折にふれて

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音楽とともに、折にふれてあれこれ。

浅の川暮色

2017-06-04 | 抒情的金沢

6月第一週の週末、金沢は街をあげて「百万石まつり」に熱狂する。

祭のメインイベントは百万石行列、加賀藩初代、前田利家の金沢城入城にちなんだもので

武者行列を中心に、金沢伝統火消し「加賀鳶」、市内小中高校のブラスバンドやバトントワリングなど、

4時間にわたりメインストリートを練り歩く。

中でも、毎年、ゲストの男優女優が扮する利家と奥方のまつは最大の見どころで百万石行列をいっそう盛り上げる。

 

さて、そんな喧騒とは別に、この祭のもうひとつの話題が浅野川の灯篭流し。

浅野川は金沢を流れるふたつの川のひとつで、

勇壮な流れから男川と呼ばれる犀川に対し

ゆったりとした流れやその情緒から女川との愛称で親しまれている。

百万石行列を翌日に控えたまつり初日の夕方、

浅野川河畔、主計町(かずえまち)の「太郎」から灯篭流しを眺めることにした。

太郎は三代続くなべ料理の老舗で、

最初に訪れたのは社会に出た日、新入社員と役員の会食だった。

料亭という場所、すこしオトナになったような気分を味わったものだが

あれからすでに四十年あまり、文字どおり「折にふれて」お世話になっている。

 

その太郎からの眺め。

 

学生の頃に読んだ五木寛之の短編小説「浅の川暮色」、太郎はその舞台のひとつでもあった。

 


 

 

Duke Ellington & John Coltrane - In a sentimental mood

 

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