バッハの最高作といわれるマタイ受難曲について私なりの所感を述べたいと思う。この曲は1727年4月11日の聖金曜日に初演され、以後数回再演されている。今回のBCJのコンサートで演奏されたのは1736年版。内容は新約聖書のマタイの福音書から受難の予告から埋葬までをエヴァンゲリスト(福音史家)を中心にして語られていく。その中にコラールとピカンダー作詞のアリアが歌われる。ここではコラール、合唱、各声部を代表するアリアを曲順に紹介したい。曲番は1736年版による。
第15曲 コラール 「我を知りたまえ」 P.ゲールハルトの受難節コラール(1656) 以後計5回登場する。ホ長調。クリスマスオラトリオや教会カンタータにも使用されている。
第20曲 テノールアリア 「我はわがイエスのもとに目覚めおらん」ハ短調→ト短調
第39曲 アルトアリア 「憐れみたまえ」 ロ短調 最も有名なアリア。ペテロの否認の場面で歌われる。哀愁を帯びたソロ・ヴァイオリンのオブリガートがせつない。この旋律はヴァイオリンとチェンバロのソナタ(BWV1017)の第1曲のシチリアーノに再利用されている。
第49曲 ソプラノアリア 「愛ゆえに」 イ短調 トラヴェルソと2本のオーボエ・ダ・カッチャだけで通奏低音は伴わない。キリストの贖罪について。
第57曲 バスアリア 「来たれ、甘き十字架」 ニ短調 ヴィオラ・ダ・ガンバのオブリガートが十字架を担ぐキリストの重い足取りを表す。
第68曲(終曲) 合唱 「我等涙して膝まつかん」 ハ短調 最後をしめくくる名曲
この旋律はリュート組曲c mol BWV997 の第3曲のサラバンドに再利用されている。
「我等涙して膝まづかん」を聴く
こうして各曲の旋律を想いながら文を書いているとどうにも重苦しい気分になってしまう。
受難節は日本では桜の満開の季節と重なり、一年で一番華やぐこの時期に合わないのである。較べるとクリスマスオラトリオはキリストの誕生の祝祭曲で明るく楽しい趣がある。
私自身の勝手な評価としては1位ミサ曲ロ短調 2位クリスマスオラトリオ 3位マタイ受難曲 4位ヨハネ受難曲がバッハの4大教会音楽の順位となる。
写真は私が持っている3種のCD。左カール・リヒター 右JE ガーディナー 中下鈴木雅明版。私はガーディナー盤が好きである。アルトを担当するアンネ・ゾフィー・フォン・オッターが魅力的。
第15曲 コラール 「我を知りたまえ」 P.ゲールハルトの受難節コラール(1656) 以後計5回登場する。ホ長調。クリスマスオラトリオや教会カンタータにも使用されている。
第20曲 テノールアリア 「我はわがイエスのもとに目覚めおらん」ハ短調→ト短調
第39曲 アルトアリア 「憐れみたまえ」 ロ短調 最も有名なアリア。ペテロの否認の場面で歌われる。哀愁を帯びたソロ・ヴァイオリンのオブリガートがせつない。この旋律はヴァイオリンとチェンバロのソナタ(BWV1017)の第1曲のシチリアーノに再利用されている。
第49曲 ソプラノアリア 「愛ゆえに」 イ短調 トラヴェルソと2本のオーボエ・ダ・カッチャだけで通奏低音は伴わない。キリストの贖罪について。
第57曲 バスアリア 「来たれ、甘き十字架」 ニ短調 ヴィオラ・ダ・ガンバのオブリガートが十字架を担ぐキリストの重い足取りを表す。
第68曲(終曲) 合唱 「我等涙して膝まつかん」 ハ短調 最後をしめくくる名曲
この旋律はリュート組曲c mol BWV997 の第3曲のサラバンドに再利用されている。
「我等涙して膝まづかん」を聴く
こうして各曲の旋律を想いながら文を書いているとどうにも重苦しい気分になってしまう。
受難節は日本では桜の満開の季節と重なり、一年で一番華やぐこの時期に合わないのである。較べるとクリスマスオラトリオはキリストの誕生の祝祭曲で明るく楽しい趣がある。
私自身の勝手な評価としては1位ミサ曲ロ短調 2位クリスマスオラトリオ 3位マタイ受難曲 4位ヨハネ受難曲がバッハの4大教会音楽の順位となる。
写真は私が持っている3種のCD。左カール・リヒター 右JE ガーディナー 中下鈴木雅明版。私はガーディナー盤が好きである。アルトを担当するアンネ・ゾフィー・フォン・オッターが魅力的。
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