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折にふれて

季節の話題、写真など…。
音楽とともに、折にふれてあれこれ。

Wembley Or Bust  Jeff Lynne's ELO

2023-05-31 | 自分史・家族史

一時帰国中の妹夫婦と毎夜楽しい時間を過ごしている。

妹のダンナ「K」はイギリス人。

あるグローバル企業の日本法人で技術者として20年ほど働いていたが、

三年前、定年を機に夫婦でイギリスに帰った。

日本には今でも友人知人が多く、その旧交を温めたいと思うのか、

また、妹にもさみしい思いをさせたくないのか

年に二回は夫婦で日本へやってきて一月ほど滞在する。

その滞在先のひとつが我が家というわけだ。

とにかく社交的、それでいて細やかな気づかいもできる。

それがたくさんの人に好かれる所以だろう。

そして、よく食べてよく飲む。

そんなわけで毎夜のどんちゃん騒ぎがやがて一週間は続いている。

あやしい日本語にあやしい英語で応えながら、

イギリスでの生活ぶりや先方の家族のこと、

最近出かけた旅行のことやちょっぴり政治の話など、

話題は多岐にわたる.

それら話題も決まって落ち着く先があって、それは音楽の話だ。

同年代の K と私はともに古い洋楽(彼にすればただのナツメロだが)が大好きで、

youtubeやディスクなど、音楽映像に歓声をあげながら酒宴が続くのである。

 

ずいぶんと前置きが長くなってしまったが、

この記事のタイトル『Wembley Or Bust』は K と私が酒宴のサカナにしている音楽ライブのことだ。

ジェフ・リンと彼を支える音楽ユニットELOがロンドン郊外のウェンブリー・スタジアムで行ったコンサートの映像が収録されている。

ちなみにこのユニットはジェフ・リンがかつて率いたバンド『エレクトリック・ライト・オーケストラ』(ELO)とは

別物と捉えたほうが良いかもしれない。

同じ楽曲であってもバンド時代の気負いがまったく感じられない。

メンバーの違いは当然として、ひと年廻ったジェフ・リンによる音楽は

親しみ易さはそのままに、洗練された演奏とコーラスからオトナの雰囲気が伝わってくる。

『Wembley  Or  Bust』を昨今のワカモノ言葉で表現するなら

「ウェンブリーでやるっきゃない!」もしくは「ウェンブリーに行くっきゃない!」とでもなるのだろうか、

タイトル通り、ステージも観客も大盛り上がり。

ジェフ・リンの50年を超えるキャリアもあって観客の年齢層は高め。

会場は同窓会さながらで、映像を通してもその懐かしさ、さらには

ほのぼのとした雰囲気も伝わってくる。そして、掛け値なしに楽しい。

十代、二十代にジェフ・リンとエレクトリック・ライト・オーケストラの音楽に親しんだ方必見のライブ映像だ。

二時間近い収録のうち、いくつかの曲がyoutubeでも見ることができる。

その中から Evil  Woman を取り上げてみた。

 

Jeff Lynne's ELO - Evil Woman (Live at Wembley Stadium)

 

さて、私が退職したら、K はイギリス各地を巡る旅に連れて行ってくれるらしい。

それはナロウ・ボートというキャンピングカーのような小さな客船を借りて

運河をのんびりと航行する旅だという。

そして、その旅にジェフ・リンのコンサートも盛り込むそうだ。

そんな夢のような旅が今から楽しみだ。

けれども、気がかりなこともある。

退職まであと二年。そして、ジェフ・リンはすでに75歳。

その時まで元気に頑張っていてくれることを心から祈るばかりだ。