ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

我路 円形校舎 (後編)

2016-06-19 17:14:53 | ホルマリン漬け北海道 トワイライトゾーン
大変お待たせいたしました。円形校舎探索、後編です。



廊下に残るコンクリート製の水飲み。

排水口には来訪者のタバコが山盛りに…(^_^;)。やはり結構な人の進入があるようですね。
やけに多かったですが、肝試しに来てココで一服したのか、オバケに怯えてお供え物のつもりで置いていったのか…。

そして…いよいよ教室へ。



見た事もない形の教室には、木製の棚と木の枠(机の前側?)がポツンと残るのみ。
それにしても、黒板はどこにあったのでしょう??出入り口の間にあったとしたら小さすぎて使い勝手が悪い。
側面の壁に横長の板が付いていた形跡がありますが、ここがメイン黒板であったとしても座席の配置が難しい。
考えれば考えるほどヘンな形ですね…。


残留物を探し求めるように、円形に並んだ教室を一つ一つ回ってゆく。
ガラスの無くなった窓から陽の光が差し込む光景が、何とも綺麗ですね。

螺旋階段を降り、2階へ。

螺旋の中心にはガランとした円柱状の空間があり、小窓から内部を覗く事が出来ました。
何があったのでしょうね??


とある教室の窓から1階の屋根部分に出る事が出来たので、kiichiさんに続いて外へ出てみます。
周辺の森はすっかり雪が溶けているのに、ひんやりした校舎の屋根部分にはシャーベット状の残雪が。
水に沈む草や木の枝が、何やら氷漬け標本のようで幻想的です(*^_^*)。

…春はまだこれからですね。


木製のドア枠や小棚など、3階と比べて備品が多く残る2階。
薄暗いのに加え、水浸しの1階が近い事もあってかひんやりとした空気が漂います。
苔むした壁や床が美しい。



階段を降り、水浸しの1階へ。

予想以上に浸水していますが、冒険大好きkiichiさん、果敢に挑みます(笑)。
奥へ行くごとに深くなっているようで、彼の立派な長靴でも少し進んだだけで限界(^_^;)。水深50センチ以上はありますね。
安っすい短めの長靴で来てしまった私はおとなしく見学…(笑)。
ぬかるんでいるので気を付けてくださいね。

実はこの水浸しの1階、円形校舎の内部で一番ともいえる幻想的な光景が見られると、廃墟マニアの間では有名なんです(*^_^*)。
勇気を振り絞って水たまりを進んだ者しか見られない神秘
kiichiさんから写真を頂いたので、特別に掲載させて頂きましょう!


(kiichiさん撮影)

教室一面に広がる水面に、朽ち果てた窓からの日差しが降り注ぐ…。
探索者が立てる静かな波が、水面に映る窓の姿をユラユラと揺らす。

目の前に広がる「静」の光景に「動」が加わる瞬間だ。
細かな波紋と同調して、自らの心臓の動きが早くなる。

次第に大きく聞こえるその音はまるで、眠りから覚めた廃墟の鼓動のようだ。


…なんて思っていたのかどうかは分からないけれど(笑)
kiichiさんが満足げな顔で引き返して来たので、そろそろ探索も終わりにしましょうか。



みんなの 声が 聞こえる…。



けれど、その声は もう 過去のもの。



あなたも もう 帰っちゃうの…?



小学校の面影がほとんど失われ、ただただ朽ち果てたコンクリートの空間が残る我路・沼東小学校。

開放的で明るい空気が故に恐怖感は特に感じられず、そこに心霊スポット特有の不気味な雰囲気はまったく無かった。


特徴的な円形の廃墟には幽霊ではなく、優麗な景色が待っていたのであった。


そして今日も、物好きな探索者たちの訪問を待ちつつ、静かに眠る。

「我路 円形校舎」探索、
完。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 我路 円形校舎 (前編) | トップ | 納車記念日 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (通りすがり)
2019-04-11 20:42:51
施設管理者に許可をしてますか?不法侵入でわないですか
返信する
Unknown (石川兼一)
2020-07-03 00:13:31
栄枯盛衰、 忍び難い哀れな姿かもしれませんが あの時代は良かったなあ!
返信する

コメントを投稿

ホルマリン漬け北海道 トワイライトゾーン」カテゴリの最新記事