「何で僕責められてるの!? そもそも人の生き死にをポップコーン食いながら笑って見てるリスナーがおかしいんだよ !!」ダンジョンのモンスターと戦いながらアイテムを集めて売りさばくのが当たり前になった時代。安全管理や犯罪防止の観点からダンジョンに入る者はスマホを使って配信することが義務づけられるようになっていて、ダンジョンチューバー、ダンチューバーと呼ばれるようになっていた。
世迷言葉は新人ダンチューバーだったが、新人講習の際も居眠りばかり。最低限の安全講習も聞き逃していたために、１階層の攻略中にランダムで別階層に飛ばされる転移魔法陣を、リスナーの冗談を真に受けてわざわざ踏んでしまう。そして飛ばされたのは最下層にして未踏破地帯の500階。レベル２で初心者装備の言葉は、どう考えても助かるはずはなかった……。
孤立して苦境に陥った主人公が、遠隔地の支援者の言葉をヒントにサバイバル……というと感動的な話になりそうなのだけれど、無知蒙昧で文句ばかりの主人公に、無責任なことばかり言っている（まともな助言も埋もれる）ネット配信のリスナーたちという関係が感動的になるわけがないのです。
勢いと運だけで突っ走るスラップスティックなジェットコースターノベル。
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「マリオン様！ 17歳はぴっちぴちで可能性の塊ではないですか！」
