。自作と言えば先ずはネット。
こちらのブログを参考にさせていただきました。

そしてハンズ直行。
ありました。直系30mm x 300mmの黒檀の棒。「非常に重く硬い材で、加工は困難を極める」そうなので大人しくカッティングを依頼。受付のオッサンに「バカ丁寧に」でお願い。「なめんな兄ちゃん」という仕上がり。工賃込みで1500円也。安い。
帰宅してカットされた面と角をヤスリがけ。片面にはうちに転がっていた薄いウレタンみたいな素性の分からない緩衝材を貼り付け。
設置。

結論から言えば「正解」です。

効果としてはこんな感じ。
・音の分離が良くなった。(特に低音。鍵盤の音とウッドベースがかぶらない。)
・定位(楽器の位置)がさらにはっきりしてきた。
・割とキンキンに鳴ってたシンバルとかハイハットがまろやかに。
・ダイナミックレンジ(低音と高音の開き)が広がった気がする。(レコード限定)
・全体的に求めていた方向に近くなった。

思いこみが激しい方なので半分はプラシーボかと思うのですが鰯の頭どころじゃないです。
音の分離については、はっきり分かります。違うスピーカーかと思ったほど。
1500円でここまで変わるとは。

今回は安価にで導入できたのですが、「3万くらいするインシュレーターなんてどんなもんだろう?」と思うのは当然です。割と満足してしまったので多分買いません。多分、です。

映画【笑の大学】

2006-11-12 22:09:54 | 映画
笑の大学
2004
星護


原作・原作の三谷幸喜と言えばシチュエーションコメディ。本作で三谷幸喜は監督をしていないそうです。

登場人物がここまで少なくても面白い。下手な仕掛けをごちゃごちゃ入れたり、いくら金をかけても面白くないものなんかに見習って欲しいものです。
一部屋と二人がいれば映画ができてしまう。
ゴダールの言葉で「車(という密室)と男と女がいれば映画は撮れる」(うろ覚え)というのがありますが、直系ですね。
そう言えば、昨日観た「裏窓」も1シチュエーション。
結局そこにいる人間を観て感動したり笑ったり泣いたりするのだから、つきつめればこうなるんでしょう。
音楽にしてもそれを歌っていたり演奏している人を感じている訳ですから。ミックスダウンに感動する人は少ないでしょう。

本作の演出は、ここまでやらなくても良かったのでは。かえって鼻についてしまった。
ラストシーンのヒューマンドラマがどうも気に入らない。安っぽくなってしまった。
もっとシンプルでクールにおかしい感じが良かったな。
監督、テレビ屋さんですね。

とは言うものの、先日やった1シチュエーションで出演が2人だけの芝居ものの喜劇っぽい台本+演出は、足元にも及びません。
現代を意識しすぎた始末。ごちゃごちゃ。まだまだだわ。

映画【裏窓】

2006-11-11 01:42:02 | 映画
裏窓

1954
アルフレッド・ヒッチコック

50年以上前の映画なんですね。中学生くらいの時に観て以来です。
まだまだ楽しめます。
久しぶりに観て、ラストシーンのあまりのコンパクトさに驚きましたが。

冒頭の向かいのアパートの窓から見える住人達の行動を追っていくカメラとその芝居、凄いですね。
完璧なタイミングで回っている。恐るべしヒッチコック。

写真家の主人公が一歩も部屋から出られないというシチュエーションで展開するもどかしさ以外は割と普通なお話だけれども、その一要素だけでこれだけ話がふくらむとは。
これを今やるとなんか無茶苦茶な伏線張りまくって最終的に誰が誰なのか分からないサイコなんだかサスペンスなんだかホラーなんだか分からないものになってしまうかと。
舞台の様な芝居がかった芝居にもすぐ慣れ、リアリティすぎる現代映画って何なんだろうと思う次第。
変な勘ぐりとかも必要無いし、理解できないところもない。映画が純粋な娯楽だった時代の作品、なんですかね。

グレイス・ケリーが可愛すぎ。
この映画は実はコレに尽きてしまうかと思ったほど。一瞬、写真家になろうかと思ってしまったほど。
何を着ても可愛いんだろうけど、衣装も好き。というか好き。ケリー・バッグ100個持ってこい。

カートリッジ(針)交換。

2006-11-10 02:42:12 | 
こないだJBLを買った時に付いたポイントがけっこうあったので、ターンテーブル用のカートリッジ(レコード針)をちょっと良いヤツに変えてみました。価格にしたら今まで使っていたものの倍です。それでもカートリッジの中では安価な方。
今回買ったのはShure M97XEというカートリッジ。
60年代のジャズをドンシャリ(高音と低音ばかりが強調される音)じゃなくて、もうちょっと中低音域を丁寧な音で鳴らしたいのだが?」ということで店員さんと今までの経緯をひとしきり話したあげく、今まで使っていた針との違いが一番分かるであろう同じメーカーの上位モデルであるM97XEに決定。
針の前にブラシ(スタビライザー)が付いていて盤が反っていても安定したトレース、さらにこれから針が通る面を掃除してくれるという機能付き。もちろん、ターンテーブルに盤を乗せたら必ずクリーニングしてから針を落としています。


ちなみに、うちにあるターンテーブルはTechnics SL-1200 MK3DというDJ御用達なモデル。で、今まで使っていたカートリッジもこれまたスタンダードなShure M44GというDJセット。ピュアオーディオの先達からブン殴られそうなセットです。

各セッティングをきっちり合わせて今までのM44GとM97XEとの違いです。
最初にM97Xを盤に落とした印象は「アレ?なんかおとなしい・・・」。で、アンプを30分(時計の時針換算)くらい上げてみると同じくらいの音量。
それでM44Gと聞き比べてみて分かったことは、やはり解像度。
M44Gの派手な音に慣れてしまっていて、繊細な音を聞き逃していた。
クラブなんかでズンズンの低音で慣らす分にはやはりM44Gの方が有利です。でも、家でDJやらないし。
家聴きはM97XE。スピーカーを買い換えて以来感じていた聴き疲れがちょっと解消されます。レコードに求めていた音がする。スクラッチノイズすら暖かい。

M97XEと比べればM44GはCDに近い。低音は凄く出るけど、平面的。
比べてM97XEは音圧はやや低いけれど空間が出る。中音域が丁寧に出る。という私見です。
低音の低さはスピーカー自体の特性だと思うのですが、近々床補強します。

ORTOFON ( オルトフォン ) も試してみたい。MCの針も聴いてみたい。
ぼちぼちでやっていきます。
レコードというのは、何故こんなにも音自体に魅力があるのか。アナログだけに、設備に左右されすぎ。
あぁ、楽しい。