グレートノーザン鉄道

アメリカのグレートノーザン鉄道の実物(歴史、資料等)と鉄道模型(HO:レイアウト、車両)に関するプログです。

「Wood's Book」翻訳:第3章 カスケードを越えて (その4)

2005年07月21日 | Wood's Book翻訳
 線路は、スポーカン川のリヨンから140マイルを経てコロンビア川に到る。ブルーステムの最高地点(2320フィート)から線路はコロンビア川のビックベンドと名づけられた大屈曲部へと下っていった。そこは、理想的な麦の生産地であり、約7000平方マイルの広さであった。
 GNの1916年の時刻表によれば、ソープレークでは、旅客は「リューマチ治療や胃腸病への薬効」を享受できたとのことであり、湖の名前も「人間の内臓を浄化する効果」からつけられたものである。
 エフラタで大屈曲部を離れて、線路は西に向かい、馬蹄形のカーブでクレータークーリーの切り立った崖を下っていく。線路は更に下って、コロンビア川の東岸を北へ向う。コロンビアリバー駅からは、東北のモーゼズクーリーを経てマンスフィールドへの支線が伸びていた。トンネルをくぐって、本線はロックアイランドへと続く。駅のすぐ北の全長906フィート、水面からの高さ70フィートの鉄橋でコロンビア川の西岸に渡る。
 コロンビア川とウェナッチー川の合流点近くで、線路はウェナッチー、「世界一のりんごの町」に到着する。ここはまた、スポーカン支部とカスケード支部の境でもある。Dr. Jewettが、1873年に荷馬に乗せて最初のりんごの木をウェナッチー谷に持ち込んだ。そして、水路を掘って水を与えた。鉄道建設後は、入植者たちはウェナッチー川の水車で、りんごに水を与えた。1903年には、ウェナッチー川から水を引く高度の高い水路がペシャスティンからひかれた。
 ウェナッチー川に沿って、線路は西北に向きを変えカシミアに向かい、カスケードの東のスロープを登り始める。コロンビア川から西に約20マイルのところで、線路は、ウェナッチー渓谷の先端にあるレヴェンワースに到着する。線路は、ウェナッチー川に沿って北に曲がり、タムウォーター(「話す川」の意)キャニオンに向う。線路は、約10マイルの曲がりくねった路線で、切り立った、しかし木々がびっしりと生えた渓谷の壁を登っていく。チワウクムでタムウォーターキャニオンを抜け出し、線路は深い山あいを西に向かい、ネイソンクリークキャニオンのほとんど垂直な崖をベルンへと登り、サミットを越えてウェリントンへと向う。ウェリントンから線路は、タイリバーキャニオンの北側の壁に沿ってカスケードの西側のスロープを下っていく。路線は、エンブロ、マルティンズクリークトンネル、シーニックを経て、カスケード支部の西のターミナルであるスカイコミッシュに到る。スカイコミッシュでベックラー川とタイ川が合流し、スカイコミッシュ川の南の分流となる。線路は引き続き西に向かい、スカイコミッシュ川とミラー川を越え、スカイコミッシュ川の南北の分流の合流点にあるインデックスに到着する。インデックス山の山陰を抜け、ゴールドバーを経て、スルタンでスカイコミッシュ川に別れを告げ、モンロー、スノホミッシュに向う。そして、エヴァレットまでスノホミッシュ川に沿っていく。