「（生まれ育った環境が恵まれているから）だからといって負い目に感じる必要もない。与えられたものは大切に使い、できることをすればいい。誇れるものが生まれるのは、その先にある」リューニエはフリーデから言われた言葉をきれいに纏めてみせた。
南の国クウォールで起きている異変の調査に、海を渡ったヴァイトたち。しかし、異変が起きている山の向こう、荒野に姿を現したのは古代魔法文明の負の遺産、人為的に破壊のための能力を高められた戦神の生き残りだった。
調査団を撤退させるべく囮の殿となって戦神ブルベルガの前に立ち塞がるヴァイトだったが、かつての勇者殺しであっても一人で戦神を相手取ることは難しかった。しかも、戦神はもう１人いたのだ……。
エピローグ以外は書き下ろし。戦神との戦い、転じて古代魔法文明の終焉の物語と魔王フリーデンリヒターのその後が語られるまでが３/４。残りはアイリアの後を継ぐことになる四代魔王の選定を巡るフリーデの東奔西走、そしてウェブ版ままのエピローグ（後日譚）へと流れての大団円です。
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