讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

らーめん「すみれのお土産らーめん」

2013-08-16 20:00:00 | うどん・らーめん
 某、夢タウンに行ったときに、見つけた。ワゴンセールの中に、すみれラーメンが山積みになっていた。味噌や醤油が山盛りである。定価577円が、300円弱になっていた。賞味期限は、約1週間後だった。

 すみれラーメンは、味噌が好きである。(但し、N村比)美味いのは分かるが、スーパーで、一食600円弱というのは、やはり割高感がある。まして食べたことない人は、手が出ないだろう。

 えっと、すみれの美味さを知っているので、味噌2食お買い上げ。



 スース゜が2袋入っていた。味噌の量が多いので、ドンブリで溶くのではなく、小鍋で一煮立たせる。当然麺は、別ゆでである。ゆで時間は、2~3分のお好みで。真空パックのメンマも入っている。

 そのほかに、モヤシとブロックベーコンと、海苔をトッピングして作成した。

 
 いゃ、やっぱり美味いですわ。すみれのラーメン。お土産といっても、侮れません。


 

 同じワゴンに、富良野のブラックカレーが売っていた。元は420だが、100円程度のお買い得だったので、お買い上げ。ん~、北海道づくしだな。

 
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2013_J2第27節 横浜FC vs ギラヴァンツ北九州 1-2

2013-08-15 20:00:00 | ギラヴァンツ北九州
 スカパー! 観戦。ちょっと横浜までは行けないのでTV観戦だが、現地まで足を運ぶサポーターには頭が下がる。

 いゃ、久しぶりの勝利でした。北九州は、森村とキムが決めて2点。一方の横浜は、中里が1点決めた。最後の最後でひっくり返されたり、ドローに持ち込まれるパターンが多いので心配したが、逃げ切った。

 勝ったけど、J2内での順位は変わらず。いつJ3の入れ替え戦内に落ちても不思議じゃない。ま、でも勝ったんだから良しとするか。

 横浜のFW大久保がいなかった。スターティングメンバーどころか、ベンチにも入っていなかったな。高さのある大久保のヘッドは驚異だし、得点力の高さはJ2で抜きに出ている。出場していなかったことで、少しは北九州に有利に働いたかも。

 そういや、8月は誕生日だったっけ。森村君から「バースデーカード」が来た。(笑)


森村「勝利で祝福します!!」

 とのことなので、次節も頼むぜ。
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夏の怪談 編集後記

2013-08-14 20:00:00 | 日記
 つまらない話におつきあいいただき、誠に有り難うございました。まぁ、ほぼ事実に基づいてますが、若干編集を加えております。故意に編集したところもあるし、記憶が曖昧になっている部分を補足したところもあります。

 N村は、基本的に霊感はないと思うので、ピンチ(何がピンチだか、分からんが)の時も、恐ろしいものを見ないですんでいたのかもしれません。霊感が強い人は、○○へ行くと霊が見えるとか、旅館の部屋の隅に霊が見えるということを言ったりします。しかし、N村には見えません。見えなくて幸いと思います。

 ま、思い出したら、また書きます。思い出したら、ですけど。


 あ、旅館で思い出しました。

 大学時代、友人から聞いた話である。

 修学旅行である都市に行ったとき、とある大型旅館に宿泊した。数百人いる学生の中には、1人や2人くらい霊感が強い人がいるだろう。(本当かぁ) ある部屋に通されたとき、案内してくれた旅館の人に向かって、彼が言った。

にい「この部屋、何かありました?」
旅館「い、いぇ別になにも」

 明らかに、動揺したようにみえた。
 
にい「そんなこと、ないでしょう。あそこの部屋の隅」

 何も見えなかったが、従業員はびくっとした。

にい「ま、いいですけど。あそこの置物を片付けてもらえます」

 置物と、霊の関係がどういうものか分からなかったが、従業員はそれを片付けた。

にい「それでいいです」

 なにが、いいんじゃ。

 それを見ていた同級生が、後でこっそり宿の人に聞いたそうだ。その部屋では、かつて自殺者があったと白状した。発見されたのは、ちょうど指さしたその場所だったらしい。

Yぽん「終わります?」
N村「ま~な」

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夏の怪談13 「カマイタチ」

2013-08-13 20:00:00 | 日記
 もう10年以上も前のことである。仕事で○津江村に行った。今は日田市に合併されている。

 自然が多く、普段あまり人も訪れないような山に入って行った。その山は道路が通っており、舗装されガードレールもあった。天気も良く、何事も起こるような気配は無かった。同行者は、たしか一人いたように思う。

 とあるカーブで車を停めて、歩き出した。もう一人は、自分より少し離れて歩いていた。こんな山奥に来るような人は誰もいなかった。道路は比較的立派だけど、通る車は無かったのである。

