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映画【マンハッタン殺人ミステリー】

2007-11-30 23:38:27 | 映画


マンハッタン殺人ミステリー
1993
Woody Allen (ウディ・アレン)


アレン監督作品では割と異色のミステリーをテーマとした本作。

終盤のヒッチコックを意識しまくった映像は失礼ですが結構ちゃんとしていてて驚きました。ちゃんとミステリーになってる。

とはいうものの、基本はやはり男と女のドタバタ劇。
裕福だけどちょっと生活に飽きてきた熟年夫婦への突然のミステリーというプレゼント。
そのテーマ面白い。
ダイアン・キートンの鬱陶しさが絶品です。

アレン監督「らしい」オドオドとまくし立てるセリフ回しも全開の楽しい作品です。
本作はミステリーがテーマと言うこともあり、男女のゴタゴタ部分はちょっと薄味ですが、あんまりアレン監督作品を観ない方にもオススメです。


しかし、アレン監督はハズシが無い。
結構アレン監督作品は観た気がするのですが、まだ半分くらい。まだまだあるのが嬉しい。
全部まとめたDVDとか出ないかしら。でも、毎年1本ずつ撮ってるから出すタイミングが無いのか。
10年ごとのボックスセットとか出たら絶対買うんですけど。

今(2007年11月現在)公開している「タロットカード殺人事件」もミステリーですね。

映画【300<スリーハンドレッド>】

2007-11-29 23:39:41 | 映画
 
 
300<スリーハンドレッド>
2007
Zack Snyder (ザック・スナイダー)


「ドーン・オブ・ザ・デッド」のザック・スナイダー監督作品。

実は「ドーン・オブ・ザ・デッド」はオープニングだけしか観ていません。
けど、その部分が無茶苦茶カッコイイ。その映像はこちら
CM出身の監督さんとのこと。
カット編集のセンスはこの映像から観るに抜群です。

で、本作なんですがつまらないわけが無いと思って観たんですが、少々期待が高すぎたというか、予想通り過ぎたというか、飽きてしまった。
殆どが戦いのシーンで、ほぼ北斗の拳。

あまりにCGIを多用しすぎているため、壮大なはずの物語がチープに見えてしまった。
もちろん、結構凄いことをやっているのは分かるんですが、それがCGIだというのが分かりすぎてしまって、なんか箱庭感満載になってしまっています。
むしろ、映像としての気持ちよさを出すためにCGIであることを隠すこともしていない様に見えて、その「CGIで悪いか、逃げも隠れもせんぞ」という姿勢は良し。
しかし、結局何人かのCGIのアーティストが創り出すだけあって、全編の動きが同じすぎ。どこかで観たことがある映像ばかり。
クイック&スローの編集を多用しすぎ。
陳腐化が早いテクニックは結局残らない。
CM監督と言うこともあり手法を取り入れて届かせることはできるけれども、結局消費されるモノだという諦観も見え隠れします。
あと10年経ったら跡形もなく本作は忘れられてしまうのでは。

「この派手だけどマンネリ感は何かなぁ」と思ってみていたら、これはプロ野球中継に似ているのでは。
「一流の選手のプレーは凄いと思うのだが、割と予想通りに試合が運び、見所は何カ所かあるモノの、やっぱりどこかで観たことがある」というもの。
伝説というのは「なんかアレは凄かった」という体験として残るモノでは。

内容が無いのは百も承知で観たモノの、予想を裏切らない展開にガッカリ。
これは予告編だけ観れば良いかも。

映画【ばかのハコ船】

2007-11-28 23:28:51 | 映画
 
 
ばかのハコ船 NO One’s Ark
2002
山下敦弘


「リンダリンダリンダ」「天然コケッコー」の山下監督作品。

「その男狂棒に突き」系統のダメ人間リアリズム路線です。
超くだらない、だらしない男の話です。しかも、愛すべきところ無しの。

「あかじる」という自分たちが開発した健康飲料を販売して事業を興そうとする計画性無し・愛想無し・金なしの男とその彼女の話。東京で失敗し、男の故郷である田舎で再起を図ろうとするも、田舎に帰ってもダラダラと無意味に時間を過ごしてしまう、だけのお話。
もちろん、もう少し展開はありますが。

