※桐蔭学園
今季も皆しっかりした体格をしておりあたりが強い。予選決勝ではやや影を潜めた展開ラグビーだが全国初戦では終始集散良く素速い球出しから鋭く小気味良い展開ラグビーを見せる。キックパスも数度決め攻めの多彩さも見せる。強敵相手にも発揮できれば3連覇も現実味が増してくる。加えて低く鋭いタックルで相手を完封。選抜や6月の関東大会の頃より負けにくいチームに進化を遂げて見え、派手さはないが強いという例年の同校の特徴は今季も健在に見えた。
※御所実(奈良)
今期もしっかりした体格の選手がFW、BK問わずそろう。やや小型な感はあるがそれがかえって動きの鋭さとなり相手に脅威を与える。ハードタックラーを揃えそれが攻撃面にも表れ縦突破の鋭さにつながっている。予選決勝と違い素速い球出しからの鋭く小気味良い展開ラグビーも見せる。強敵相手にもそれを披露し逆にこの日1度許してしまったそれをさせなければ、優勝戦線に絡んでくるかと思われる。リザーブメンバーの働きも鍵を握りそうだ。
※大阪桐蔭(大阪第3地区)
シード校の中で最も手こずった初戦となったが出来そのものは決して悪くなく、優勝戦線に絡むだけの資質は感じた。苦戦したことについては相手の札幌山の手を褒めるべきであろう。好ゲームであった。本年度も大型強力FW。予選決勝と違い素速い球出しからBK展開の鋭さにも十分に見るべきものがあった。強敵相手にもそれを発揮したいところであり、素速い球出しが出来た時はもっとBKのオープン展開にこだわっても良いと思う。そうすれば次の強敵相手にもある程度トライは量産できるかと思われる。好チーム相手に多くの選手が機能した事も好材料。選手層の厚みも手に入れ、3年ぶりの優勝を目指す。それを現実のものとするには、この日のような序盤の自陣でのポカミスは厳禁である。スクラムも今後鍵となってくるであろう。
※京都成章(京都)
力は大阪桐蔭と遜色ない。とにかく今季もFWが大型で強力。予選決勝の頃よりひとつひとつの動きに鋭さが増しており、FW中心にゆったりとしたゲームメイクで力勝負を挑んでくるイメージの同校に似つかわしくない、素速い球出しからの鋭いBK展開を披露、加えてキックパスも有効で例年になく攻撃の多彩さを感じた。大阪桐蔭相手にもそれが出来れば、ゾーン突破も現実味を帯びてくる。スクラム、タックル、リザーブ選手の出来次第では、優勝戦線に絡んでくるものと思われる。
※國學院久我山(東京第1)
雰囲気、スケール感という点ではここに挙げた5校の中で1番かもしれない。全国ではフォワードの頑張りでロースコアの展開に持ち込めればと予選決勝の頃は思っていたがその頃よりもFWは大型感がさらに増して見え尚且FW.BK一体となった流れるような展開ラグビーを披露。久々に優勝を狙える強い久我山が復活する可能性を改めて感じたが、本当にそうなるかどうかは、ややスマートに過ぎて見えたこの日のラグビーに良い意味での粗さも出てくるかどうかかと思われる。