語りかける花たち

角島 泉(かどしまいずみ) 花日記
 ~石川の四季、花の旅、花のアトリエ こすもす日々のこと


花嫁の化身のような

2013年06月02日 | 石川の四季
Sasayuri

白山麓の料亭で披露宴が行われた。

その会場装花をすませたあと

緑したたるお庭を散策していたら、

突然、一輪の笹百合(ササユリ)に遭遇した。

清楚で、つつましやかなその風情は、

先ほど新緑の下を歩いていた白無垢の花嫁そのものだった。



「花嫁」という日本語を考えてみた。

いにしえでは、祝言の会場を花で飾ったりすることはなかったようだ。

花嫁そのものが、花を象徴していたからかもしれない。

そして、花には神が宿る、という思想。

そう、いつも思う、花嫁はほんとに神々しく見えるのだ。




天から注かれる光も、

萌える緑も、

葉に落ちる露も、

すべてが今日咲いた花を祝福していた。



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