古都探索日記

奈良や京都の散策日記

農民カンタータ BWV212について

2015-10-01 15:06:25 | 音楽
 私が初めてこの曲をきいたのは40年も前、コレギウム・アウレウムとエリー・アメリング(S)のLPからだった。硬いイメージのバッハ作品の中でとりわけ楽しい作品に感じられた。この寸劇ようなカンタータはカンタータ・ブルレスク(Cantate burlesque)と呼ばれバッハ作品では他にコーヒーカンタータBWV211が相当する。

 曲の内容は新しい領主を歓迎するのが目的の当時の農民の生活ぶりをユーモアたっぷりに描いたもの。作詞はピカンダー(Christian Friedrich Henrici)。ザクセン方言も多用されてブリューゲルの描いた農民生活を彷彿させる。画像はLPの表紙。アリアもメヌエット、パスピエ、ポネーズ、ジグなどの3拍子の舞曲が多用され、リズムに浮かれているうちに終わってしまった感がある。

 今回のコンサートでは主役の二人は農民の扮装をして登場、手には人参をもっていた。また奇怪なパントマイムのグループなども現れて今までに無い凝った演出だった。教会カンタータの全作品の演奏も終了し、いささかマンネリが懸念される近頃だったがそれを払拭する内容だった。終了と同時に割れんばかりの大拍手が起きたのは言う間でもない。

ソプラノアリア(第14曲)を聴く。左をクリックしてください。一番の見せ場です。
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