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▲日本歴史学会編 『明治維新人名辞典』 1981年 吉川弘文館 当時定価11000円
『明治維新人名辞典』『日本古代遺跡事典』 『日本史研究者辞典』
なければないで済むのだが、一度使って便利さを知ると、やはり手元に置いておきたい本
最近調べものをするのにインターネットを利用することが多くなってきた。歴史好きのブログでは、著名な歴史研究者が気がつかない地域のディープな史料を発掘して、裨益するものがある。
けれども、本を読み進めてみながら、インターネットのwikiで、調べていると、項目によっては妙に寄稿者のイデオロギーや偏向が、見え隠れする書き方に気がつき、目につくようになってきた。特に近代史の人物・軍人や、近代史の政府高官の記述は、眉唾なものがあるので、要注意が必要だと思う。
それで、ちょっとこれはと思う記述に出会った時には、インターネットのwikiから離れて、念のため吉川弘文館の『国史大辞典』や、辞典・事典の該当部分に戻ることにしている。
もちろん、歴史専門の出版社だからといって、歴史事象の説明が全部正しいと、あるいは穏当であるとは限らない。やはり、この説明は本当なのかという、冷静な態度が必要なのだ。
現役で仕事をしていた時には、勤務先の事典類を使えたのだが、定年退職してみると、事典項目を調べ、二三の疑問を解くのに、公立図書館に通うのも億劫になってきた。さらに、悪いことには、工事で、最寄りの図書館が1年間も長期に休館しているのだ。
以前に使用して重宝していただけに、以下の3冊は、やむを得ず年末に入手することになった。
ほかに、年末には入手したい本があったのだが今年12月後半は、長谷川貴彦の『現代歴史学への展望』 と、山本有三 編 『帝国の研究・・・・原理・類型・関係』の2冊でおしまい。
来年からは、ロシア革命100年・明治維新150年、ゲバラの死から50年にもあたるから、購入予定メモの山を崩していかねばならないなぁ。
▲ 日本歴史学会編 『明治維新人名辞典』 1981年 定価当時11000円
明治100年に合わせ、昭和42(1967)年から準備していたそうであるが、本腰を入れて、生没年月を確定したり、新たに地方の重要人物をも収録することになり、刊行日は明治百年どころか、出版年は、昭和61(1981)年9月になった本。本文1096頁+別名索引8頁の大冊。重い。
ペリー来航の嘉永6年(1953)頃から廃藩置県の明治4年(1871)頃を下限とした人物を対象。執筆者180余名、収録人物4295名。
吉川弘文館では、明治維新・日本近代150年に合わせ、企画があるのだろうか?
▲『日本史研究者辞典』 ▲『日本史文献事典』 左の本と一緒に使うと能力倍増か
▲これは、上記の明治維新人物辞典を購入するため検索中に偶然同じ古書店に出品していたので、入手した。私のブログで、一度『日本史文献事典』 2003年 弘文堂 を紹介したことがあるのだが、文献事典は日本史文献を探すのには、素晴らしい本なのだが、著作者のプロフィールは書いていない。
『日本史研究者辞典』は名前の通り、この本は1998年末までの物故者に限られるが、日本史研究者の業績・年譜・著作目録、伝記・参考文献などの概要が分かる。著者を追悼する雑誌の案内の文献もよく調べて記されていてこの種の記述は類書にはなく大変貴重で重宝する。同時代の人物像の友人関係・立場などが分かる。それほど期待はしていなかったのだが、これは、役に立つ本であった。1235名の物故者研究者を収録
▲ 『日本古代「遺跡事典』 1995年 吉川弘文館 定価当時 12000円+税
帯に記されているように、県別に立項された、古代遺跡事典、中世・近世・近代の遺跡は含まれていない。簡潔だが、地域別、また、遺跡名で検索できる索引がついているので便利。遺跡調査の報告書名も記されている。3200遺跡を収録、ただし、高森遺跡など残念ながら、ねつ造遺跡も時期的に注目されていたので収録されていた。これらは、削除が必要である。
編者の一人、大塚初重さん、私が勤務していた資料館に、東京の朝日カルチャー・センターの生徒たち(退職後のお年寄りの歴史愛好家が多かった)を連れて、東国の埴輪資料を見に、はるばると来てくれたことがあった。今でも元気で考古学講座を開いているだろうか。