いやあ、まいりました。新幹線つばさで6時間余計に乗る羽目になりました。
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7日の朝、東京から米沢行きの新幹線に乗った時には台風一過のの青空が広がりつつありました。(8:06)
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それで大宮付近?では富士山も見えて旅行気分は満喫しておりました。(8:23)
雲がかかってましたが、この雲の下には今年の初冠雪が観測されたそうです。
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この下の写真は埼玉の戸田漕艇場です。(8:21)
最近のテレビドラマ、速水もこみち主演のレガッタの舞台ですね。
ここの新幹線からの眺めはいつもいいですネ。背後の山は秩父方面でしょうか?
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晴れ間の眺望はこの辺まででして、その後は雲が増えてきましたし、どこかの川では河川敷にある公園かゴルフ場みたいなところが完全に水没していました。コレを見て雨が相当集中したんだな後は思ったのですが、それがまさか我が身に関係することになるとは、知る由もありませんでした。(8:40)
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栃木に入ると日光の男体山が景色の楽しみの一つなのですが、山腹の傾斜は見えましたが、頭は雲がかかっていました。朝のうちなので光の具合で山襞の重なりが素敵でした。(8:45頃)
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日光連山を東側から見たところです。中央が大真名子山、小真名子山、女峰山と続き、右端が焼山?霧降高原スキー場などとなります。
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この先の景色は楽しめないなあと、いうことでカメラもしまいこんで、しばしのうたた寝。
・途中の車内でJR各線の運行状況が放送されましたが、驚いたことに福島以北の在来線が軒並み運転見合わせとのこと。前夜から移動中の私は気象情報など気にもしてなかったのですが、台風崩れの低気圧は予想外の雨を降らして、日本列島を水浸しにして進んでるようでした。
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・それでも福島駅までは順調に進み、東北本線と分かれて私の乗った列車は山形方面へ線路を分かれて山へと向かいました。そして・・・
・なんとローカルな二駅目の庭坂駅で予定外の停車が・・・
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・(10:00頃)アナウンス、『山形新幹線は前夜からの雨のため運転を見合わせていましたが、8:30頃から運転を再開したので、先行列車がつまっており、上下線を調整しながら運行します関係で、しばらくお待ちいただきます。』というような内容でした。それならダイヤの混乱だけなので10分か20分程度の遅れかなと思いましたが・・・
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(10:18)アナウンス、「この先、板谷ー大沢駅間で降水量多く、上下線が停止しています。歩いて線路を点検し安全が確認できてから、運行します。」とのことでした。その駅間の距離を知ってる私は、・・・歩いて点検・・・ということを聞いて大ショック(^^;
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密かに『2時間くらいかなあ~』と考えてました。
順調に進んでいたなら米沢駅に下りる頃のことでした。
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(10:30)アナウンス、「運転再開の見込みは、12:00頃」との内容で、車内にいっせいにどよめきが広がりました。皆さんの予想をはるかに超えた時間だったのでしょう。
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直後に通りかかった車掌に「臨時バスを出しなさいよ」と要求するおばさんがいました。
私も、嫌な客の一人となって、「前に進まないのなら、ドア開げて~、ここで下ろしてけろ」と車掌に言いましたが、「無茶なこと言わねでけろ、(規則で出来ません)」と予想通りの答えを戴きました。
・10:40頃トイレに行くと小用に4人ほど、女性用に同じくらいが並んでました。皆先に備えてるのかな?