 左側にガードレールがあり、道を歩いて上って行った。つまり右側は、何も無い空間である。

 ふっと、右側の空気が動いた気がした。誰もいないので、気のせいかと思ったが、同時に右手の指に少し痛みが走った。

N村「いたっ」 

 ふと見ると、右手の人差し指が切れて血がにじんでいる。

 口で血を吸い出した。特に傷口は汚れていなかったので、そのままでも大丈夫かなと思った。よく見ると紙で切ったような、鋭い傷口だった。

 藪の中だったら、葉っぱなどで切ったことも考えられるが、全く何も無い空間で傷を負ったのである。

 天気は相変わらず良く、風もない。

 もう一人の同行者には、何も無かったようだ。言っても信じて貰えそうもなかったので、黙っていた。
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夏の怪談12 「多摩霊園」

2013-08-12 20:00:00 | 日記
 これは、ラジオで聞いた話である。夏になると、TVやラジオで良く怪談番組をやっている。稲川淳二なんか、夏の人だしな。

 東京都府中市にある多摩霊園は、128万坪の広大な敷地を有する。昼間はどうってことないが、夜になると様子は一変する。そりゃそうだ、日が落ちてから霊園を訪れる人は、そういないだろう。

 近くに住むある青年が、自転車で夏の夜中に家路を急いでいた。バイト帰りか、どこかに遊びに行っていたのかは定かではない。普段なら多摩霊園を迂回するのだが、その日はあまりに遅くなったので、早く帰りたかった。多摩霊園を突っ切れば、かなりの近道になっているのは知っていた。気は進まなかったが、突っ切ることにした。

 その日も蒸し暑かったが、霊園に入るとひやっとした空気に包まれていた。木々が多いので、涼しいのだろう。暗闇だったが、昼間に走ったことがあるので、道は知っていた。ゆっくりと走っていたら、どこからか声が聞こえた。

 遊ぼう、遊ぼう・・・・

 と聞こえた。子供の声のようだった。

 少し、ペダルに加える力を強めた。

 遊ぼう、遊ぼう・・・ 後ろから聞こえた。

 遊ぼう、遊ぼう・・・ だんだんと声が大きくなってくる。近づいてくるのだ。

 ついに、背中で聞こえ始めた。もう必死で自転車をこいでいた。やがて出口が見えてきた。

 そっちに行っちゃだめ、そっちにいっちゃだめ・・・ と聞こえた。
 
 無視して、必死にこいだ。出口までもう少しだった。

 「引き返せ~」と、背中で野太い大きな声が叫んだ。

 最後の力出し切って、ゲートを超えた瞬間ころんだ。気がついたら、東の空が白み始めていた。



 学生時代、N村は小金井に下宿していた。学生援護会で紹介して貰った、安宿だった。学生ばっかり、4~5人住んでいたが、たまたま隣に同じ学校のH松がいた。どちらもあまり裕福ではなかったので、駅前のスーパーでバイトをしていた。やつは、別の売り場にいるバイトの女子大生に手を出して、彼女にしていた。さらに飽き足らず、彼女の親友である別の売り場にいる正社員のS子ともつきあうことにしたらしい。

 ある日、バレて地獄のような日が始まった。女の友情なんて、ぶっとんでしまい、激しい争奪戦を演じていた。H松、お前モテるなぁ。しかし端から見ていると、なんと恐ろしい光景だったことか。

 小金井から府中は近かった。N村は、原付の免許を持っていた。H松は、自動二輪の限定解除を持っていた。乗っていたのはN村がパッソル(まぁ妥当)とH松がモンキーだった。(大型じゃないのかよ)

 夜中、ラーメンを食べに出かけようということになった。少し走ると多摩霊園が見えてきた。この中を突っ切ると、近道だが・・ 夏の夜だったが、その一帯だけ少し涼しげに感じた。しかし、入るのをやめてまっすぐ走って行った。

 パトカーが数台停まっていた。夜中の検問みたいだ。

H松「おぃ、検問だ、どうする?」
N村「どうって、ここで引き返したら、検問突破と思われて追っかけてくるやろう」
H松「行くか」
N村「別に免許持ってるし、スピードだけ注意すればいいんじゃない」

 当時は、原チャリにはヘルメット不要だった。夜中に2台連なって走っていたら、停められるのは確実に見えた。そうじゃなくても、バイクは目をつけられて良く停められる。

 とろとろとろと、30Kmちょうどで走って行った。パトカーの横に近づいた。警官はちらっと、こっちを見たが動かなかった。あ~、何も悪いことしていないけど、何となく恐ろしかった。ふ~。