よくもここまでだらしのない男の行動が描けるモノだと。
コメディ路線なんですが、描き方が痛々しすぎてあんまり笑えません。
たいていこういうダメ男映画には一人くらいマシな人間が出ているものなんですが、全員ダメ。
ダメの中にいると、ちょっとしたことで「結構マシなヤツかも」なんてコトを思ってしまいまいますが、ダメはダメ。

荒涼とした田舎の風景と雑然とした暮らしが同居していて、もうどうしようもない。
あんまり実家に帰りたく無くなる映画です。
作品としては面白いんですがね。

映画【2つの頭脳を持つ男】

2007-11-27 23:27:06 | 映画
 
 
2つの頭脳を持つ男
1983
カール・ライナー


BRUTUS 2007年 12/1号の映画特集で「笑える映画」として町山智浩氏が紹介していた作品です。
確かに、笑えました。

爆笑アリ。
笑うことを目的としてコメディを観て爆笑することは結構珍しいことです。
結構そういうこと無いですか?
コメディを観るときはヘタに構えてしまって、面白くて当然という先入観から意外と笑えない。ひねくれてるだけですね。
「アルマゲドン」あたりを観たときの爆笑(失笑)とは明らかに違う、ギャグに対する笑いです。

本作、作り自体はもの凄い安さで、B級全開です。
ギャグも相当ベタ。モロ80年代。
ドリフ系の「お決まり芸」のため、同じネタを何度もたたみかけてきますが、ソレをヨシとするかどうかです。
開始10分でそのトーンに体を慣らすことが大事です。
人によっては機嫌の悪くなる方もいらっしゃるかもしれませんが「ポリスアカデミー」とか「ザ・カンニンング」あたりで笑える方にはハマルかと。

酒でも飲みながら話半分でグダグダ観る姿勢がオススメです。

映画【ワンナイト・イン・モンコック】

2007-11-25 23:28:39 | 映画
 
 
ワンナイト イン モンコック
2004
イー・トンシン


香港の繁華街・旺角(モンコック)を舞台としたチンピラと売春婦と慣れない殺し屋の悲しいストーリー。

正直、あんまり乗り気じゃないで観たのに、コレは良い映画ですよ。
大当たり。


香港映画を久しぶりに観たのでどういうテイストなのかすっかり忘れていて、覚えているのは「脚本無しで現場で考えながら撮る」というスタイルだけ。
最後に観たのはジャッキー・チェンの何か。
ちなみに、本作ではイー・トンシン監督が脚本・監督です。

本作は、あまりにも生々しい人間達のお話です。
しかし心理描写的なシーンが殆どありません。
むしろ、本当にその本人が考えていることは行動に出るのが当たり前というアングロサクソン的行動学の様な映画です。
香港出身の友人がいないので本当のところは分かりませんが、映画だけの世界で言えば往々にして日本映画というのは間で表現し、欧州ではモノローグに集約され、米国では全部を語るというスタイルですが、香港映画は全く底が知れません。本作に限ったことかもしれませんが。

イー・トンシン監督は『人』を描くことにしか興味がないのかもしれません。
物語を追うよりも「その場所にその人がいればなにをするか?」ということを描くために映画と撮っている気がします。
アクションはその一部であって、ソレを以て全てをカバーしようなんて思っていません。
そのアクションはサービスでもなく、逃げ口上でもなく、必要だからアクションシーンがある。
その行動・言葉こそが全てで、ソレを補う演出なんかやってられるかと言わんばかりの無説明だけれども伝わる演出。
カタルシスなんてどこの国の言葉だと言わんばかりの演出。

舞台装置に頼らない。
逆に言えば頼らないために香港の中でも最も密度の高いカオスであるモンコックで本作を撮影したのかもしれません。
あまりいないタイプの監督です。

映画のクオリティ(脚本・撮影・照明・芝居)を個々に観ればチープな映画なんですが、総合評価すると何故か傑作になってしまう不思議な映画です。



現在撮影中のイー・トンシン監督の最新作「新宿事件」(ジャッキー・チェン主演)は期待です。

映画【ほえる犬は噛まない】

2007-11-24 20:35:32 | 映画
 
 
ほえる犬は噛まない
2000
Bong Joon-ho 奉俊昊 (ポン・ジュノ)


「殺人の追憶」「グエムル」と自分内での評価が高いポン・ジュノ監督作品。
で、主演はペ・ドゥナ(「リンダリンダリンダ」「グエムル」)。
間違いないだろうということで鑑賞。

