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映画【マンハッタン】

2006-11-27 01:22:14 | 映画
マンハッタン
1979
ウディ・アレン


テクノロジーを全く使わない人間模様だけのストーリー。
もの凄い人間くささで、割と数の多いキャスト一人一人間の奥行きがたった96分でちゃんと出ててます。
こういうのを観るとニューヨークに行きたくなります。人間くさい街ってことで。幻想かも知れませんけど。

ヨーロッパモノにはない俗っぽい感じだけれど、それがただのミーハーにならない見せ方はウディ・アレンそのもの、だと思っています。
殆どのシーンがワンカットで展開。台詞回し上手すぎ。懲りまくったわけではないであろうカメラワークがより人物を見せます。

2度の離婚を経ていろんなことを経験したはずの42歳の男が、最後は17歳の女の子に愛について諭される。
モノ知ってるからって偉い訳じゃない、というお話なのでしょうか。
一度は恋に落ちる同世代のインテリ女性との擦った揉んだの言い訳との対比してしまうと、シンプルな方がやっぱり良いのね、と思ってしまう。
いろいろ分かったつもりになっていると、かえってジャッジしてしまう項目が多すぎて、その比重もなんだか平均してきちゃって、盲目的な感じってのが分からなくなってしまう。思考自体が複雑になり過ぎちゃって、OKが出せない。ひとり国会になってしまう。
是か非で考えるな、ということでしょうね。
テーマは違いますが、松本大洋の「花男」でもそんなセリフがありました。


誰か、そろそろ私に真実を諭してくれたまえ。


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2 コメント

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はじめまして (クマ)
2006-12-13 08:44:41
雰囲気があってとても素敵な作品ですよね。
つい先日この作品を鑑賞したのですが、私もNYに行きたくなりました。

ラストの二人のやり取り、とっても良いですよね。
こういう恋愛も素敵だなって思っちゃいました(日本ではちょっと難しそうですが)。

こちらの記事からもTBさせて頂きました。
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Unknown (juraky)
2006-12-14 00:25:50
>>クマさん
はじめまして。こめんとありがとうございます。
ラストのやりとりは、あれは主人公の幻想では?と思う節もあるほどの妄想全開ですね。
紆余曲折しすぎです。
でも、イヤミが無くて観ていて安心できます。
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