パニック・ゲーム
2006
ブッチャー・ブラザーズ
ほぼ同名のフィンチャー監督の「パニック・ルーム」に近い密室サスペンスかと思いきや、全然違います。
かといってホラーでもなく、スプラッタでもなく。
なんだコリャ、という映画。
「ある街にある一家(兄弟)が引っ越してきた頃から若い女性の行方不明者が増えてきた。彼らに関係はあるのか?彼らの家で繰りひろげられるゲームとは?」というDVDの紹介文なんですが、そこを無関係という考える方がプロットとして無理があるというモノ。
この辺から既に甘さが全開なので、本編もただその「本当の秘密」を隠し続けるだけ。それならそれで「悪魔のいけにえ」並の超B級スプラッタにオチていればまだ楽しめたんですが、その辺も見せたり見せなかったり。
残念なことに撮影・照明・美術が結構上手くできている。余計笑えません。
「志村、後ろー!」という面白さ無い本作。
ちなみに、もう一本のラインとして「幸せとは家族が中心なのか?」という主人公と兄弟の軋轢という柱を立てていますが、これも『その秘密』によるものなので、中盤までなんだか分からない。ルサンチマン爽快スプラッタという新たなジャンルを開拓したのかと思っていました。
この『秘密』を早々に明かしてこの話ベースで主人公の葛藤をメインに描いた方が良かったのでは。
ラストはこちらの「なんかいい話」っぽいところに落とし込んでいますが、大して好きでもない相手とセックスした後のピロー・トークの様で何も響きません。
やはり、映画のテーマは1本でなければいけませんね。
残念な映画でした。
なんか腹が立つのがブッチャー・ブラザーズという何狙いなのかバレバレな監督名。
こういうの、売れてから自然発生的に呼ばれないと恥ずかしいですね。
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