光と風の世界3

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採点を斜めから見るー2013世界選手権 #figureskate

2013-03-30 | スポーツ

もう一月過ぎたかと思うくらいいろいろあってフィギュアのこともなかなか整理出来てませんが(笑)。カナダのロンドンで開催されたフィギュアスケートの世界選手権では、期待の浅田真央、高橋大輔が不完全さが出てしまって期待通りの結果が出ませんでしたが、そこでつのる審判への不審の眼。男女とも一位となった選手へのジャッジの評価の不審。

素人にも感じられる異常な採点の根拠は何か?

誰も説明できないようです。

私は、ジャッジの採点表から点数をグラフにして、何が起こったのかを目で見えるようにしました。

ジャンプの場合は割と明確な判断が出来、しかしGOEの加点が納得性がないことが良く話題になっています。GOEは映像でもすぐに比較が出来るので議論し易いですね。

残り半分の点数であるPCS: Program Component Scoreについては、選手やコーチも何で上下するか分からないと言う話を見聞きします。ジャンプなどエレメンツを失敗すると影響するらしいけれど、どうしたら上がるのかが分からないということーそれは言い換えれば、今最も点数を稼いでる選手のどこを取り入れれば、点数を稼げるかが、理解できないということでしょう。

まず、切り口として選手ごとにSP: Short ProgramとFS: Free SkatingのPCSをつきあわせてみました。

Fig.1  Correlation Plot for SP and FP of PCS

Fscs2013wpcs_sp_vs_fs

上の図の傾向として、大部分の選手のPCSはSPよりもFSの方が0.5ポイントほど大きい様子です。FSは競技時間が長くアピールできる数が多いから、若干プラスに作用するのかもしれません。他にも理由はあるかもしれません。 目立つことは上のグラフで3人が大きく傾向から外れています。

(1)下左にいるZijun Liは中国の16才で愛らしい顔姿で人気もあったようですが、Freeの演技は完成度としても素晴らしいものでしたから、もっと高くてもいいのですが、このメンバーの中では低いになっています。SPよりもFSが良かったということでは評価が改善したと言えますが、妥当と言えるのでしょうか?PCSがその場のパフォーマンスを反映していないと言われる事実がここにも積み上がったようです。

(2)もう一人は橙色の鈴木明子選手、こちらはFreeで生彩を欠いたので上の選手中では唯一SPよりも点数が下がったのでしょうか。

(3)3人目は優勝したYuna Kimです。FSではSPよりも点数が各項目で1点ほども高くなっています。SPの演技と比べてそれほど演技がさらに素晴らしいものがあったのでしょうか?各項目にわたって素晴らしくなったということなのですが、そうなんでしょうか?

では次に、その各項目の点数を細かく見てみましょう。下の横軸にある5項目について9人のジャッジの平均値(詳しく言うとその中の最大最少を除いた平均)をプロットしたものです。全ての項目でYuna KimはCostnerやMao Asadaよりも頭抜けて素晴らしい演技ということになっています。トップ3人以外はさらに1点以上も下方に団子でひしめきあって見えます。

良く見ると各選手の5項目の点数は僅か0.5点ほどの狭い範囲に分布しています。ジャンプを失敗したり転倒したりしても、どこかの点数が大きく下がることはないのですね。この点数付けは本当に意味があるのかと思えてきます。いろいろ工夫しても結局、この選手はこれくらいというガイドラインみたいな線に沿って、±0.25位の幅で点数がついてるように見えてしょうがないです。

ここで、実はこの点数にはFactorがかかって実際の点数になるのですが、FSのファクターは1.6ですから、その1.6倍した結果をFig.3に示します。

Fig.2 PCS  for Ladies Free Skating

Fscs2013wpcs_fs_avg_2

Fig.3 PCS timed 1.6 factor for Ladies Free Skating

Fscs2013wpcs_fs_avg_x_16factor

上のFig.2で各項目1点の差と言ってたものがFactor書けた後には1.6点となり、5項目ありますから、最終的には8点の差となるのです。それだけ重みのある評価点数なのに、なぜこれだけの差がつくのかが見えない様に思います。

Fig.4, Fig.5にShort ProgramのPCSをまとめておきますが、同様な傾向です。少し違うのはTopがKostnerだったこと。

Fi.g.4 PCS for Short Program

Fscs2013wpcs_sp_avg

Fig.5 PCS for Short Program after timed 0.8 factor

Fscs2013wpcs_sp_avg_x_08factor

ここまで、ジャッジの平均値を見てきましたが、さらに細部というか、審査員ごとの点数を分けてみてみましょうか。

・・・

この下のグラフからいろいろ見えてくるものがありました。上の平均点の傾向としては各選手ごとには僅か0.5点の幅で点がついてるように見えましたが、下のジャッジごとの点数でも極端な点の動きは少なくて、0.5点の幅で点数を振ってるだけに見えます。

