光と風の世界3

自然が好き & 高砂高校ジャズバンド部を応援中
ブログ開設2005.8~gooブログに移設2014.9

理化学研究所のSpring-8見学記

2014-12-30 | うんちく・小ネタ
2014の理化学研究所の話題と言ったら、皆様ご存知のSTAP細胞騒ぎが世界的なニュースになりましたが、そのため理化学研究所のそのほかの話題が目に触れる機会が減ったように思われます。しかし、世界の研究シーンをリードしてる日本の科学技術の代表分野でもあるX線を代表とする物理分野においての研究は静かに進行中でしょう。

兵庫県の相生の山の上にその一大拠点があります。
Spring-8 電子を真空中で加速して発生してくる強力なX先頭の電磁波を使い研究する放射光と称される研究設備群が設置・運用されています。

たまたま、ネットで見つけたそのSpring-8の見学会に行ったのは、8か月前の2014-04-27のことでした。

山をつぶして広大な土地に配置された大規模な設備でした。


研究所は近くの臨時駐車場からシャトルバスで向かいます。


設備の見学入口付近


玄関前には原子の電子軌道などをイメージしたようなモニュメントが立っていました。



中には、X線発見の時代からの歴史的偉業や理化学研究所の現在に至るさまざまな技術などが紹介されていましたが、膨大なものであり、かつ目の前のSpring-8の設備の紹介だけでも細かく読んでいられないほどの展示内容量の圧倒されつつ駆け足で回りました。

非常に感銘を受けたのがX線回折の黎明期の研究資料・記録が見れたこと。X線回折の結果生じた斑点が記録された写真は世界のX線研究とわずか数年遅れ、取り組んだ対象によっては世界最先端の研究がなされていたということです。


このような事実について、教科書で学ぶことと、このような現実の資料で見れることは、天と地ほどの理解度の差が出るでしょうね。このような超一流の研究が身近に体験できることは素晴らしいことです。時間を作れる方はぜひ現地を見学されることをお勧めします。

余談ながら、小保方氏のSTAP細胞騒ぎも一幕が終わった感がありますが、私に限らず小保方氏の実験ノートが公開された時点で、研究成果への信頼度が急降下したと思われます。科学技術は信じれば正しい、というものではなく、客観的に証明され・再現できる「技術」と呼べるレベルに高めてこそ意味があるものであり、それの重要なツールが実験ノートであるのに、そのノートの書き方さえまともなスキルがなかった小保方氏の研究レベルを検討し高める努力がなされなかった関係者の対応のまずさは日本の科学史の汚点になりそうです。

本題のSpring-8は直径数百mの超高真空のリング状トンネルを主設備として、そこから発生する放射光をさまざまな解析に利用します。それの一つのブースがこんな大きさです。


その真空設備、電子を加速する加速器などの制御は規模が大きいだけに制御室も立派なものがありました。ハイテク感満載の制御室ですが、18面のマルチスクリーンパネルもすごいですが、私はそこに使われていた椅子の快適さと機能にいたく感動してしまいました。詳しい写真がないのですが、いろんな調節ができる椅子でした。笑


そこには、新たに自由電子レーザーシステムが新設されSACLAという名前で運用されつつあり、今年はそこで発生したレーザー電子をSpring-8に導入する工事が行われるとのことでした。
世界にもない規模で開発が進む電子レーザー応用技術により、いろんな研究の発展がなされるといいですね。また、それらを制御するための設備やシステムが周辺技術を高めていくことになるでしょう。将来の成果に向けて期待したいものです。

下は最後に見た臨時駐車場の傍に立っていた電波塔です。
説明は見ませんでしたが、DNAの並びをイメージしたかのような2重らせんの構造でした。
税金を大量に使ってるとはいえ、徹底したこだわりの設備・規模に圧倒された見学でした。

山形鉄道の挑戦・・・今夜放送

2009-05-31 | うんちく・小ネタ

山形鉄道とかフラワー長井線とか聞いて、なんだか分かる人には拍手したい(^^)

分かってる人も知らない人も、今夜は日テレ系(関西圏は読売放送)の以下の番組をぜひご覧ください。

NNNドキュメント'09 

「これがおらだの走る路 赤字ローカル線の挑戦」

制作=山形放送

≪放送時間≫  2009/06/01(月) 01:20 ~ 01:50

ローカル線に客を呼べ 乗客爆笑! 方言ガイドで赤字脱却

【詳細】

ツアー客の笑いが溢れる列車。方言丸出しでガイドする車掌…。

第三セクターが運営するフラワー長井線は、山形県内の約30キロを結ぶ小さな鉄道。問題は慢性的な赤字。そこで目をつけたのが観光客の誘致だった。「七夕列車」や、車内でカブトムシが戦う「昆虫格闘列車」など手作り列車が登場。

運転手として6年前入社した朝倉さんは、今では方言ガイドとして活躍する。生き残りをかけ奔走する姿を追う。

社長も今年公募で採用した。新社長は山形の旅行代理店係長だった野村浩志さんが就任。
彼は代理店時代から長井線グッズを企画したり、朝倉さんにアドバイスしたりと長井線を陰から支えてきたアイデアマンだ。

ナレーター:生野文治

≪放送時間≫  2009/06/01(月) 01:20 ~ 01:50

映画「スウィングガールズ」に全面協力し、その後は映画ロケ地としての記念イベントにも積極的にタイアップして、映画SGファンにも沢山の思い出を提供してくれた、山形鉄道愛称「フラワー長井線」、その四季折々の魅力はこの時間に全部詰め込むことは出来ないでしょうが、自然の魅力、土地の魅力が、少しは伝わることでしょう・・・

山形鉄道の方ー無ページからリンクされてるフラワー長井線日誌はBlogで日々の情報が紹介されてて楽しい読み物になっています。

フラワー長井線のシーンを動画で紹介

 真冬の列車(JRのつばさも登場)

 今泉陸橋通過(youtube)

 今泉駅到着(youtube)フラワー長井線とJR米坂線が相次いで通過

 今泉駅到着(youtube) 蝉の声であの映画SGのお弁当事件を思い出します

 今泉駅到着・真冬編(youtube) 上と同じ位置の冬景色です

下はJR赤湯駅と接する2月の山形鉄道赤湯駅を出発するところ

P2123519ryamatetu0602_s

終点荒砥駅のホームより車庫入れ中のスウィングガールズ列車

P2123560ryamatetu0602_s

終点の荒砥駅車庫を北側より撮影

P2123594rtyamatetu0602_s

◆閑話休題◆

で、ここ兵庫県・播州地区で近いものといえば、三木鉄道でした。

2006.6月の三木鉄道の風景が下のページにあります。

光と風の世界Blogのケリ&アマサギ

三木市の石野や別所地区の緑の原を走る三木鉄道はまさに上に紹介した山形鉄道と共通の雰囲気を持つ鉄道でした。

その三木鉄道は赤字続きに三木市が我慢し切れなくなりついに廃止してしまい

その鉄道跡地は、現在着々とレールの撤去が行われております。

下の写真は別所付近。(2009.4.18)

レールは赤錆に覆われてますが雑草はまだ線路内へは侵入してません。が、これも時間の問題でドンドン草まみれになるんでしょうか。

P4180980el_s

山形鉄道がこうならないように山形鉄道フラワー長井線を一人づつ機会を作って利用して欲しいものです。