notation

シャッフルで妄想

2008-11-30 03:00:39 | 侃々諤々
自宅では、ほぼiTunesでシャッフルし続けてる。
久々の休みでグダグダしつつ居眠りししてまっていたのだが、その間にかかっていたJimiの「Lover man」とJanisの「Catch me daddy」が、なぜか記憶に残っている。
夢現で、この曲に映像をつけろと言われた気になり「これは大変なことになったぞ」と思っていた。その後の夢の中で勝手に共演した気分になっていた。

眠っている間にすら意識に割り込もうとしてくる迷惑な主張。
この人たちは、何かを伝えようとしたのではなくて、思っていることがそのまま出ちゃって、周りの人に相当な迷惑をかけまくったんだろうな。でも、被った人たちはさぞ楽しかったことだろうな。



映画【ペット・セメタリー(PET SEMATARY)】

2008-11-20 01:38:17 | 映画
 
 
ペット・セメタリー(PET SEMATARY)
1989
メアリー・ランバート(Mary Lambert)


80年代も終盤にはいると、結構いろんな要素を入れ込んでみたものの、結局『ターゲットはオマエだ!』という90年代の暗黒時代(自分比)を臭わす映画があったものですね。

本作はなんとなく家族で観られるライト・ホラーってな皮をかぶった80年代ホラーの名作でしょう。
結局、人を驚かすことにしかフォーカスしてない。
それで良い!それで良いんですよ!
余計な人生訓とか、なんだか判らない恋愛沙汰とかどうでも良いんです。
ホラーはホラーたるべし。アクションはアクションたるべし。
いろいろ狙って訳の分からない映画(というか表現全て)を創るのはやめていただきたい。

一緒に観ていた連れは終始狙い通りのビックリ連発です。観ていて気持ちの良いほど。

80年代最後の年に後に語り継がれるホラーの名作。
ある場所に死体を埋めると生き返っちゃうという設定は、モロにゾンビなんですが、そのゾンビへの責任を生きている人間に負わすというニクイ脚本。他のゾンビ映画はゾンビありきでその存在理由を後から生きてる人間に丸投げ(客観視)して考えさせるってなものですが、本作は逆。ゾンビがあったら・・・というドリフのコント(ex「もしもこんな銭湯があったら・・・」)の様な衝動ありきで、それを人間の性として描く。これはニクイ。むしろメタフィクション。
終局部の主人公の人格崩壊はよくあるスラッシャー映画の殺す側の心理だったりしてサクッと終わらせています。
これまたコントなんかによくある『客観視でしか判らない正解』(ex「志村、後ろー!」)だけで突っ走ってます。
実は結構深い。のかもしれない。


『善悪のジャッジを個人に任せちゃうと大変よ』(※本作はお父さん目線です)ということをを問いかけたかったのか?というのは、ただの深読みでしょうけど構造がシンプルなだけに『なるほどなぁ』と思った次第です。

映画【グーニーズ(THE GOONIES)】

2008-11-18 01:27:02 | 映画
 
 
グーニーズ(THE GOONIES)
1985
リチャード・ドナー(Richard Donner)


久しくテレビを見ていないということと「映画って何だっけ?」という初期衝動に駆られ鑑賞。
多分、本作は映画館にリアルタイムで観に行ってないはず。
テレビの土曜ゴールデン洋画劇場とかで見てたはず。
「グーニーズ」が放送される土曜日と「ゴールデン・チャイルド」が放送される金曜日は随分楽しみにしていたはずです。「ポリス・アカデミー」は日曜が多かった気がします。

今観てしまえば、カットの繋がりも無茶苦茶だし、超ご都合主義だったり、そもそも『何がやりたかったの』ってなもんですが、当時(小学校低学年)だった私は本作が大好きでした。で、見直してみたところ、やっぱり好き。何でかは判らず。

この80年代中期の作品が好きな理由は『世代』ということに他なりません。
中学生くらいの頃は毎週レンタルビデオ屋に言って10本とか借りてたなぁ。親父のエロビデオと一緒に。
毎年大晦日は3本立てで、家族が寝た後に、朝(初日の出)まで映画を見るのが常でした。その時は「マッド・マックス」とか「キャノンボール」とか。