 江川亭という、美味いラーメン屋に行った。

Yぽん「そろそろ、ネタ切れですか?」
N村「ま~な」

 
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夏の怪談11 「墜落」

2013-08-11 20:00:00 | 日記
 N市の出来事である。昼ぐらいに、N県警から電話があった。N市北部にある建物の敷地に、人が倒れているとの通報があったそうだ。無人の建物だったので、フェンスは通常施錠されていた。そのため現地の協力会社に頼んで鍵を持って行って貰った。

 建物の上から飛び降りたらしく、死後一週間くらいたっていたそうだ。夏なので腐敗が進んでいた。そこは、ちょうど建物の影になっていて、通常見えないのだが裏側が段差になっていて、たまたま通りかかった人が上から発見したということだ。遺書があったので、自殺と分かった。おっちゃんだったらしい。

 午後から高速で現地に向かった。すでに全部片付けられており、誰もいなかったが、血痕と臭いが残っていた。フェンスは破壊されていなかったので、よじ登ったのだろう。死臭が強烈だった。マスクを持ってこなかったことを後悔した。

 よく調べると、施設の一部が曲がっていた。落ちたとき、ここに当たったのだろう。血痕も、そこを中心にこびりついていた。

 1ヶ月後、清掃と修理を終えて元通りになったが、ここは「お祓い」だろうということになって、現地の神主さんにお願いした。その神主さんは、当然初めてその場所を訪れた。当日のことである。

N村「あ、すいません。お手数をかけます」

 と、言ったら、敷地内をゆっくりと歩き始めた。

N村「あの、なにか?」
かん「いや、ちょっと」

 ある地点でとまった。

かん「ここですか?」
N村「あ、そうですが」

 そこは、墜落死していた場所だった。もちろん、跡も臭いも何もない。

N村「いますか?」
かん「いますね」

 なにがじゃ?

N村「じゃあ、念入りにお願いします」
かん「はい」

 お祓いして貰った。

N村「どんな、案配で?」
おん「大丈夫です」

 なにがじゃ?

 お札を貰って建物の中に祭った。

 決して剥がしてはならぬ、お守りである。

 その甲斐もあり、夜中でも見たという話は聞かない。

 なにがじゃ?
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夏の怪談10 「臭い」

2013-08-10 20:00:00 | 日記
 大学のゼミは、自然科学系を取っていた。教授は世界でも有数の○○の専門家で、後に渡米してしまうのである。何が大事かというと、そりゃ日々の研究も大切なのだが、特に大事なのは、夏の山合宿と冬のスキー合宿だった。(なんのこっちゃ) これに参加すれば、「U」確実だったという、古き良き時代である。特にスキーは強烈で、初心者おかまいなしで、山頂まで連れて行かれ滑らされた。おかけで、直滑降だけは負けないぜ! というスピードで降りてこられるようになった。テクニックは二の次である。気合いと根性の滑りをマスターした。当然止める術は教わっていなかったので、倒れて止まるという荒技に出た。スピードが出ているので、完全停止まで雪面を3~4回バウンドした。ヘルメットくれ~。

 恒例の合宿以外に、たまたま臨時の秋合宿があった。○○湖の湖畔にあるロッジを借りて、酒を持ち込み大いに盛り上がった。(当然全員20歳以上ね) 周りに誰もいなかったので、大声で歌ったりしていた。当時流行のクラシックギターに、フォークソングとか。・・でマックでバイトをしていたやつは、店での接客はこうやるんや、と言って実演してみせてくれたりした。ま、見てもどう講評すればいいのか分からなかったが、彼にとっては誇りみたいのがあるように感じた。

 深夜1時を回って、酒の飲めないN村とK藤は、となりの部屋で寝ることにした。シラフで、マックの芸につきあっているのは、ちょっと辛いしな。宴会は明け方まで続いていたようだ。朝になったら、そこここに死体のように人が寝ていた。恐ろしい光景だ。

 朝になって起きたら、変なことを言われた。夜中に誰か酔っ払って、そそうをしたか~。あっちの部屋がにおったぞと。N村とK藤が寝ていたが、二人ともそんなことはなかった。

 当時携帯電話なんて無かったので、アパートに帰ったら電話が鳴った。昨日の夜、祖母が亡くなったと。


 祖母は具合を悪くして、長年歩けなかった。風呂に入るのをいやがったので、なんというか臭いがあった。亡くなる前は病院にいたのだが、本人が嫌がってあまり綺麗にしていなかったそうだ。

 亡くなったのが、ちょうど夜中で、何かが臭った時間に一致していた。

 本当は、漏らしたんやろぅ、正直に言えやぁ。

 あ、絶対にそんなことはありませんから。
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夏の怪談9 「霊場」

