讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

夏の怪談10 「臭い」

2013-08-10 20:00:00 | 日記
 大学のゼミは、自然科学系を取っていた。教授は世界でも有数の○○の専門家で、後に渡米してしまうのである。何が大事かというと、そりゃ日々の研究も大切なのだが、特に大事なのは、夏の山合宿と冬のスキー合宿だった。(なんのこっちゃ) これに参加すれば、「U」確実だったという、古き良き時代である。特にスキーは強烈で、初心者おかまいなしで、山頂まで連れて行かれ滑らされた。おかけで、直滑降だけは負けないぜ! というスピードで降りてこられるようになった。テクニックは二の次である。気合いと根性の滑りをマスターした。当然止める術は教わっていなかったので、倒れて止まるという荒技に出た。スピードが出ているので、完全停止まで雪面を3~4回バウンドした。ヘルメットくれ~。

 恒例の合宿以外に、たまたま臨時の秋合宿があった。○○湖の湖畔にあるロッジを借りて、酒を持ち込み大いに盛り上がった。(当然全員20歳以上ね) 周りに誰もいなかったので、大声で歌ったりしていた。当時流行のクラシックギターに、フォークソングとか。・・でマックでバイトをしていたやつは、店での接客はこうやるんや、と言って実演してみせてくれたりした。ま、見てもどう講評すればいいのか分からなかったが、彼にとっては誇りみたいのがあるように感じた。

 深夜1時を回って、酒の飲めないN村とK藤は、となりの部屋で寝ることにした。シラフで、マックの芸につきあっているのは、ちょっと辛いしな。宴会は明け方まで続いていたようだ。朝になったら、そこここに死体のように人が寝ていた。恐ろしい光景だ。

 朝になって起きたら、変なことを言われた。夜中に誰か酔っ払って、そそうをしたか~。あっちの部屋がにおったぞと。N村とK藤が寝ていたが、二人ともそんなことはなかった。

 当時携帯電話なんて無かったので、アパートに帰ったら電話が鳴った。昨日の夜、祖母が亡くなったと。


 祖母は具合を悪くして、長年歩けなかった。風呂に入るのをいやがったので、なんというか臭いがあった。亡くなる前は病院にいたのだが、本人が嫌がってあまり綺麗にしていなかったそうだ。

 亡くなったのが、ちょうど夜中で、何かが臭った時間に一致していた。

 本当は、漏らしたんやろぅ、正直に言えやぁ。

 あ、絶対にそんなことはありませんから。
コメント
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