折にふれて

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夏の海とカレー、そして遠い日の話

2017-07-16 | 折にふれて

「海の日」が絡む三連休。

あまり気にとめてもいなかったが、「海の日」が施行されたのが1996年というから、すでに20年以上になるようだ。

「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う」のがその制定主旨らしい。

「海の日」だからというわけでもないが、この際、前から気になっていた海辺のカフェへ出かけることにした。

かつて、夏に出かける先といえば海。

それも家族総出で海水浴と相場は決まっていたものだが、その記憶も20数年も前のこと。

海水浴へ行かなくなったのは子供たちが成長し、しだいに親離れしたせいだが、

我が家に限らず、海水浴離れが進んでいるのは全国的な風潮のようでもある。

しかし、「海の風景は嫌い」というひとはほとんどいないはずで、

それが証拠に街から車で1時間以上もかかる立地ながら

このカフェは県外からの客も含めて大いに賑わっていた。

この日の北陸は広く太平洋高気圧に覆われて、最高気温はおおむね33度の予報。

それでも、この屋外席は涼しい海風のおかげか、30℃超えの暑さなどまったく感じさせない。

「これで寝そべることができたら、きっとすぐに昼寝してしまう」

かつて海水浴で楽しんだ「海の家」での昼寝。そんな居心地の良さをこの場所は感じさせてくれた。

 

ところで、海辺で食べるランチの定番といえばカレー。

しかも夏野菜とシーフードとくれば、これ以上に夏の海辺で過ごす気分を盛り上げてくれるものはない。

そういえば...。

こだわりというか、決めつけというか、これまで沖縄やハワイ、グアムなど海辺で食べるランチもほとんどがカレーだったような気がする。

地元でとれたイカにトマトやゴーヤなどの夏野菜、

それにかなり刺激的なルーが絡まって夏気分満載のおいしいカレーだった。

 

さて、そんな夏の海のひと時をのんびりと過ごしたのだが、

明るい陽に照らされた海を眺めながら、ふと思い出した光景があった。

冒頭にふれた子供たちとの海水浴の思い出、

そしてそれを成長記録として撮った写真の中の光景だ。

その写真は(もちろん当時はフィルム写真だったのだが、)

長女の結婚式の余興用にと頼まれて、

デジタル化したのだが、元データがコンピュータの中に残されているはずだった。

翌日の朝、一時間ほどあちこちと記憶をたどりながらフォルダーを探し回って、ようやくその何枚かを見つけることができた。

 

写真に記録された日付からすると27年前のこと。

波打ち際で兄と妹がはしゃぐ様子を、「海の家」で寝そべって

望遠レンズ越しに眺めていたのだが、このときの光景がついこの前の出来事のように蘇ってきた。

熱い砂の向こうに広がる青い海と空。

目を細めるほどまぶしい光景とは裏腹に海から吹く潮風が肌にここちよい午後の海だった。

この幼い長女もすでに結婚して、いまでは三歳になる子供の母親、

鮮明ではあるがかなり遠い日の記憶である。

かなり散漫な話になった。

ともかくも、しばらく写真を眺めながら、遠い日の情景になつかしく浸ることができた次第だが、

それも「海の日」の三連休がくれたご褒美、ただただ「海の恩恵に感謝する」ばかりである。

 


 

コミカルな前奏で始まるロバート・パーマーの代表曲。

極めて個人的な印象でしかないが、

開放感あふれる曲調と伸びやかな歌声は夏の海のイメージそのもので、

しかも遠い日のことを思い出させてくれる。

  

Robert Palmer- Every Kinda People

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