2013-08-09 20:00:00 | 日記
 福岡で霊にまつわる場所と言えば、犬とか猫という話は以前書いた。今回は、全くノーマークの場所だった。

 ある日、福岡の無線仲間が集まって、コンテストに参加しようということになった。市内からほど近い○山は、車で上がれて便利がいいので、昼間にそこに集まることにした。各々無線機や、アンテナやバーベキューセットや、肉や、野菜や、ウーロン茶2Lなどを持ち寄った。

 コンテストだでー、といいながら数人は気合いを入れたアンテナを立てて頑張っていたが、N村を始め根性のない人間は、火をおこし焼き肉を堪能していたのである。

 その時に初めて会った3人のグループがいた。まぁ若いお姉さん(A子とする)と、ガッシリタイプの兄ちゃん(B男とする)、何故かベトナム帽子をかぶっている、やはり同年代の兄ちゃん(C助とする)だ。

 C助は、GPを建ててコンテストをやっている。A子とB男はいちゃいちゃしている。どうみても、A子とB男は、夫婦かカップルに見えた。C助は、その友達かなぁという印象だった。後で聞いた話だが、実はA子とC助が夫婦だったらしい。

 後日C助が言うのである。嫁さんがいなくなっちゃったんだよね、と。何で? と聞いたらB男と一緒にどこかに行っちゃったそうだ。

 という、世にも恐ろしい話があるのだが、これからは○山の深夜の話である。

 その山は、途中にお寺があり、昼間は多くの人が訪れる。山頂も見晴らしがいいので、そこそこ観光客も登ってくる。夕方になると夕日を見にカップルの車が沢山来るが、日が沈むと普通は無人になるのである。うちらの仲間も、途中で帰った人もいるが、5~6人は、各々の車で夜明かしした。

N村「あ~、車の中は寝にくいなぁ。ま、寝たけど」
U氏「変なこと聞くけど、夜中に音が聞こえなかった?」
N村「いや~、一応寝ていたからなにも。気がついたら朝だったし」
U氏「深夜にふと目がさめると、ザッザッザという足音が聞こえたんだよ」
N村「いゃ、聞こえなかった」
U氏「山道を下から登ってきているようだった」
N村「そんな人いないと思うが」
U氏「一人じゃないよ、沢山の足音だと思う」
N村「ん~、早朝練習か。夜中だけど」


U氏「で、どんどん近づいてきた。ついに自分の車の周りを回り出した。ザッザッザッという足音と、錫杖を突くような金属音もあったし」
N村「錫杖って、杖の先に金属のわっかみたいのがあるやつ? 修行僧が持っていそうだな。そんなに近かったら、誰だか分かったろう」
U氏「見たらおしまいだ、と思って目を開けなかった。次の瞬間、ふっと消えて静寂が戻った」

 U氏以外、深夜の異常に気がついた人はいなかった。N村も基本的に霊感ないしなぁ。




 見てないんじゃね~。ちゅうか自分だったら、多分同じように見ないでしょうね。

 見たらおわりじゃ~。ネタにはなりそうだけど。

 それ以来、あの山で夜明かしすることはなかった。
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夏の怪談8 「遠洋漁船」

2013-08-08 20:00:00 | 日記
 本人から聞いた話である。今は会社勤めをやっているが、若い頃は遠洋漁船に乗っていたということだ。昔の船員は羽振りが良かったそうだ。出港すると半年以上戻れないときもあるが、給料は抜群に良かったと言っていた。使い所もないしな。何年か船に乗っていると、簡単に家が建ったそうだ。数軒持っていたが、結局他人の借金の保証人になったばっかりに、取られてしまったとのことだ。お~、怖い話や。


みや「これは、船に乗っていたときの話や」
N村「だいぶ昔のことですね」

 捕った魚は、船倉の大きな冷凍庫に保管する。あるとき、冷凍庫の温度が上がり始めた。おかしいと思った機関長は、若者に冷凍庫を見に行くように指示した。それと同時に、冷媒のフロンを追加で流し込む操作を行った。

 彼は冷凍庫のハッチを開けて、船倉に降りて行った。そして戻らなかった。おかしいと思ってハッチをのぞき混んだら、異様な空気が充満していた。息を止めて中に入った。視界はなんとかあるものの、空気が重くまるで水中を歩いているような感覚だった。若者が倒れていたのが見えた。息を止めたまま助け出そうと思ったが、急激に体力と意識が遠のく感覚があった。このままではまずいと思って、若者の救出はあきらめ、鉄階段をあわてて上りハッチから飛び出した。



