「では、打ち合わせに行ってきます」
「デートなのに!」
「デートなのに!!」
伯爵に一等食堂車で食事でもと誘われて、デートだと思っていないのはグレース本人だけであった。
そもそも裕福な領地でもないのに、領主である父親は病に倒れた母親の看病にかかりきりで崩壊寸前。結婚やら就職で家を出て行った姉2人に代わって実質的に領地を切り盛りしていたのは三女のグレース・ウィルコックス。亡くなった母を追うように父も死んだ後、即座にグレースが子爵家当主の跡を継いだのも、領地経営に空白期間を作らないためだったのだが、口さがない者たちには「父親から領地の裁量権を奪い、強欲で冷たいから婚約破棄された」と噂されている。
自分たちが苦しいときに助けてもくれず、逆にかまってくれないと文句を言ったあげく、余所に真実の愛を見つけて婚約破棄してくる男などこちらから願い下げなのだが、まあ結婚は無理だろうなと彼女は思っている。四女が婿養子を取ったので、タイミングを見て子爵位は譲ろうと考えていたのだが、そんなグレースがいきなりプロポーズされた。
相手は長く続いた戦争で功績をあげて伯爵位を与えられたヴィンセント・ロックウェル。庶民の出で、軍務一筋だったため、荒れ果てた領地を与えられたのだという。自分自身への評価が低いグレースは、プロポーズは領地運営のサポートを得るのが目的だと勝手に納得。再就職先を斡旋されたノリで婚約を受けることにしたが、伯爵の方は彼女のデビュッタントのときから一目惚れだったのだ……。
オタクで喪女だった主人公が悪役顔の子爵令嬢として転生。本人はそんなにモテると思ってないのだけれど、そのクールビューティっぷりに惚れる者だっているのだ。そして何よりも貧乏領地を立て直した辣腕ぶりは知る者はちゃんと評価している……というところからの、領地開発&ラブストーリー。
ただ、ヒロインっぽい謎の少女の暗躍とか、王家転覆の陰謀とかが入って脇道に入りますので、本格的な開拓話は次巻以降かな? 一応、物語としては大団円的なクライマックスで終わってます。
【転生令嬢は悪名高い子爵家当主~領地運営のための契約結婚、承りました~】【翠川稜】【紫藤むらさき】【カドカワBOOKS】【転生子爵家当主は伯爵様の婚約者】【小説家になろう】【カクヨム】【婚約破棄】【毛皮】【ファスナー】【トロッコ】【魅了】
「デートなのに!」
「デートなのに!!」
伯爵に一等食堂車で食事でもと誘われて、デートだと思っていないのはグレース本人だけであった。
そもそも裕福な領地でもないのに、領主である父親は病に倒れた母親の看病にかかりきりで崩壊寸前。結婚やら就職で家を出て行った姉2人に代わって実質的に領地を切り盛りしていたのは三女のグレース・ウィルコックス。亡くなった母を追うように父も死んだ後、即座にグレースが子爵家当主の跡を継いだのも、領地経営に空白期間を作らないためだったのだが、口さがない者たちには「父親から領地の裁量権を奪い、強欲で冷たいから婚約破棄された」と噂されている。
自分たちが苦しいときに助けてもくれず、逆にかまってくれないと文句を言ったあげく、余所に真実の愛を見つけて婚約破棄してくる男などこちらから願い下げなのだが、まあ結婚は無理だろうなと彼女は思っている。四女が婿養子を取ったので、タイミングを見て子爵位は譲ろうと考えていたのだが、そんなグレースがいきなりプロポーズされた。
相手は長く続いた戦争で功績をあげて伯爵位を与えられたヴィンセント・ロックウェル。庶民の出で、軍務一筋だったため、荒れ果てた領地を与えられたのだという。自分自身への評価が低いグレースは、プロポーズは領地運営のサポートを得るのが目的だと勝手に納得。再就職先を斡旋されたノリで婚約を受けることにしたが、伯爵の方は彼女のデビュッタントのときから一目惚れだったのだ……。
オタクで喪女だった主人公が悪役顔の子爵令嬢として転生。本人はそんなにモテると思ってないのだけれど、そのクールビューティっぷりに惚れる者だっているのだ。そして何よりも貧乏領地を立て直した辣腕ぶりは知る者はちゃんと評価している……というところからの、領地開発&ラブストーリー。
ただ、ヒロインっぽい謎の少女の暗躍とか、王家転覆の陰謀とかが入って脇道に入りますので、本格的な開拓話は次巻以降かな? 一応、物語としては大団円的なクライマックスで終わってます。
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