「9」のつく日は空倶楽部の日。
今月の空倶楽部、お題は「カーブミラーの空」。
毎年6月はこの難題と決まっている。
難題と表現した通り、苦手意識があって、
そのせいか、この期間に限らず、カーブミラーを見かけると、
思わず空を入れたアングルを想像したりしてしまう。
しかし、実際に撮るとなるとついつい先延ばしとなり、
今年もやはり場当たり的な撮影となってしまった。
ということで、向かった先は夕方の金沢港。
ここ数年、「カーブミラーと空」は金沢港で撮ることがほとんどで、
それは、周囲が開けていること、海に沿った道路には見通しの悪い三叉路が多いことなど、
カーブミラー設置の条件がいくつか揃っているからだ。
さらに今年は、それに「黄昏」の空模様で変化をつけ加えようと思い立ったわけである。
そして...。
予想通りというか、お約束通りというか…、日の丸構図の「カーブミラーと空」。
茜色に染まりはじめる空はイメージに近いが、
残念なことはミラーに残せたのが空と街並み。
というのも、本音とすれば街ではなく、広く開けた海を空とセットで閉じ込めたかったからだ。
しかし、それだと夕陽が落ちる場所という条件がもうひとつ加わって、さらに難易度があがる。
つまりは、夕陽が落ちる場所は季節要因なので、
このお題は一年を通じて真摯に取り組む必要(大げさだが)があると、
あらためて思い知らされたわけでもある。
さて...。
カーブミラーに映る夕焼けを眺めていると
その夕焼けそのものがどうだったのか、当然ながら気になるところだ。
それで、急ぎ空と海が開ける場所へと駆けつけたところ...。
多少厚めの雲に遮られて、輪郭の整った夕陽を眺めることはできなかったが、
雲の隙間からのぞく陽の光がひとすじの道のように
次第に暗くなる港の水面を照らしている光景が印象的だった。
そんなわけで、今年も不本意に終わった「カーブミラーと空」。
来年こそ、納得のいくものを...と。
と、今はそう思っているのだが、
なにせ、週末限定しろうとカメラマン。
その決意も保証の限りではない。
この日の帰り道、ラジオから流れてきた...
なんとなくの名曲。
Jealous Guy - John Lennon and The Plastic Ono Band