 飛び出した瞬間に、気を失った。



 次の瞬間、自分自身を上から眺めいてる自分がいた。倒れた自分の周りに人が集まっている。なんとか蘇生させようとして、人工呼吸をしていた。それをじっと見ていたそうだ。どのくらい時間がたったのか分からなかったが、気がついたら船のベットの上に寝かされていた。


 船倉の若者は、そのまま冷凍されて帰港したらしい。ん~、魚と一緒に冷凍されるのはイヤだな。

 えっと、儲かって金があるからといって、むやみに他人の保証人になることは危険です。みんなハンコを頼むときは「絶対に迷惑はかけない」と呪文のように言いますが、逃げられて財産を失った話は、ごまんとあります。注意一秒、けが一生。ガス漏れしている部屋にも入ってはいけません。
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夏の怪談7 「日本兵」

2013-08-07 20:00:00 | 日記
 実際に経験した人から聞いた話である。

 K県に出張があった。H氏と、その先輩のT氏で行くことになったそうだ。T氏の実家は熊本市内にあるので、彼は実家に泊まると言った。H氏はしかたないので、ホテルを探したのだが、直前だったこともあり、どこも満室だった。今のようにネットで簡単に空きが探せる時代じゃなくて、一軒一軒電話をして探したのである。

 何かイベントでもあるのだろうか、市内のホテルはどこも断られた。少し郊外に行った、民宿に電話をしたら空いているという。

 その日、H氏はとある民宿で下ろされて、一人で泊まることになった。

H氏「お世話になります、2泊でお願いします」
おば「いらっしゃい、2階の○○の部屋へどうぞ」
H氏「なんか、静かですね」
おば「今日は、お客さん一人だけだね」

 
 何故、こんなに空いているのか不思議に思ったが、便利が悪いせいだくらいにしか思っていなかった。食事をすませたら、やることもないので、缶ビールを買ってきて飲みながらテレビを見ていた。夜中に、何故か窓の外を見たくなって、窓をあけた。



 人が歩いている。



 こんな夜中に歩いている人がいるなんて・・



 よく見ると、帽子をかぶっている。変な帽子だ。服もへん・・・ちゅうか旧日本軍の軍服のようにも見えた。



 暗闇の中に、すっと消えた。



 次の日、消えたあたりに行ってみたら、柵があって人は通れそうもなかった。




H氏「あ゛ー、すんません。今日は、T氏の実家に泊めて下さいよ」
T氏「なんで?」
H氏「だって、出るんですよ。絶対人じゃないですよ」
T氏「だって、2泊予約してんでしょ」
H氏「キャンセルしますよ」
T氏「いや~だね。明日、また教えて」



 夕方、その宿に下ろされた。今夜も自分一人のようだ。近くのコンビニで、500mLの缶ビールを3本買って夕食後に飲むことにした。

 酔っ払って、自分を見失う戦略をとることにしたらしい。缶ビール3本の威力は、絶大だったらしい。たぶん地震があろうが、台風が来ようが、火事があろうが、気がつかなかったであろう。そのかいがあって、見知らぬ人の姿を見ることは無かったそうだ。

 この現象は、宿のおばちゃんには聞けなかったそうだ。また、聞いたとしても「そんなことはないよ、酔っ払っていたんじゃないの」と言われるのが関の山だろう。

 ほんとに酔っ払って、見えないものを見たかもしれないが、真実は定かではない。



 日本兵が見られる宿が、沖縄にあるらしい。1年のうち、ある特定の日に姿を現すといわれている。その日になると全国から人が集まってくる。その日の予約は、かなり前からしていないと取れないらしい。

 食堂には、常連が集まって酒を飲んでいる。みんな幽霊が目当てだそうだ。廊下に出たぞ、という声がすると、どどどどっと走って行く。庭に出たぞというと・・・・

 毎年、こんなことやっているんかなぁ。出る方も出にくいやろうと思うのだが。
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夏の怪談6 「デパートの子供」

2013-08-06 20:00:00 | 日記

 これは、協力会社の人から聞いた話である。昔、K県のあるデパートが火災になった。昔のビルは防火体制もあまりなく、避難誘導も適切に行われなかったので、多くの犠牲者が出た。デパートに限らず、高層ビルの下の階で火災が起きれば、上の人の逃げ道はあまりない。じりじり焼け死ぬのはイヤなものだ。

 当然そのデパートは閉店となったが、ビル自体は残り改修され、名前も変わり営業を再開した。もう何十年も前の話であり、そのことを知っている人も多くないかもしれない。また、あえてそれを口に出すこともないだろう。

 ビルの機器メンテナンスで、行ったときのことである。客商売なので、昼間に作業をするわけにはいかない。少し大がかりな工事だと、閉店から明け方までが作業時間となる。事前に打ち合わせを行い、閉店時間をめがけて訪れたのである。

