東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

江戸変化朝顔を少しばかり

2017-09-18 | 季節の花
  百花園に朝顔の鉢が数鉢づつあちこちに置いてある、
  その中に江戸変化朝顔が二鉢三鉢ばかりあった。
  時間が時間だけにもう萎んでしまったのが多いが
  残っていたのを3,4枚撮ってきた。


  

     普通の朝顔と一緒に置いてある、特に名札もない。
     一般客もカメラさんも見向きもしない、
     気がつかないんだね、勿体ない。




  

     奈良時代末期から平安時代にかけて薬草としてやって来た朝顔、
     奈良時代には朝のうちに咲く花はみんなまとめて朝顔と呼んでいたみたい。

     「君こずば 誰に見せまし わが宿の 垣根に咲ける 朝顔の花」
     (あなたが来ないのなら、垣根に美しく咲いている朝顔を誰に見せればいいのでしょう)。
     和歌集「拾遺集』」に見られる歌だけど何の花なのかは分かっていない。




  

     江戸時代になって朝顔ブームが始まり、朝顔は明確に区別されるようになった。
     そして台東区下谷あたりで品種改良が始まり変化朝顔が出現する。
     収入の低い武士たちがこぞって品種改良と栽培に励み収入を得ていた。




  

     初夏には朝顔市が開かれる入谷、朝顔の聖地になったのは
     植木職人と底辺の武士や浪人によるコラボレーションだったのですね。

     幕末近くなると朝顔ブームはさらに過熱し、1,200種もの品種が生み出されました。
     北町奉行の鍋島直孝も朝顔栽培家として名が知られていて、
     江戸時代の銘花を集めた図鑑「朝顔三十六花撰」の序文を記したほどでした。

     いま栽培されている朝顔は江戸時代の「大輪朝顔」と「変化朝顔」の流れです。
     当時の品種が現代にも継承されているわけですから
     江戸時代の園芸技術の高さと、人々の情熱の賜物です。


     以前はたくさんの変化朝顔が展示されていた百花園、
     しばらくぶりに少ないながらまた変化朝蛾を見ることができた。
     以前のようにたくさんの変化朝顔が見られるようになるといいですね。

                                              9月14日 向島百花園
          

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする