2010.11.07(sun) ジャズピクニックの2日目です。
イベントの公式HPはこちら
http://www.kobe-motomachieast.net/index.html
今日の興味はスペシャルコンサート(有料)ですが、街角4会場では今日もいろんな学校バンドが演奏中。一番遅くまで演奏予定がある、三井住友銀行前に行きました。ここは屋根が大きく張り出しており、野外音楽堂に匹敵するような音響空間がありますので、素敵な音が聴けます。
西宮浜中学校の大編成の演奏でIt Don't Mean A Thingをやってるところでした。Saxパートが横一線に前に出てのサックスソリのパフォーマンス中でした。凄い人数です。
この迫力がMEW AWARDを獲得した原動力になったことでしょう。
ここのバンドはスウィングの名曲を意欲的に取り組んでいて、聞くのは毎回楽しみです。
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その後に登場したのは西宮市学文中学校。ここの演奏は私のお気に入りなのですが、見ると体格の小さな子が沢山います。3年が引退して1年が半分ほどいるそうです。では、あまり期待できないなと内心がっかりしてましたが、演奏はうまかったです。先生の指導の賜物でしょう。
また演奏曲もバラエティに富んでいて、その点でも工夫されてるようです。
1. Swing On Down The Road
2. Moonlight Serenade
3. Tequila
4. Comin' At Ya
5. Sing Sing Sing
先生の解説によると1曲目の曲は幼稚園児など小さい子になぜか受けて、踊りだすそうです。今日も小さい子が踊ってたのが見えたそうです。幼稚園児などに演奏する機会のあるところは試しにやってみると面白いかもしれませんね。
ソロの上手い子が何人もいました。上の写真のTbとかアルトの左の子とか、沢山。(^^)
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そしてこの会場の最後を飾るのが柳学園中学・高校バンドでした。
1. September
2. Cute
3. I'm Begining to See The Light
4. Chilli Pepper??
アンコール演奏. Mambo In
スペシャルコンサートの時間が迫ってると勘違いして、アンコールは聴きませんでしたが、柳の十八番の曲を聴き逃したのは残念でした。(時間は実はたっぷりあったのに、ああ勘違い)
<スペシャルコンサート会場の兵庫県公館はその名の通り、県の中でも特別な歴史ある建物です。玄関ドアに至るアプローチの両側の花壇はいつの時期も花で彩られています。
16時開演
場内が手元も見えないほど暗くなって、日野皓正グループが静かに登場。もちろん気付いた後は大拍手が沸いたのですが。そしていきなりのTpの炸裂、続いてドラム、ベースがリズムを刻みだす。という感じの印象深い始まりでした。新しいメンバー二人はいずれも綺麗な髪を後ろで束ねた細面の芸術家風でした。
ベースは須川崇志、ドラムは田中徳崇(のりたか)、そしてピアノはおなじみ石井彰さん
ドラムの田中さんは目が大きくて、嫌みのないキムタクって感じでしたな。
アルトサックスは日野さんととても長い多田誠司さん
演奏曲は暗がりでメモしたのは以下でしたが、正解かどうかは謎(笑)
1. After Show
2. It's There
MCは以前の方と変わって前日から西村愛さんでした。
永田副実行委員長の挨拶などが行われ、学生バンドの単独演奏1曲づつが披露されました。やはり、どのバンドもその1曲にかける気合が入ってるようで、ホットな演奏ばかりでした。
高砂高校ジャズバンド部は、 Day By Day
泉陽高校SLMSは、 Without a song
北陽高校は、Spain
甲南高校は、Samba Del Gringo
それから、皆さんお待ちかねの日野バンドとの共演・・・今度は逆順で
甲南高校は、Night Flight もう言うことございません。素晴らしいです。
この演奏の後で日野さんが今年の甲南を聴いて言った言葉が、私が言ってたことと全く同じだったので、やぱり1日聴いただけで殆どがお見通しだなあ、と驚かされました。
概略すると「甲南は毎年素晴らしいんだけど、今年はもっと素晴らしかった。毎年ソロが旨いんだけど個人技で、アンサンブルは今一つだったが、今年はソロも良くて、さらにアンサンブルが良くて素晴らしい。陸(くが)君、貴方がやったのは素晴らしい。」みたいなことでした。
ついでに、高砂のことは「高砂はとことんアンサンブルで極めます」みたいなことだったかな?
それともう一つエピソードを紹介して陸君を褒めていました。昔、コルトレーンが何かの演奏セッションみたいなものに参加した時のこと、彼は登場してソロを吹き、引っ込んだ後も控室に戻ってからも吹き続けだったそうです。それから、再び出番が来て出て行くまでずっと吹き続けていたということで、一時代を築いた人はそういうことをやってた。今日のリハの後も他の人が休んでるのに、陸君がずっと練習してるのを聴いてて、それは素晴らしいことだ。という趣旨でした。
日野さんは、昔同じ会場でこんなことを言って笑い話みたいにしましたが、多分本気半分以上だったでしょう。その内容は「子供に音楽を、楽器をやらせて行くんだったら、学校の勉強はしないでいい、一日25時間練習しなきゃだめだ。プロになるには・・・」みたいなことでした。それほど、やることが多い、深いものだという話ですよね。
そういえば、3年前にSJFのゲスト演奏で当時のBFJO新井組とSalt Peanuts、Get In Lineを共演した渡辺貞夫さんも、出番以外は楽屋でずっと練習されていたということが話題になりました。美しいソロの生まれる原点は単純にそういうことの積み重ねなのでしょうか。
実績ある超ベテランですら、そうやってるのですから、経験も少ない学生プレイヤーは、やるべきことは、沢山あるってことですね。
北陽高校は、Love For Sale ドラム女子素晴らしい
泉陽高校は、Charlie The Whale as solo素晴らしい
高砂高校は、Cousin Jeff (by Les Hooper)
ピアノのファンキーさをとことん引き出した石井さんGJ
バリサクのきざみが心地良し。吉村組のTpのアンサンブルはホントイイですね。
このスペシャルコンサートの演奏の仕上がりは前日と当日朝からの会場リハの効果で、普段聞いたこともないような素晴らしい演奏が、聴けるのですが、それを実際に知ってるのはそこにいた数百人だけなんですよね。もっと多くの人にこのスペシャルな演奏が広まればいいのになと思います。
日野さんも、多田さんもこの指導で変わる若者の吸収の早さと、演奏における熱気を感じて、ホントに楽しんでいるようでした。多田さんはブログにそういうことを既に書いておられましたよ。
スペシャルコンサートは最後にMEW Awardの発表がありました。
今年は昨年とまるっきり変わり以下のバンドが賞を獲得しました。
♪MEW AWARD: 西宮浜中 Marina City Junior Jazz Orchestra
♪奨励賞 高砂高校ジャズバンド部Big Friendly Jazz Orchestra
♪奨励賞 甲南高校甲南ブラスアンサンブルKBE
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下の写真も県公館のアプローチ花壇です。