口之島の鳥帽子岳の運用場所では風呂に入る事が出来なかったので運用が終わった後、事前に調べていた最初の写真の地図の南側にあるセランマ温泉に向かい半時計方向で口之島の周回道路を進んだ。道幅は軽四自動車が如何にか対向出来る程度の広さでコンクリート舗装の道を進むと牛の放牧地との境に大きいな鉄製の可動式のゲートが有り自動車を降りて自分で開閉しなければ成らない。中に入ると所々の道路上に牛の糞が点在している中を避けながら進んだが中之島での事(脱輪)も有るので慎重にゆっくりと進んだ。
島の南側は人が住んで居ないので放牧関係の人しか通らない様子、到る所に先の尖った小型の落石が有り、此れには可也、神経を使った。スペア・タイヤは有るもののジャッキが壊れて使用出来ない為、タイヤをパンクやバーストさせれば自分の工具では交換作業が出来ない事から他人に御世話に成らざるを得ない事に成る。「気を付けて慎重に走らねば!」この事は鹿児島市に帰ってジャッキを購入するまで頭から離れる事は無かった。
セランマ温泉は口之島の保々南端に有り周回道路から勾配の有る下り坂を降りた先端にあった。其の場所には駐車場と地区の公民館の様な建物が有り私が到着すると地元の方と観光客の方が外で話していたので「温泉に入りたいのですが地区の方に了解を得て鍵を借りると聞いていますが何処に行けば良いのでしょうか?」(インターネットの事前調査ではその様に書いてあった)と聞いたら「外の露天風呂ならこの建物の裏に回ると有るので許可は要らない」と教えてくれた。
建物の横の細い路地を歩いて行くと温泉の垂れ流しで足場の悪い細い道を登ると3番目の写真の場所に出た。この近くは木々が生い茂り日が射し込まない様なジャングルを思わせる様な場所で常時、地面が湿っていて四国なら如何にもマムシが居そうな場所でハブが居るのでは?と不気味では有ったが基本的に火山帯の島はハブ(毒蛇)は居ないと書いて有ったので入浴する事にした。中に入るとドアで施錠する板塀で囲まれた浴槽と(写真の浴槽)外に円形の浴槽を連ねた露天風呂が有った。此方の方も写真に撮ったが私の不注意でレンズを湯気で曇らせ写真はピンボケ状態で写っていた。お湯は透明で温度は幾分低目であったがお湯と水に其々バルブがあり調整出来る仕組みに成っていた。
写真の浴槽ではユッタリ入るには大人2人が限界で余り大きくはなかったが横の浴槽は5~6人は十分に入れる広さがあった。30分位ゆっくりと寛いでいると男性の3人組みが来られ其の内の若い2人は板塀の有る浴槽に、責任者の年配の方は私が入っていた大きい浴槽に入られ暫く世間話をしたが自衛隊関係のレーダー設備の工事関係の仕事らしく「徳島の方ですね、私の息子は徳島の松茂の教育隊に居るので時々、徳島に行くんですよ」と話し掛けられ暫く世間話をしたが気さくな方であった。
若い時にも工事で来た事が有るが 其の時は此の温泉に良く来ていたので民宿に風呂は有るのだが懐かしく久し振りに訪れたとの事であった。話の中で蛇の話に成ったがハブは居ないので心配は無いが以前の工事の時に竹藪を整地した時に「サソリまがい」と言っていたが格好は同じ物が沢山居た話をされたので驚いて「毒は有るのですか?」と聞いたら「噛まれた事が無いので解らない。」と笑いながら話された。多分問題は無いのだろうが単独行動の私としては穏かではなかった。温泉から上り、元の道まで上がった後、半時計方向に更に集落への周回道路を進んだが最後の部分で未舗装の道に入り落石も多く、この場所でアクシデントが有ると困るので来た道を引き返し港まで降りて其の後、8日に上がったフリイ岳の下の駐車場まで進み11日の夜は其の場所で車中泊した。