ジャケットからするに割とポップ映画っぽい臭いのですが、多分、コレは日本向けのビジュアルなだけでしょう。
公式サイトも「それは無いだろう」というなんか恥ずかしいグルビみたいになってます。このおかげでハズシてる感アリです。まぁ、2000年ということもあるんでしょうが。
トレンドの移り変わりは恐ろしいですね。


韓国でジュノ監督が撮ってコジャレタ映像になるわけがない。(偏見ですが)
その代わり、異常に生々しい像のはず。
ということで、中身は「迷い犬探し」をモチーフにした日常コメディ。
この「コメディ」の部分が完全にジュノ監督の持ち味の「動きが全部本気の度を超えてる」に終始しています。
他の監督だとこうはならないでしょう。
で、それに大ハマリのペ・ドゥナ。
芝居というかそういう方なのか知りませんが、動きの鈍くささが良い。


これと言って真摯なテーマがあるわけでもない様です。
韓国的なちょっと大げさな日常というのはこういうものなのでしょうか。
日本で言うと「アベックモンマリ」とか「ビューティフルサンデー」とか「鮫肌男と桃尻女」とかテイスト。挙げる映画もその時代。そういう映画です。
好きな方は割と好きなタイプの映画です。
結構オススメ。
サクッと観られます。
寝酒がてらにどうぞ。

映画【ネバーエンディング・ストーリー】

2007-11-22 23:03:40 | 映画
ネバーエンディング・ストーリー
1984
Wolfgang Petersen ヴォルフガング・ペーターゼン



SFファンタジーの大御所。
もの凄く久しぶりに観ましたが、ここまで徹底的なお伽噺だったとは。

先日観た「パンズ・ラビリンス」があまりにも衝撃的だったため、記憶に埋もれているファンタジー作品をもう一度見返してみました。

ちなみに「パンズ・ラビリンス」とは全く違うお話です。ラストシーンの描き方は間逆ですね。
とは言うものの、私のものすごく勝手な解釈である「傷を負った子供が想像力を駆使した自分だけの世界に閉じこもりそこに逃げ込むお話」としては共通しています。
このネタのオリジナルが何なのか忘れましたが、良くあるテーマです。
何でしたっけ?
臨床心理学で言う心的外傷(トラウマ)による誤記憶症候群(フォールス・メモリー・シンドローム)(※自身の持つトラウマの整合性を保つために記憶を捏造してしまう症状。『私は虐待を受けていた』という誤記憶が多い)というものに近いのではないのでしょうか。まぁ、誤記憶の内容が間逆なのでそうは言わないでしょうが。
夢の中でカタルシス(魂の浄化)を感じることで生きる為の活力を得るという健全なのか不健全なのか分かりませんが、
生きることが難しい世界で人間はそういう記憶を創り出すことが出来る。
オチが「植物状態の少年の夢だった」というのは都市伝説のドラえもんの最終回(植物人間バージョン)に近いんですが。
所謂ファンタジーと言われる作品では、主人公の影の部分を最大限にフィーチャーし、それをフォローするためのカタルシスをラストに持ってくるというのが定石なのですが、そう考えるともの凄く悲惨なお話です。
それがSFというフォーマットにするとカタルシスの後に更に「夢オチ」の様な悲惨な結末があったりします。
ファンタジーが栄えた欧州では殆どの国が侵略の憂き目にあい、それをフォローするために空想のお話が発達したのではないかと思うほど。
日本で表現されるファンタジーの力が足りないと感じるのは、その『蹂躙された民族』という意識が無いからではないでしょうか。
ピンポイントでその意識を持っている世代はありますが、それが『民俗』として受け継がれていない。
DNAに刻まれた圧倒的な絶望というものが無い。
太平洋戦争後のGHQ統制下であったとしても、なんだかそれを文化として取り込んでしまう柔軟性も素晴らしいのですが。
ファンタジーの魅力というのは空想と現実の振れ幅じゃないかとおもうのです。
それ故に日本でのファンタジーというのがものすごく個人的なモノになってしまい「分かる人にだけ分かる」というものになってしまう。
「大人のファンタジー」と言われる作品が爆発的にヒットしない理由というのはここにあるのかもしれません。
全国民的に突き刺さるテーマが無い。
結局「人の話」となってしまう。


で、本作の話ですが「想像力」の部分がかなりチープで、普通に思いつきそうなもの。
むしろ、ちょっとイヤラシイ。
本作に原作者がクレジットされていない理由が「原作と意図が全く違っていて、訴訟してまでクレジットから名前を消した」そうです。