音楽にしても一番ガシガシ聴いていた90年代のものがやっぱり好きで、RadioheadとかPrimal ScreamとかBeckとかいまだに好き。
こういう世代的に好きなのはどうしようもないですね。
人に押しつけられるものではない。
これは余談。

勝手な解釈だと「グレムリン」とか「ロボ・コップ」とかも同じ思想の産物なんですね。
なんかいろいろテクニックはあるけど、そこに金遣わない。
そっから10年すると綺麗にまとまりまくった作品ばっかりになってテクニック主導の世界へ。あるいは完全インディペンデント・オルタナ群。
その、ちょうど良い作品ってあんまり無かったりします。観てないだけだと思いますが。
「スターシップ・トゥルーパーズ」とか「マーズ・アタック」とかはその合間にあって良心的な作品ですね。

その時存在していたテクニックの羅列ではなく、金ないけど見たい絵を撮るために四苦八苦。そういうのが好き。
愛情が伝わる。
本作「グーニーズ」は相当な金を使ってるかもしれないけど、やっぱりやりきれてないトコとかにコスト・カットではない何かを感じたりするのです。
これは懐古主義なのか。基本的に超無駄なところに金遣ってるんですよ。
オルガン弾いたら崩れる床とか、もうちょっと楽なやり方あったはずだし。ラストシーンのカタルシスはどうでもよくて、撮りたい画をとりたかったんじゃないかなぁ。
そういうの観てると伝わっちゃうんですよ。
脊髄で。

映画【七人の侍】

2008-11-15 02:04:05 | 映画
 
 
「最近良いバンド聴いたんだけど知ってる?ビートルズっていうんだけど」くらいの無知さで申し訳ない。
本当にすみません。
初見です。

面白いのな!
面白い!

やっぱり映画というか娯楽というか、に求めるモノは半世紀経っても変わらず。
3時間越えでも全然見られます。

「一本の刀じゃ五人と斬れん!」
カッコイイこと言わすじゃないですか。

勧善懲悪じゃないシナリオがまた良い。
これでただのヒーローものだったら興醒めだったんですが、全くそんなこと無し。
各人のジャッジの身勝手さというか、自分本位さというか。
「羅生門」で如実に描かれたこのテーマが一本の娯楽作としてまとまっていることに驚きでした。しかも娯楽として成り立ってる。これは凄い。昨今あまり見られない脚本です。
一方向だけに人間の性癖を押しつけ「そうなんだからしょうがない」とう諦観、ではない観察眼で尋常じゃない量の登場人物をまとめ上げる。
名作と言われる理由が分かりました。今更でスミマセン。

こういう作品があるのに、誰だかわからない個人のエゴだけで映画を撮ってしまうのは如何なモノなのかなぁ。
エゴ全開はむしろ好きなんですが、中途半端な解決を見せるのはやめてくれ。
このイズムが残っているのはゾンビ映画しかないかもしれません。

勧善懲悪とか予定調和とかも嫌いじゃないんですが、その手の映画はそこをゴリ押しの無理矢理感満載なラストってのが好きじゃない。その影で泣いてる人は無視?
解釈はいくらでもあっていいのだとおもうのです。
道徳の時間じゃないんだから。


答えが予想できて、その答えを言うコトが求められている道徳。
公式を知っている数学を解くようなものです。
『そんなモンはちっとも役に立つ訳ねぇよ!』と思っていたら意外と役にたってしまう。

根本的な原理は至極簡単なモノだというのは世の摂理。
しかし、物理的なミスさえ犯さなければ波風立たせずなんとかなってしまい、理不尽なことは、してももされても全て酒の肴。泡と一緒に飲み干すことで、濁し濁しの日々。
溜まったところで医者へ行き、病気と言われて薬で散らす。
困った世の中です。

嵐を呼ぶのも難しくなって参りました。