じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

第100回全国高校サッカー選手権大阪大会準決勝展望

2021-11-05 12:32:10 | 高校サッカー

※第一試合

阪南大高ー大阪産業大附

インターハイ予選を制しプリンスリーグでも上位をひた走る阪南大高が優位かと思われる。相手にしっかりあたる事が出来、ゴール前でもしっかりブロックを形成。攻めては相手の運動量が落ちたところを逃さず畳み掛け、勝負どころを逃さぬ集中力と例え体力的にきつくてもそうした場面では労を厭わぬ運動量を誇る。攻撃は最大の防御そのままに畳み掛けて守備時間そのものを減らしにかかる。分厚い体をした見るからに強そうな体格をした選手を揃えて激しくあたって相手を圧倒する同校ならではの強さというものは昨年同様感じないが、それでもここぞの場面で畳み掛け、それが過ぎたら一転ゲームを落ち着かせるといった抜き差し加減巧みなゲームメイクは健在。リードした展開で早くに守りに入りすぎず得点にさらに貪欲になればスコアメイクしての勝利も見込まれる。準々決勝の興国戦では点の取り合いを制した大阪産業大附だがこの試合ではいかにロースコアの展開に持ち込むかが鍵かと思われる。前線で寄せてパスコースを限定し中盤でボール奪取が出来るか。自陣深くでは厳しく相手に寄せて体の入れあいで勝つことができるか。攻めてはシュートの決断力、相手の守備の特徴をいち早く掴んだパスワーク、敵陣深くまで切り込めば必ず相手の寄せより体を前に出してクロスにつなげる事が出来るか、CK等セットプレーでも相手に恐さを与え続けることが出来るかといったあたりがポイントになってくるかと思われます。プリンスリーグ関西では下位に甘んじるが体つき等攻守にしぶとさは感じるだけに、今大会のジョーカーとしての活躍がまだまだ続くことも考えられる。

※第二試合

履正社ー大阪桐蔭

得点力で勝っていそうな履正社がやや優位と思われるが、同校の守りの不安定さを大阪桐蔭が引き出すことが出来れば、勝機も十分あるかと思われる。2年連続の冬の選手権出場を目指す履正社は今期プリンスリーグ関西でも首位をひた走り、来期のプレミア参入も視野に入れる。ダイレクトプレーを増やして寄せられる前にパスを出していってシュートチャンスを広げ、その決断力と強さを発揮することが出来れば、スコアメイクしての勝利も有り得るかと思われる。選手の体つきは太く分厚い。上手さが目立った昨年より強さが目立ち雰囲気もあることが、インターハイ予選のようなズッコケをせずここまで勝ち上がってきたものと思われる。ただ先日の近大付属戦だけでなくその前の桃山学院戦でも勝つには勝ったがスコアメイク出来ていないのが気がかり。現状のチーム状態が気になるところかと思われます。対する大阪桐蔭としては球離れが速いパスサッカーを展開してくる相手にそれを封じるべくプレスをかけるのか、それともそれはやむなしとしてブロックを形成するのか、はたまたそれを逆手にとってパスコースを限定し中盤でボール奪取といくのか等考え方はいろいろあるかと思われます。強さと巧さを兼ね備えた相手を1点以内に抑える事が出来れば、勝機も出てくるかと思われます。攻撃面では個々の力に頼らずチームとして相手を攻略出来るかが鍵。そのためには攻撃に緩急をつけたいところかと思われます。強敵東海大仰星をPK戦の末に破りチームは上り調子。強い個の力を誇る選手達がどこまで稼働できるかも、勝敗を分けるかもしれません。