その後に飲み物を求めて4車両後ろへ行き自販機でコーヒーを買いました。実はその時点ですでに飲み易いお茶は売切れランプが点灯してました。さらに1両後ろへ行きそこのワゴンサービスのお姉さんからビール1缶とつまみ2種(てんぷら風かまぼこ、貝柱の干物)を購入。実は朝この列車に乗ってから飲み食いしておらず、朝食を探したのですが、すでに売り切れだったのです。
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(10:55頃)アナウンス、10:30と同じ内容
・(11:06)アナウンス、「15号車のデッキのドアを開けるので、下車して自力で福島に戻るなどなさりたい方は、15号車へお出でください」との内容でした。
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『おお~、JRも融通が利くようになってきたなあ~』と感激
実は以前に人身事故のため米沢の隣りの駅で待たされた時にはドアを開けてもらえなかった経験があるのでした。
飲みかけのビール缶を持って15号車から、庭坂駅のホームに降り、自宅からの迎えをゆったりと待つのは、私くらいのものでした。
それ以外のお客さんがかなりの人数ホームへ、そして近くのお店へ行き飲み物や食べ物を仕入れましたが、全乗客数から見ると極々一部の機転の利く人たちだったのでしょう。
中には(かなりの数の人が)ホームや駅舎の看板を背にして記念写真を撮っていました。
私も一枚お手伝い。ま、せっかくの機会ですからね。記念になりますね~。
皆さん、何か得した気分で嬉しそう・・・先を急ぐ人たちはそんな余裕もなく車内でじりじりしてたのかもしれませんが。
で、そんなこんなしながら、待合室で時間つぶして、携帯電話に目をやると自宅からメッセージが届いてました。「国道が閉鎖されて迎えに行けない、再び新幹線に戻れ」との内容でした。『ゲッ、そんなぁ~』と思いながら、車内へユーターン。
せっかくの車掌さんの努力でドアを開けてもらったのに、活かせませんでしたぁ。
そこでついでに私も好きな食糧買い込めばよかったですネ~
その時は第二幕があろうとは予想だにできず。
私が車内に戻った11:30頃から、車掌さんはドアを閉めたがっておりました。「買い物のために開けたのではない」とのことでしたが、そうですよね。こんなことをここで書いたら車掌さんは責められるんでしょうかね?
いや、機転が利いて乗客の皆さん(一部ですが)の不満解消に大いに役立ったことは間違いありませんよ。
(12:00頃)アナウンス、「そろそろ、上り線の線路の点検が終る見込みです。」
そこで、「上り線」の言葉に鋭く反応「えっ??」
続いてアナウンス、「下り線はこれから点検にかかりさらに40分ほどかかる見込み」
これには、私も含めて「え”~」とのブーイング、でも怒るというより、しょうがねえなあ的な失笑に近いブーイングでしょうか。まあ、お昼頃で明るいし、その駅には大した風も雨も降ってなかったので、不安が募る状況ではありませんでした。
それから時間が過ぎ
(13:10)ようやく列車が動き出した。『途中危険箇所での徐行運転もあるだろうけど、14時前に米沢に着くだろう』なんて考えてました。
・・
(13:30)板谷駅はスノーシェッドの中で暗いホーム、そこでなぜか停車。
******・・・そして、衝撃のアナウンス・・・******
・・・ 「赤岩から大沢の間が危険なため、上下線とも運行を停止しました」・・・
『え”~~~』、これで本日3度目のサプライズ?
一度乗って3度美味しい?(アトラクションならね)
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ちなみに赤岩駅というのは停車した板谷駅より福島寄りなのです。要するに現在地は運行停止区間内なのです。
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さすがに、ここ板谷駅は福島~米沢間の山奥峠の一歩手前でして、私のAUは圏外でしたが、業務用のNTTは感度フルでした。
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ここで、気質の荒い地方だと何か起こるんじゃないかという不穏な状態には一切ならず、穏やかに時間が過ぎて行きました。いろんな方が乗っておりました。私は一度下車した時点で自由席を明け渡したので、その後デッキの方に居りましたので、いろんな人生模様が垣間見えました。皆さん、電話する際には律儀にデッキに移動してお話されてました。
何かの予約を取り消したいだとか、いつ動くからわからないので、いつ着くとも言えないとか、電話の相手も困る内容ばかりでしたね。
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あ、そうそう、新幹線の洗面台にはコンセントがあって、そこで携帯の充電が出来たんですよ。コレは助かりましたね。車掌さん、ありがとうございます。私も他に2人に教えてあげました。
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13時過ぎに動き出した時点で、結婚式に何とか間に合うとの判断で、車中で礼服に着替えた主賓のスピーチ予定だったお父さん、「娘の親代わりスピーチなんだから、ホント困るよ」と嘆いておられました。
他にも結婚式や、法事などの予定の方が多数いましたね。この季節の安定した時期ですから多いのでしょう。しかし、結婚式どころか2次会にも間に合わない方がいたはずです。