A氏「すいません、朝までの予定で入ります。宜しくお願いします」
警備「あ~、はいはい注意して作業してね」
A氏「はぃ、大丈夫です。開店時間前にはかたづけますから」
警備「それとね、夜中に声がしたくらいでは呼ばないでね」
A氏「えっ、どういうことですか?」
警備「まぁ、その、あれだ。火災とかそういう緊急事態以外は、大丈夫だから」

 よく分からなかったが、仕事にかかることにした。


A氏「何か、良くわからないけど、声がするらしい。その程度では、驚くなと」
B氏「なんすか?」


 深夜、2時を過ぎたあたりだった。仕事も順調に進んでいる。

 パタパタパタ・・・・・


B氏「なんか、います? ネズミとか」
A氏「さぁな、いるかもしれんな」


 パタパタパタ・・・・ 子供が走るような音がする。



B氏「なんか、いるっす」
A氏「仕事、続けろ。開店までに終わらすぞ」
B「でも、いるっす」
A氏「気にするなと、言われただろ」




 ケタケタケタ・・・・ 子供のような声で、笑い声が聞こえる。





A氏「お疲れ様でした、無事終わりました」
警備「あ~、ご苦労さん」


 空耳かもしれないが、確かに二人とも、子供の笑い声を聞いたといった。決して、一人では、深夜に作業に行ってはいけない。


 こういった、ビル関係の怪談は良くある話である。学生時代、M駅前のスーパーでバイトをしていた時の話である。8階建てのそのビルは、だいぶ古い作りのようだった。ビルの1階のひさし部分が、少しへこんでいた。

H松「知ってるか、あそこはな屋上から投身自殺して、人がぶつかった跡なんや」
N村「まじかぁ、まぁ言われてみればそういう風にも見えるわな」

H松「それに、最上階の更衣室に大きな鏡があるやろう。夜中になると、あの鏡の中に女の人の姿が現れるんや」
N村「鏡、どかせばいいのに」
H松「片付けようとしたら、事故が起こったりするんで、そのままという話や」

 年末商戦で、バイトのくせに帰りが深夜になった。当然更衣室で着替えて帰るのだが、薄暗い更衣室に、その大きな鏡はあった。あまり見たくなかったが、大きすぎて目に入ってしまった。そこには女の人ではなく、ちょっと疲れた自分がいた。

 ちゃんちゃん。

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夏の怪談5 「鵜戸神宮の女」

2013-08-05 20:00:00 | 日記
 ある人から聞いた話である。鵜戸神宮ではないのだが、その近くであった出来事だそうだ。

 その時は九州に大型台風が上陸し、広範囲に被害が出た。宮崎方面も台風の進路にあたり、あちこちで川が増水したり、電線が切れたり、看板が飛んだり、人が飛んだり(かどうか分からんが)したらしい。あなどれんな、宮崎県。

 鵜戸神宮の近くといっても、ちょっとした山の中腹にある施設の修理に行ったときの話である。

 台風一過であったが、ちょっとどんよりとした天気であった。車で山を登り、ある施設に入った。一人は建物の中に入り、一人は外周を点検していた。建物にはエアコンがあるのだが、あまりの強風で室外機の中に葉っぱやら、砂やらが入り込み、少しファンが回りづらそうだったので、カバーを外し清掃していた。

 そしたら、女の人の声がするのである。

おんな「すいません、この道の先行けますか?」
社員A「えっと、福岡から来ていて、この先には行ったことがないので、すいませんが分かりません」
おんな「そうですか・・」

 なんか、申し訳ない気になったが、仕事で来ているので、これ以上つきあってはいられない。女の人は、一人で山道を歩いて行った。

社員B「あれ、今声がしてなかった?」
社員A「いや、女の人が一人で歩いてきてね」
社員B「ちゅうか、こんなとこ車でしかこないでしょう。下の道からだと、たいがいありますよ」
社員A「あ~、そうだけど歩いていたし」
社員B「変でしょ、どこ行ったの?」
社員A「ん~、この先に行くって」

 点検と修理を終わって帰ろうとしたが、さっきの人が気になって、少し山道を歩いて見に行くことにした。

 未舗装の山道は、台風の後でぬかるんでいた。少し上ると、その道は行き止まりになっていたが、誰もいなかった。

社員A「あれ~、誰もいないし」
社員B「ここで行き止まりだね」

 ふと見ると、その道の脇に小さな石があった。近づいてみると墓石のようだった。

 彼は、その日たしかに女の人を見て、話をしたと言った。同行者は、その姿を見ていない。





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夏の怪談4 「猫峠の不思議」

2013-08-04 20:00:00 | 日記
 取引先のN社の人から聞いた話である。

 福岡で怪しいところといえば、犬鳴周辺である。いろいろな都市伝説があり、霊が集まるところとも言われている。福岡から直方へ向かうルートであり、今は新犬鳴トンネルで一気に直方へ抜けることができる。旧道入り口にはゲートがあり、また旧道にある古いトンネルも閉鎖され、通行が出来ないようになっている。無理矢理入ってはいけないのである。