それなのに、選手が変わるとがらっと違う点数が並ぶのです。ここは非常に奇妙に感じるところです。一人の選手に対してはわずか0.5点の幅の中で点をつけてるのに、選手が変わると大きな点数の違いを並べるとはいったい何を見てるのだろうかと。

もう一つ気付かされたこと、それは日本人選手3人にのみ共通するもので、点数の振れが外国の選手よりも少ないことです。下のグラフのジャッジの線の分布が日本人だけ密に固まってることが分かるでしょう。これは日本人を熱烈に応援するジャッジがいない、足引っ張るジャッジも少ないということです。ここまで明確に表れるとは驚きでした。

この9人のジャッジのうち、上下の両端になった点数は集計に入れませんから、一人だけ傾向の違う点数をつけても、それは集計に反映しないことになります。しかし、それを判っていても大幅に点数をつけたり、あるいは低い点をつけたりしているようです。なお、一人の審判がやっても点に影響しませんが、複数で同じ行動をすれば、点数は動きます。従って、今のFigure Skatingの点数は複数の審判を行動させることが必要なのです。

Fig.6-1の右上のグラフを見ると、キム選手の点数を5番のジャッジが下げにかかってます。あきらかに投げやりな点付けなのです。しかし、足を引っ張ったように見えますが、他の選手につけた点よりも大きく下げたわけではなく、加点に加担しなかっただけなのでしょう。事を荒立てない範囲での意思表示に感じられます。僅かに意思は表示できても、その人の点は両端ということで平均点には影響しません。

同じグラフでジャッジの1,2,7の3人は揃って大盤振る舞いの10点をつけていますが、この点のうち二人分は集計に反映されます。しかし、いくら素晴らしい演技と言って、他の選手には小幅な0.25刻みで点をつけてるのに、キムだけに0.5や1点も多くつけられるのでしょうか?疑問です。

これは、(何の根拠もありませんが)ジャッジのミーティングでキム選手の今日の出来は8.5付近だとか、FSの時にはいい演技しそうだから昨日より+1点程度で見て行きましょう、とかいう指示が出てるのではないでしょうか。そうじゃないとここまで揃った点数にはならないでしょう。

そういう指示が出てるならAsada選手も同じことでSPでは8点くらい、FSでは8.5付近でという申し合わせがされてるように見えますね。審判に対するPR活動が弱い日本人に対してはジャッジはその通りつけるから、点のばらつきが少ない。他の国はあの手この手で審判に義理を与えたり、弱みを握ったりして、いい点を上げるか、逆に足引っ張る点をつける行動を目立たない範囲で行ってるのではないでしょうか。

そういう意味ではこのPCSは会場でつけられてますが、その基本点(目安点)を指示するチーフジャッジを手中に収めたところが成績を左右できることになるでしょう。あるいはチーフジャッジを任命できるところを操ることが出来れば、点を左右できるということです。

もちろんその事前に定まった点数だけではなく、選手の頑張りによって点数が動くことも事実でしょう。村上選手は劣勢なPCSにもかかわらず、いい成績が出たのは本人の出来にジャッジも点を与えたという形です。

Fig.6-1 Each Judge's Score on SP and on FS

Fscswpescore1

Fig.6-2 Each Judge's Score on SP and on FS

Fscswpescore2

Fig.6-3 Each Judge's Score on SP and on FS

Fscswpescore3

figureskating に詳しく毎回観戦して記事を書かれていたtoramomoさんのブログにも

この採点に関する印象が書かれています。

http://toramomo.exblog.jp/20184683/


第38回近畿馬術大会(障害馬術)

2011-06-12 | スポーツ

2011.5.20(金)~22(日) に三木ホースランドで行われた馬術大会を21日(土)にちらりと観戦してきました。新緑に包まれたホースランドパークでしたが、当日はあいにくの曇り空で青空は見れませんでした。

