古都探索日記

奈良や京都の散策日記

パイプオルガンと2本のトランペットの華麗なる祭典

2010-10-14 11:01:36 | 音楽
 10月12日、愛知芸文センター・コンサートホールにこの催しを聴きにいく。開催中のあいちトリエンナーレの事業の一つ。教会音楽フォーラムを主宰する吉田文先生が主役のオルガン奏者として登場。ほかにウーヴェ・コミシュケ、竹内安幸の一流トランペット奏者二人が出演。祝祭、祝典につかわれる音楽が主な内容。

 トリエンナーレ、3人の演奏家、3部形式のコンサート。3という数字はキリスト教では大きな意味をもつ。3にこだわった作品としてバッハのブランデンブルグ協奏曲第3番があげられる。

 第1部にさきだち「あいちトリエンナーレのファンファーレ」が鳴り響く。トーマス・マイヤー・フィービッヒ作曲。愛知名古屋のローマ字スペルにある音a,c,h,g 即ちラ,ド,シ,ソの音列でモチーフがつくられている。

第1部 バロックの輝き
 JJ.ムーレ ファンファーレ・ロンド(2Tramp&Org) JS.バッハ トッカータとフーガ d (Org solo)
 D.ツィポリ アリア F (Tramp solo&Org) GF.ヘンデル 王宮の花火の音楽から(2Tramp&Org)

第2部 和の響き、そしてアイチッシモ!!
 T.ペヒ 日本庭園(2Tramp&Org) 花村光浩 オルガンのための小品<彩り>より 
 TM.フィービッヒ「シーンとエピローグ」・G.クリムトの画「人生は戦いなり(黄金の)」による(2Tramp&Org) この画はちらし(写真左)とプログラム(右)に載っている愛知県美術館の所蔵品
 

第3部 威風堂々とシンフォニックに! 
 E.エルガー 威風堂々第1番(Org solo) L.ボエルマン ゴシック組曲から(Org solo)
 A.ホヴァリス 聖グレゴリウスの祈り(Tramp solo&Org) CM.ヴィドール オルガン交響曲第5番F よりトッカータ(2T&O)

以上が演奏内容で変化に富んでいる。私には聞き馴染みのあるヘンデルとエルガーがよかった。

 第2部以降はステージにおかれた移動式の4段鍵盤でオルガンが演奏され先生の両手が縦横無尽に動き回るのが観れた。またクラッシックのコンサートでは珍しく照明が曲想にあわせて変化するなどの演出が工夫されていた。これらの演出、選曲、演奏内容から「聴衆の人達にパイプオルガンの多様性と可能性を知ってほしい」という先生の願いがこのコンサートにこめられているように思えた。
 
 そして二人の大男のトランペット奏者を相手に懸命にオルガンを弾き、司会役までつとめた吉田先生の健気な姿に何より感動した。充実した内容の大変楽しいコンサートであった。演奏者の皆様 ありがとうございました。



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2 コメント

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ありがとうございました! (AY)
2010-10-18 09:42:05
こんにちは!
先日は、コンサートにお越し頂けただけではなく、このような立派な記事まで書いて頂けまして、ありがとうございました m(_ _)m
あ、あの~、「先生」は必要ないですから~。(そう思っていただけるのは、とても有り難いですが、お恥ずかしいです......。)
また、これから、「オルガンの秋」も続きますので、よろしければお気軽に、お立ち寄りくださいませ!
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コメントありがとうございます (作者)
2010-10-18 17:40:10
 つたない記事を読んで頂いてありがとうございます。すばらしい演奏でした。
 先生のブログを楽しく拝見させていただいてます。次回のレクチャーも楽しみにしています。また11月の教会でのバッハのコンサートにも行く予定です。
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