 今回は、犬鳴の話ではないが、近くに猫峠というのがある。その日、N社のF原と、社員Bは二人で猫峠方面に向かった。猫峠が目的ではなく、その先の宮若へ向かう途中だったという。何故山越えのルートを選んだのかは聞かなかった。ちなみに、F原は日田出身で武闘派としても知られており、学生時代から空手をやっていたと言っていた。敵に回すとイヤだが、身内だとけっこう面白い話も聞くことができる。

F原「ある日、猫峠を通ったときの話なんだけどね」
N村「そりゃ、変なところ通って行きましたね」
F原「まぁ、通行量も少ないんだけど、山道に入って近道しようとしたんだよ」
N村「普通、山には入りませんな」
F原「あの辺は、少し土地勘があるからな」


 メイン道路から外れて、未舗装の山道に入った。この道は一本道なので道に迷うことはない。だいたい出る所も分かっている。天気も良い昼間なので、遭難することもないだろう。しばらく山道を走っていたら、社があった。その時、社員Bが言うのである。

社B「あれ、誰かいる」
F原「あっ、ほんとだ地元の子供じゃないの」

 そこには、緑の服を着て、半ズボン姿の小学生くらいの子供がいた。

社B「今日は、学校休みなのかね~」
F原「そういえば、平日の昼だよね」

 たわいのない話をしながら、山道を抜けた。



 後日、何か引っかかるものがあって、航空地図を見た。N社は、仕事柄全九州の航空写真を持っている。



F原「おぃ、この前行った猫峠の航空写真がこれだ」
社B「この道ですよ、通ったのは」

 航空写真には、確かに山道が写っていた。

F原「社があったろう」
社B「あ~、子供がいたところでしょう」
F原「見ろ、社が写っていない」




 どうしても気になって、次に宮若方面に行くときも、同じコースを通ることにした。

F原「この道だよな」
社B「間違いないですよ」

 しばらく走っていたら、出口に出た。

F原「社あったか?」
社B「いゃ、気がつきませんでしたね。見落としているんですよ」
F原「戻るぞ」

 山道に入ったところに出た。

F原「おぃ、この前見た社はどこだ」
社B「無かった・・・」

 さらにゆっくり、注意深く走った。

F原「たしか、このカーブあたりだったはず。降りて調べよう」
社B「ですね」

 歩き回っていたら、古い墓石を見つけた。それは道ばたにひっそりとあった。

F原「ここって、あの子供が立っていた場所じゃないか」
社B「・・・です」

 それ以来、この道は通っていないそうだ。


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夏の怪談3 「小笠原の怪」

2013-08-03 20:00:00 | 日記
 これは事実に基づく話である。信じるも信じないも、あなた次第である。

 小笠原に初めて行ったのは、もう20年以上前のことである。小笠原に飛行場はない。竹芝桟橋から「おがさわら丸」で丸一日かけて行ったのである。GWの小笠原丸は、難民船状態である。二等船室は、人一人が横になるスペースも貰えない。床に毛布が敷いてあって、自分の番号の所に陣取るのである。横になると、隣の人と肩が触れる。足を伸ばすスペースもない。知らない人の足と足を交互に入れるように横になる。つまり、自分の膝あたりまで、人の足がくるのである。まさに難民船と呼ぶにふさわしい船旅だった。しかし決して安いわけでは無かった。

 最初に行ったとき、ある浜に泳ぎに行った。仮にA浜と呼ぶ。遠浅になっており、水は透き通り家族連れも沢山いた。沖に行くと急激に深くなっている所があるらしい。つりをする人も多いと聞いた。小笠原は1月1日が海開きである。つまり一年中泳げるのである。

 あまり報道されないが、小笠原では海難事故が多い。観光客が溺れて死ぬこともあると聞く。潮の流れが速いので、あっという間に沖に流される。流れに逆らって戻ろうとしても戻れない。そのうちに力尽きて沈んでしまうのである。そんな時の生き残る術は、黙って浮いていることだそうだ。地元の人に聞いたが、半日浮いていられれば元のところに戻ってくるらしい。その人も一度流されたが、半日後に戻されて助かったと言っていた。パニックになると助からない。そのほか、観光客がシュノーケル中に溺れて死んだという話も聞いた。

 第一回目の小笠原では、別に何もなかった。綺麗な海を堪能して帰ったのである。

 それから5年くらいたって、再度小笠原を訪ねた。その時は9月くらいだったので、観光シーズンは過ぎており、比較的ゆったりと滞在できた。レンタバイクを借りて、島中を走り回っていた。

 ある日、以前に行ったA浜にもう一度行ってみた。あれだけいた人が誰もいなかった。バイクを駐めて、一人で海に入っていった。前の通り遠浅だったので、ずんずん沖に向かって歩いていった。いつまで行っても、海面は腰くらいまでだった。

 あれ、海が濁っている。海砂が舞い上がっているのかな?