お昼までは屋内競技場で行われて、やはり暗いので写真はほとんどぶれてしまいました。

下の写真は客席が競技コースに近い屋内競技場ならではの構図の一枚です。

P5215249e

15時過ぎからの第8競技中障害飛越から屋外馬場での競技となりました。

P5215397s

P5215407s

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P5215478e

P5215487e

今回はメモしてなかったので、どの写真がどなたなのか、殆ど分かりませんので、コメントはなしですが、本人や関係の方ならお分かりでしょう。

競技はみてるだけでも十分楽しいですが、その上でコース周辺の自然が楽しめるのが、この三木ホースランドパークの良いところです。


期待・浅田真央のエリック・ボンパール(仏)杯

2010-11-26 | スポーツ

フィギュア・スケートの今シーズン始まってからも、なんだかんだ別のイベントが続いていて日記にも書けないのでしたが、勝手に応援はしてますよ。(笑)

ジャンプ改造中の浅田選手はNHK杯では殆どジャンプが飛べませんでしたが、マスコミが作り上げた仮想敵がいないこともあって、ひどい取り上げ方にはなりませんでしたね。その影(いや表)にはNHKの刈谷アナウンサーの徹底的な浅田選手の状況解説があったからですね。

あれだけ徹底して解説していただけると、如何におとしめようにもやりようがなかったのでしょう。刈谷さんGood Jobでした。

それから、ひと月今週末グランプリシリーズはフランスでのエリックボンパール杯です。

浅田真央選手を正当に評価できる芸術の都。

佐藤信夫コーチについてからのスケーティングとジャンプの改造の成果が、今回の大会で少しは見れるはずです。まだ完璧さは期待できないと思いますが、一つ二つ三つと、成果が見れるだけでファンとしては喜べることでしょう。

週末までの空き時間にこんなモンタージュ映像で楽しんではいかがでしょう。

クリスマスシーズン的イルミネーションも楽しめました。

写真は数年前のが多いですが、光田康典氏作曲の唄Beyond the Skyも素敵なモンタージュでした。

Singerは Sarah Àlainn http://www.youtube.com/user/SarahAlainn

大きいモニターを見れる人は画面を2度クリックしてYoutubeサイトを開くと右下の選択で720HDで楽しめるはずです。

公式練習の映像が登場してました。ジャンプを略しての流れを通す練習


ISU(国際スケート連盟)に基礎点の改訂及び採点法改正を求める署名活動

2010-03-31 | スポーツ

この2月のバンクーバーオリンピック、そして先週末のトリノ世界選手権大会と、立て続けに不合理なジャッジや点数がされていることに気付いた人が増えてきたものと思います。

以前からのファンはこの1,2年特にひどくなっていることに気づいていましたが、ISUはルールの小手先の変更で取り繕っていて、根本的問題は解決しないままに現状の酷い状態に陥っています。

そんな、逆境の中でも高橋選手、浅田選手が世界選手権で共に金メダルと獲得できたことは、素直に喜びたいものですが、しかし、点数制度の競技である以上は公平な仕組みにより再現性のある点数付けがなされるべきであります。

それを求めていこうと、立ち上がった人たちが署名を呼び掛けています。

以下は、そのトップページの冒頭の説明です。

私たちは、「Figure Skating Fans' Club」という、有志で構成されています。
互いにフィギュアスケートへ様々な思いを抱きながら、
少しでも現状のフィギュアスケートを変えたい、衰退させたくない、
その思いで集った仲間たちで構成されています。

私たち「Figure Skating Fans' Club」では、

●ISU(国際スケート連盟)に基礎点の改訂及び
 採点法改正を求める署名活動

●フィギュアスケート各競技会においての採点検証

を、行っております。

とされています。

その有志の方々が日夜議論してまとめ上げた改善案への後押しをお願いします。

「Figure Skating Fans' Club」  ぽちっとクリック

この↑のサイトで署名していただきたく、紹介しました。

よろしくお願いします。

署名はされなくてもどういう問題があるのかを、詳しく解説してるページも作ってありますから、一度ご覧になってみてください。


フィギュアスケート女子フリーのTV観戦後の感想

2010-02-26 | スポーツ

本題の前に

女子ショートプログラムのmao vs. yunaの比較動画をNBCが制作したもの

http://www.nicovideo.jp/watch/sm9832487

各要素の違いが良く分かります。審査点への疑問が深くなること間違いなし。

女子フィギュアスケートのFree Sktingがもう数時間後に始まりますが、観戦後の感想やその後の競技細部にわたる解析などは、以下のサイトがお勧めです。

フィギュアスケートYouTube-動画blog

タイトル通り動画情報の豊富さによりアクセスの多さ、投稿の活気が凄い。それに比例して井戸端・コタツ話的なうわさがうわさを呼び、憶測投稿が増えて、とんでもない話が延々と続くこともある、素直に読まないことが大事。

