ホルマリンのマンネリ感

札幌出身苫小牧在住、ホルマリンです。怪しいスポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、一人旅、昭和レトロなどなど…。

宗谷本線秘境駅紀行 その9

2016-02-06 17:40:43 | 北海道内の旅行・風景
2日目 午前7時40分。

北星駅周辺を観察。



駅からは1~2軒?の民家が見えます。人が出入りしているのも見えたので、今まで見てきた秘境駅と比べると寂しさはあまり無いですね(*^_^*)。
…しかし駅前通りから通じる踏切の先には何も見えず。これ以上見るものも無いので、戻りますか(笑)。

再び待合室の中へ。



もちろんこの駅にも駅ノートがあったので記入。しかし最近紛失してしまったのか、昨年末に置かれたばかりの新しいノート、よって書き込みが少なかったのが残念でした。
このノートも『正々堂々と秘境駅』の管理人さんが置いたものだと思われます。「糠南駅クリスマスパーティー」のついでに立ち寄ったのでしょうか?
ともかくありがたいです(*^_^*)。

稚内行き下り列車が到着。

やっぱり乗降客はゼロ。思えば、宗谷本線で列車を見送るのは初めてです(笑)。
年季の入った格子窓から見る1両編成の気動車。なかなか味わいがあります。
何十年も前から変わっていない光景なのでしょうね…。

残り30分ほどの待ち時間の中でノートの書き込みを読んでいると、待合室の外の方からガサゴソと音が。
「誰か雪かきでもしに来たのかな?」と窓の外を眺めていると、室内に動くモノが!!


!!!
これは…オコジョかな?

…どうやら地面の隙間から中に入ってきたようです!(*^_^*)
しかもあちこちに穴があいているので、ぐるぐる動き回りながら出たり入ったり。姿が見えなくなったと思ったら、待合室の周りからゴトゴト、ガサガサと音が聞こえます。

室内に居る僕に怯えつつも、床を走りまわったり除雪用具に上ったりと遊び放題。エサでも探しているんでしょうかね~?
そしてカメラを構えながら静かに観察していると、何と!こっちに近寄ってきた!!


こんにちは!♪
野生のオコジョなんてそう見られるものじゃありませんよ!本当にキレイな純白の冬毛ですね(*^_^*)
これは北星駅の思わぬ利用者です(笑)。


しばらくすると満足してしまったのか、床の穴から出て行ったきり姿を見せる事はありませんでした。
こっそりと外へ出てみると、待合室の周りには彼の足跡がたくさん。

…もうそろそろ列車が来るので、ホームに戻りますか。


厚い雪雲はいつのまにか消えており、ホームからは天塩山地でしょうか、遠くの山々をはっきりと見わたすことが出来ました。
そして耳を澄ますと、近くを流れる天塩川の力強い清流の音が聞こえてきます。


あぁ…。この駅は一生忘れない。

ピンと張り詰めた真冬の空気の中、ひとり身を置いていると心が洗われるようです。
道北地方の朝は本当に爽やかですね!


待合室から一筋にのびる可愛らしい足跡。彼も秘境駅での思わぬ出会いにビックリしてしまったのか、森の住処へと帰ってしまったようです。
この駅の魅力を知らなければ決して訪れなかった、素敵な出会いでした。

ちょうど向こう側から列車が。


北星駅の薄い板張りホームの上で、僕はひとり満足感で胸がいっぱいでした。
忘れかけられた小さな駅の存在に気付き、列車の外へと一歩踏み出した者だけが得られる幸せもある。
それを見つけるために、人々は秘境駅に降り立つ。

次回!道央圏へ。
この旅ラストの秘境駅を目指します!

続く。