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(XX:XX)アナウンス、「再び、歩いて点検します」との内容
・・・・・・・・・『前回3時間かかったから、今回は2時間くらいかな~』
(14:35)アナウンス、内容同じ。「板谷駅で停車中。歩いて線路を点検中」
(14:45)アナウンス、「点検終了まであと1時間ほどかかる見込み」
(15:00)頃アナウンス、「赤ちゃん用のオムツを持ってる方、一枚貸していただけないでしょうか?ご協力お願いします」
『そだよな、予定より4時間も乗ってるんだもんなあ』
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途中、小用で女性兼用のトイレに入った私は誰か男の使い方が悪くて、便器の周囲が汚かったので、トイレットペーパーを使ったところ、運悪く私が使った紙が最後でした。どこを探しても予備がありません。空のロール芯が3本転がってました。
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最後の紙を使った責任として、しょうがないので、最後尾の車掌室まで行き車掌に伝えると気持ちよく補充に動いてくれました。車掌さんも、大変ですネ。飲食物から下の世話まであるんですね。
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(15:25)隣りのホームに停車していた上り線のつばさが動きました。
(15:35)アナウンス、「下り線の点検が終了しました。運行準備中です」
(15:38)運行再開
(XX:XX)アナウンス、「米沢から軽食・飲み物を供給します。係員が乗車してお配りします。」
・次いで各線の運行状況が知らされた。仙台と山形を結ぶ仙山線は徐行運転中
新庄と栗駒を結ぶ陸羽東線は終日運休中
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米沢に向かう車中より危険箇所付近を見ましたが、見て分かる危険はもちろん認識できず、紅葉にも程遠いながらも、緑色が薄くなり始めた山裾に霧がまとっっていました。
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(16:10)米沢到着・・・東京駅の車両に乗ってから約8時間の旅でした。
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1回分の料金(しかも特急料金払い戻しつき)で4倍の時間が乗れて、サプライズ3回とはTDLなどアトラクション目的だと、皆大歓迎なんですがね。
結婚式など、人生の門出を祝う目的で乗られた方には、大変な思いであったことでしょう。
・しかし、安全第一と言われれば、それに抗う術はありません。
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今回の車中での車掌の対応は穏やかで易しく、きっちりとされていましたし、米沢以後へ向かう方に飲食物を提供するということも良い対応だったと思います。
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しかし、運行を管理する側には何か問題・課題がなかったでしょうか?
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アナウンスを通じた情報提供の内容について、さらに改善すべきことがあると思いました。飛行機の運転(機関士?)をやってるという方の話、「飛行機なんかしょっちゅう遅れるんだから、その度に先方の気象状況とか、予定変更して降りる場所を変えるだとか、いろんな情報をお知らせしてるが、JRももっと情報を知らせなきゃダメだよ」
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私としては、最初の停車後に点検が終ってから運行再開し、その20分後に再度運行停止となった理由が説明されなかったのが、不満でした。
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なぜ停めなきゃいけないのか、その判断理由はどういうことなのか?それぞれのプロが判断することだから、間違ってないでしょうが、しかし気持ちよく納得するためには判断の理由を判りやすく伝えてほしいものです。現場の車掌は「ルールでそうなってるから」に尽きるでしょう。普段はそれで良いでしょう。しかし、その事態に陥り、そこで当事者となったからには、乗客も当事者ですが、なぜそうしなきゃならないのかを理解して説明することを期待したいのです。
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20分前?に点検したところを再び点検して回らないとならないという状況だったのかどうか、センサーの警報の精度は?その論理はどうなってるの?など聞きたいことは多々ありました。
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また同時に代替交通機関の有無やその運行状況についても、情報を流そうと思えば容易に出来るはずです。今回は山越えで、並行する国道も閉鎖されていたため、私自身もいったん下車したのどぇすが再度乗車しなくてはならなかったなど。
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・今日も米沢は雨が続き、西風が強く吹いています。
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