グランド・フィナーレ
2005
阿部和重
去年の暮れから今年の頭にかけてに読んだ「シンセミア」の続編の様なものかと思って読んでみたんですが、そう言うわけでもなく。
帯に「『神町』そして、ふたたび・・・」なんて書かれるとそうかと思うじゃないですか。
芥川賞受賞というブランドも手伝い、まんまと乗せられて読んでしまいました。
「神町」というのはシンセミアの舞台でもあり阿部和重の出身地でもあるそうです。
シンセミアよりも面白い。というか、読みやすい。短い分。あんまり長いと最初の辺りなんて覚えてません。なんか、歩み寄られた感じがします。
偉そうに言うと、シンセミアでは構想が一人歩きしてキャラが暴走していく様を無理矢理書き留めたのに対し、本作ではきっちりまとめられて書き上げたという感じです。ラストはちょっとカタルシスな所も好き。
このブログを初めて半年くらいですが、気が付けばその中でもっとも登場回数の多い作家です。やれ「テクニックに走りすぎ」だとか「情緒に欠ける」とかコメントしてきましたが、十分お気に入り。
なんか、このひねくれっぷりがFlipper's Guitarっぽいなぁと思っていたら以前読んだ別冊宝島のフリッパーズ・ギターと「渋谷系の時代」にも90年代の渋谷のサンプルとして載ってました。確か、そのころは「渋谷系文学」だとか「J文学」だとか他に誰がいるのか分からない肩書きを付けられていましたが、その後、その呼び方はどうなってしまったんでしょうか。
本書に収録されている「20世紀」という短編はSony StyleでCD-Rのサイトで発表されていたそうです。全く知りませんでした。いろんな手法があるもんです。
2005
阿部和重
去年の暮れから今年の頭にかけてに読んだ「シンセミア」の続編の様なものかと思って読んでみたんですが、そう言うわけでもなく。
帯に「『神町』そして、ふたたび・・・」なんて書かれるとそうかと思うじゃないですか。
芥川賞受賞というブランドも手伝い、まんまと乗せられて読んでしまいました。
「神町」というのはシンセミアの舞台でもあり阿部和重の出身地でもあるそうです。
シンセミアよりも面白い。というか、読みやすい。短い分。あんまり長いと最初の辺りなんて覚えてません。なんか、歩み寄られた感じがします。
偉そうに言うと、シンセミアでは構想が一人歩きしてキャラが暴走していく様を無理矢理書き留めたのに対し、本作ではきっちりまとめられて書き上げたという感じです。ラストはちょっとカタルシスな所も好き。
このブログを初めて半年くらいですが、気が付けばその中でもっとも登場回数の多い作家です。やれ「テクニックに走りすぎ」だとか「情緒に欠ける」とかコメントしてきましたが、十分お気に入り。
なんか、このひねくれっぷりがFlipper's Guitarっぽいなぁと思っていたら以前読んだ別冊宝島のフリッパーズ・ギターと「渋谷系の時代」にも90年代の渋谷のサンプルとして載ってました。確か、そのころは「渋谷系文学」だとか「J文学」だとか他に誰がいるのか分からない肩書きを付けられていましたが、その後、その呼び方はどうなってしまったんでしょうか。
本書に収録されている「20世紀」という短編はSony StyleでCD-Rのサイトで発表されていたそうです。全く知りませんでした。いろんな手法があるもんです。