5月初めの空倶楽部で、三国港の海を赤く染めた夕陽に見入ったのだが、
あれ以来、海を眺めるたびに「空色に染まる大海を撮ることはできないものか」と思うようになった。
空倶楽部にも「映り込みの空」というお題があって
小さな湖など穏やかな水面に映る空を何度か掲載したこともある。
しかし、港や入り江など波が立たない場所ならともかく
色とりどりの空が映りこんだ大海にはいまだ出会っていない。
いや、そんな自然条件など存在しないのかもしれない。
けれど、今のデジタル光学技術なら、ひょっとしてそれができるのでは...。
そう思って試してみたのがこの写真である。
Sony α99 Vario-Sonnar 24-70㎜/f2.8 +NDフィルター (f/18,1.3sec,ISO100)
大げさなもの言いになったが、
要はスローシャッターで波立つ海面をつるっと仕上げたら、
そこに空が映りこむのではないかと考えただけである。
「映りこみとしてはまだまだ不十分だが、研究の余地はありそうだ」
...なんて、夏の海、夕暮れ空の下、そんな無粋な思いにふけった変人のたわ言である。
夏の夕暮れ、さらに海が加わると思いだす曲のひとつが、You're only lonely
You're Only Lonely - John David Souther
別に夏の海のことを歌っているわけではないが、
初めて聴いたのが こんな時期だったのか、
それとも、挿入歌として使われた、ホイチョイムービーの「波の数だけ抱きしめて」の印象が強かったのか、
はたまた、JDサウザーのなんともナイーヴな印象がそう思わせるのか、
とにかく自分にとっては夏の夕暮れ、海で聴く曲なのである。