頼子百万里走単騎 "Riding Alone for Millions of Miles"

環境学者・地理学者 Jimmy Laai Jeun Ming(本名:一ノ瀬俊明)のエッセイ

93%がボーダーという試験の本質

2024-05-28 10:38:50 | 日記
合格最低ラインが93%程度の試験とは。どんな母集団が挑むのか。どんな成績分布になっているのか。ありとあらゆる学力階層が受験しての結果であれば、正規分布に近くなっているであろう。能力判定に使えるということは、低位の学力階層が受験したらほとんど点にならない、みたいな性格の試験ではないということである。現行の日本の共通テストはちょうどそんな試験かもしれない。京大最難関の文系某学部も、ボーダーが93%程度となっている。もちろん共通テストの成績だけで判定しているわけではない。もしそんなことをすれば、それなりに準備してきた人がみな当落線上に密集してしまい、当落の差はもう一回試験すれば入れ替わりうる「宝くじ」みたいなものになってしまうだろう。実際に合格するのは、その次のステップ、つまり半分得点するのも厳しい乱戦を勝ち抜いた人だけである。さて、中国の高考でも北京大のボーダーがこのくらいというデータがあり、試験の性格からすれば共通テストだけで判定するようなものである。つまり、当落線上にならんだ人から宝くじ(その日の調子?)で合格者が決まるような世界の可能性もある。それで能力判定はできるのだろうか。高考で93%とれるだけの人が、半分得点するのも困難な乱戦に勝てるのだろうか。世界大学ランキングの上下を論じているのではない。古代のような白兵戦を生き残れるかどうか、そんな能力の上下を議論しているのである。東大が幼稚園で北京大が大学院みたいなたとえをしている何もわかっていないやつらは、これをどう説明する。乱戦対策で課金するのは理解できるが、高考対策や共通テスト対策に課金する時点で詰んでないか。
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