http://skating.livedoor.biz/

MURMUR別館 by toramomoさん

スケーターに対する愛情と素敵な写真とがお気に入り

http://toramomo.exblog.jp/

Mizumizuのライフスタイル。ブログ

細かく書かれていて演技を見る目も養われるし、審判の裏事情の考察が目からうろこ。

http://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/

THE END OF THE WORLD ...makoさん

http://hender-usuk.blogspot.com/

Figure Score Simulator

審判ごとのスコアまで解析してる貴重なお方。しかし、昨年からISUのジャッジ結果をランダムに表示するようになって、解析できないことも増えてしまったそうですが、頼りにしてます。

http://fssim.sakura.ne.jp/

それでは、

浅田真央、安藤美姫、鈴木明子、長州未来選手の演技成功を祈っております。

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今日は、なかなか見れませんで、帰ってからも美姫ちゃんをちらり、Yuna, 真央, Rochette, 未来ちゃんをちらりと見れただけでした。

ネットの速報ではコルピもいい演技をしたようですね。見たかったなあ

で、やっぱりまずは

浅田真央選手3A2発の成功おめでとう

望む色ではなかったけど、銀メダルも獲得おめでとう

本当に偉大な足跡が残りましたね

OPにおいて女子初の3A(トリプルアクセル)3発

これは、永遠に残る偉大なチャレンジャーの記録です。

残念だったのが、軟らかい氷に出来た溝にブレードがはまって足を取られ、トリプルジャンプが飛べず、シングルがやっとこだったことですね。

あれは、その前から見てて、この会場の氷は一年前の試合の時には固いと言われていたのが、今回は非常に柔らかく、演技の度に相当な氷が削れているので、気になっていたのでしたが、その弊害が一番起きて欲しくない人に起きるとは、悪夢であって欲しい、見たくない出来事でした。

恐らく柔らかめの方がフィギュアの演技はしやすくなると思われますが、今回の競技は全体としていい演技が多かったように思われますね。それも、氷の質と関係があったのかもしれませんね。

しかし、それにしても、おかしいのがキムヨナへの加点の異常さ

普通にやって何点という決まりがある競技点に対して、審判の判断でさらに加点が出来るGOEがキムヨナに対して異常に高いのです。まあ、それは今回だけではないのですが、普通に成功したら、【よくやったねーはい、この競技点をあげますよ。】ということで、GOEは±0点が基本でしょう。

それなのに、大した特徴もない演技にどんどん加点をあげる審判団は一体何なんでしょう。

これは、ぜひ、報道の立場から公正な審判が出来ていたのかを、報道各局が検証すべきではないでしょうか?

3面記事の事件には、大量のレポーターやら解説者を揃えて事件解明までしようかという勢いの、テレビ・新聞各社さんにお願いしたいのです。

審判が正常でない点をつけたら、これは不満で済む話ではなく、事件でしょう。

NHKでさえも、歴代最高得点で金メダルとか見出しが出てましたが、その得点は本当の得点なんでしょうか。今回の点数は本当に妥当なのでしょうか。

フリーの前日にSPの点数の出方に異議を出した藤森さんが審判団から外されるということも行われたようなうわさもあります。

その噂、本当かどうかもあたって調べて欲しいです。

SPの点数差はむしろ逆だったんじゃないかと思うくらい、真央ちゃんの演技は美しかったので、点数の真実を知りたいという思いが募ります。

審判を行うことのできる資格を持ってる方に、正確な点数をつける見方というのを解説して貰いたいですね。それが出来る方は世界中に沢山いるはずですから、いくらでも解説はできるはず。

歴代メダリスト(と言っても古い人で今の採点方式を知らない人は意味ナシ)に妥当性を質問するということもぜひやって欲しいものです。

本当に妥当な点の出方であれば、そのポイントを把握して、真央ちゃんの来年の演技に生かしていけば良いことですので・・・そういう事実やメカニズムを明らかにするのが、日本の報道各社が日本選手を応援するという仕事ではないんでしょうか?

その辺は、民放さんよりもより公正な報道姿勢が貫かれているNHKに大きく期待したいところです。

・・・

それにしても、長州未来ちゃん、いいですね。yunaとmaoのいいところ取りみたいな感じに思えてきました。スピード・柔軟性・音楽とのマッチングなどほれぼれ。ソチオリンピックもそうですが、それ以前に表彰台の常連になれる素質が備わってるようですね。