古都探索日記

奈良や京都の散策日記

バッハのオルガン曲を味わう~中期③

2015-03-19 17:06:14 | 音楽
 3月18日、朝日カルチャーセンターにて2月に引き続き受講。講師は勿論4、吉田 文先生。

 今回は青年期のバッハが先人たちの作品を参考にどのように習作と創作したかを探るのが主な内容。楽譜を追いながら試聴した曲を列挙すると

 BWV596 協奏曲ニ長調:ヴィヴァルディの弦楽の協奏曲から

 BWV595 協奏曲ハ長調:ザクセン皇太子ヨハン・エルネストの協奏曲から

 BWV589 アラ・プレーヴェニ長調:コレルリの合奏協奏曲からフーガの主題を創る。画像をクリックしてください。左頁上がBWV589の冒頭、下がコレルリの主題 赤ラインで囲まれています。BWV589では主題が右手、左手、ペダルへと追うように繰り返されフーガの構造を理解できる。

 バッハはこの主題を以後の作品にも使い、右頁のカンタータ29番(1731年)の第二曲の合唱にバスからテノール、アルト、ソプラノへと繰り返される。更にバッハは最晩年の大作ロ短調ミサBWV232の Gratias agimus と終曲の Dona nobis pacem に再度採用した。下のそれぞれをクリックして聴き比べてください。

 BWV589 アラ・プレーヴェ(2/2拍子のこと)

 BWV29 市参事会就任式カンタータ 第2曲

 BWV232 ロ短調ミサ終曲

 他にはBWV579 フーガロ短調、BWV534 前奏曲とフーガへ短調、BWV536 前奏曲とフーガイ長調を試聴した。

 バッハの習作創作の航跡を追うだけでなく、フーガを解剖して構造を探るのも今回のテーマだった。私は以前この「フーガの解剖」をリクエストしたことがあるが正にそのリクエストにも応えてくださったとても興味深く、また満足できた内容であった。

 吉田先生へ バッハの白鳥の歌といわれるロ短調ミサの終曲言い換えると最後の最後を飾る曲にバッハが若い時に研鑚を積んだ旋律を選んだことに強く心を動かされました。 本当にありがとうございました!!!

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