 水中マスクをつけて、海中を覗き込んだ。魚がいないし、透明度も悪い。前回と大違いだ。

 ふと、いやな気分になった。何故だが分からない。

 これ以上、沖に行くなと言う声が聞こえたような気がした。



 急に悪寒が走った。風邪か?

 陸に向かって、引き返し始めた。何故か、どんどんいやな気が大きくなってくる。怖くなった。気がついたら、陸に向かって走っていた。陸に飛び上がり、バイクにまたがって宿に向かった。

やど「おかえり~、どこに行ってたの?」
N村「A浜ですけど、すぐに帰ってきちゃいました」
やど「えっ、A浜行ったの!大丈夫だった?」
N村「いゃ、なんかちょっと変だったんで」
やど「あ~、そうなの、A浜行ったの~」

 めちゃめちゃ気になったので理由を聞いてみた。

やど「去年ね、あそこで若い女の人が溺れて亡くなったんだよ。沖の方に行くとね、海中に釣り糸とか残っていて、絡まっちゃったりするらしいんだよね。泳ぎの出来る人が沖に行っちゃうから、溺れるんだよね」
N村「えぇ~」
やど「で、それから出て困っちゃってね。もぅ、みんな見るんだよ」
N村「まじっすか」
やど「それで、内地からお坊さんを呼んで、お祓いしてもらったんだよ」
N村「まじっすか」
やど「で、どうにか落ち着いたんだけど。そうか~、A浜行ったんだ」

 自分は霊感があるわけではない。どちらかと言うと、鈍感な方だと思うのだが、その日は「沖に行ってはいけない」と強く感じた。不思議な体験だった。


 

 
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夏の怪談2 「金縛り」

2013-08-02 20:00:00 | 日記
 自分が体験したホンとの話である。信じるも信じないも、あなた次第である。


 金縛りは、だれでも一度は経験したことがあるだろう。脳が半分起きている状態だけど、体がうまく反応できないので「金縛り」と勘違いするという説もある。単に夢を見ていただけ、という人もいる。霊が取り憑いていたと言う人もいる。実際はどうだか分からないが。


 その家に引っ越したのは高校生の時だった。千葉市の郊外にあるその団地は、山を切り開いて造成した巨大団地である。団地といっても、一軒家が多いのであるが。かつては千葉駅まで出るのに、バスで一時間以上かかるので「陸の孤島」と呼ばれていた。唯一の公共交通機関である、○○バスがストをすると、どこにもいけなくなるという大惨事になった。

 住んでいたのは、団地の一角に立っている戸建ての新築住宅だった。すぐ裏は造成されることもなく、何年もそのままになっていた。引っ越した当時は、リスやヘビやカエルや、正体不明の四つ足動物がいたりした。(イタチっぽかったが、敏しょうな動きのため、何者か確認できなかった)また、野犬も闊歩していたような時代である。


 何事も無く、1年ほど過ぎたある日の深夜である。自分の部屋は二階にあった。


 深夜2時に目が覚めた。いゃ、確かに覚めたと思ったのである。


 階段を誰かが上ってきた。あれ、こんな時間に親が何の用事だろう?



 ドアの外で動きが止まった。何者かがいる気配を感じる。びりびり感じるのである。


 あれ、おかしい!!と思った瞬間、何かが部屋に入ってきた。ドアは開いていない。





 背中に爪を立てられた。なにかの動物の気配を感じる。




 体が動かない。



 意識はある。絶対に起きているという感覚はある。背中が痛いという感覚もある。



 ほんの数秒だったかもしれないが、数分に感じた。ある瞬間、ふっと気配が消えた。

 飛び起きて明かりをつけたが、何も無かった。誰もいなかった。


これが金縛りかぁ、初体験じゃ。

 それから一週間ほどは、深夜にふと目が覚めた。時計を見ると、決まって深夜の2時ちょうどだった。


 新興団地もだんだんと人が増え、開発されていった。それにつれて野生動物も姿を消してしまった。あれは何者だったか、今もわからない。あれ程怖い思いをしたのは、その一回限りだった。
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