けれども、シンプルなテーマと不自由なVFXが逆に脳内補完を促し、結構面白い作品になっています。
これは現在から観た解釈ですが。
これを今のゴリゴリのCGIで作っていたら面白くないだろうなぁ。

作品と表現がマッチした牧歌的な作品ですね。

映画【グッド・ウィル・ハンティング】

2007-11-21 23:21:29 | 映画

グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~
1997
Gus Van Sant (ガス・ヴァン・サント)


これ、ガス・ヴァン・サント監督だったんですね。知りませんでした。
だったらもう少し早く観たのに。
殆どの方が観ていると思いますし、多分説明不要の作品の作品ですね。

トラウマを抱える不遇の天才少年がその殻を破るまでのお話。
このお話を間違えて学歴至上主義へのアンチテーゼと解釈する方がいるようですが、そんな学歴コンプレックスみたいな解釈は映画だけでなく、人生をもつまらなくするのでは。
そういう方は本作のクライマックス、マット・デイモンを抱きしめるロビン・ウィリアムスの「君は悪くない」というセリフに何も感じないのでは。
このセリフ、相当です。
多分、トラウマを抱えた人はそれを自分の罪として捉えてしまうのかもしれません。
恥ずかしながら私はトラウマ・フリー、ストレス・フリーの性格をしているモノでその辺が分かりませんが、多分そうなのでは。
トラウマと一括りにするのもアレですが、全ての傷を負った人というのはそれを自分のせいだという殻に閉じこもってしまう。
そして今で言う「アダルト・チルドレン」になってしまう。本作のウィルは完璧な、もしくは理想的なアダルト・チルドレンでは。
人に弱みを見せることができず、常に完璧を装い、全ての言葉に言い訳を用意し、そのために人と深く関わることが出来ず、自分の真意を伝えることが出来ず、自分は孤独だと思い込む。それでも少数の友人がいればまだ救いはあるんですが、そうじゃなかった場合はもう悲惨です。
その時に、自分を理解して貰ったと感じることの出来る言葉「君は悪くない」は凄い言葉です。
言い換えれば「世界中が君の敵だとしえても、僕だけは君の見方だ」です。
恋愛映画で使われればチープな言葉も場所を変えればここまで素晴らしい言葉。
本作の場合マット・デイモン扮するウィルが圧倒的な天才少年であるということが世界との隔たりを生み出している様にとらわれがちですが、そうではなく、彼は自分の身を守るためにそうなってしまったと描かれているはずです。順序が逆。
ちなみに、吉田秋生著の名作漫画「BANANA FISH」に登場するアッシュと全く同じですね。
ちなみに、「BANANA FISH」でアッシュの親友である奥村英二も同じような言葉をアッシュに投げかけます。
本作の下敷きにこの「BANANA FISH」があるのでは無いかと思うほどの設定の相似がありますが、まぁそれはそれとして。


ただ、このトラウマ故に求められる癒しという構造がちょっと問題らしいです。

本作を今更観るに至ったきっかけは斉藤環という精神科医の著作「心理学化する社会―なぜ、トラウマと癒しが求められるのか」での記述が興味深かったから。
ハリウッドの定番モチーフ「病んだ、あるいは傷ついた天才」の一つの着地点となっているようで。
斉藤環先生はサブカル側からの視点を持つ数少ない精神科医としてわりとマスコミなんかにも引っ張り出されることもあり、目にしたことのある方も多いのでは。
「ひきこもり」を世に知らしめた第一人者でもあります。
自らをオタクだと自認するだけあって、著作において映画・小説・漫画・アニメへの造詣は異常に深く、その語り口も軽妙で私のような人間にはもの凄い説得力です。

本著作で再三言われていることが「社会の心理学化への警鐘」です。
この「心理学化」というのが最初ピンとこなかったんですが、どうやら「可視化」「具象化」とほぼ同義のようです。学問とすることで理屈付けを可能にし、扱えるものにする。
さらに言い換えると「心のマーケティング」ですね。
なんだかコワイ言葉になってしまいました。
で、勝手に解釈すると「無理矢理『可視化された心』への対症療法的な治療を助長する社会なんてクソだ」というもの。
斉藤環先生が精神科医と言うこともあり、そこまで言い放ってはいませんが、そんなことを思う著作です。
悪い部分を『だけ』を治すことはほとんんどロボトミー手術と同じです。
そもそも、心の傷を具象化することに何の意味があるのか、と。

※バカなマスコミの垂れ流すパブリックイメージへの批判です。良識あるクリニックでの治療ではそんなことはないそうです。



映画の話に戻りますが、本作のラストでは急激に人格が変わったかのように急激に自我を解放したかのように振る舞うウィルがカタルシス全開で映画としては気持ちいいのですが、それをして人を描くことに失敗している気がします。
自己啓発セミナーの様な映画です。ちょっとコワイ。
ただ、ウィルを終始完全に「子供」だと扱うことでなんとか逃げ切れています。


アレン監督作品ではいちいちカウンセリングを揶揄してたりもします。
人生を愛しているアレン監督の映画は映画の中で人間がもんどりうってくだらないことで悩みまくり、殆ど何も解決しないのですが、私はそっちの方が好きです。
だって、人間だもの。

映画【宇宙人の解剖】

2007-11-20 23:31:02 | 映画
宇宙人の解剖
2006
ジョニー・キャンベル


かのロズウェル事件での「宇宙人解剖フィルム」(サンティリフィルム)が世に出る顛末を描いたコメディ作品。
けれども、コレは本当にコメディなんでしょうか。

私、ガキの頃は宇宙人やらUFOやらが大好きで、矢追純一先生の著作はほぼ全て(当時)読んでいました。
おかげで今でも急に真相を発表したこの事件がスケープゴートの様に思えてなりません。
バカですか?それはそれで構いません。

金田一君(金田一少年の事件簿)の決め台詞である「木の葉を隠すなら森に隠せ、森がなければ作ればいい」なのでは。
ちなみに、この言葉は古い諺の様ですが、実はギルバート・ケイス・チェスタートンの著作「ブラウン神父の童心」に収録の短編「折られた剣」でのセリフだそうです。
とはいうものの、この著作は1911年発表とのこと。
金田一君シリーズはパクリが多いことで叩かれまくってますが、がこのブラウン神父を引用するというあたりが興味深いですね。
あくまで、シャーロック・ホームズではない、と。


で、映画の話じゃなくてロズウェル事件なんですが、このロズウェル事件自体が真実のスケープゴートとするのがUFO研究家の間では常識です。
あまりにもバカバカしく描かれた本作を以て宇宙人解剖フィルム(サンティリフィルムもしくはロズウェル事件)に終止符が打たれることはないでしょうが、こういうあからさまなのはコトをUFOだけに限定しないで考えると、かえって疑念を募らせるだけなのでは。
2006年の解剖フィルムの偽造発表は世間の目をそらすためだけの発表なのでは。
解剖フィルムが世界一斉公開された1995年8月28日に世間の目をそらさなければいけない何かがあったのでは。
ざっと年表を見てみましたがめぼしいモノはありません。
上手いこと逃げ切ったということなんでしょうか。

スミマセン、ほぼ映画関係無かったです。
本作は映画としてはクオリティも低いし別にどうってことないのですが、ネタの勝利。
そしてUFO好きの方には何かしら思うところがあるかと。

映画【ダイ・ハード4.0】

2007-11-19 23:37:36 | 映画

ダイ・ハード4.0(Live Free or Die Hard)
2007
Len Wiseman (レン・ワイズマン)


なんか、笑いきれなかった残念なダイ・ハードです。
序盤の飛ばしっぷりは笑えたんですが、中盤以降「ツイてない男:マクレーン」がツキまくる展開がなんかヤダ。
しかし、主人公:マクレーンがヘタな人情を織り交ぜない展開はとても好感が持てます。
中途半端な人道を描かないアクション作品。
それを補うべき相棒が今回はキャラが立ってなかった。

とにかく派手に暴れまくるマクレーンを見たかったんですが、如何せん敵がITテロということで動ききれず。
ITを相手にしても「めんどくせぇな、バカヤロウ。分かった、オレがぶっ飛ばしとけばいいんだろ?」ラインで行ってくれたらもっと楽しめたんですが。


本作は後半が眠くなるアクション映画としては超一級品です。
やっぱり、1は歴史に残る名作です。


と言うか、邦題の「4.0」って何だよ。
Web2.0からの引用ですか。そうですか。
カッコワルイにも程があります。
こういうセンスの無さは観る前に辟易してしまうのでやめていただきたい。