語りかける花たち

角島 泉(かどしまいずみ) 花日記
 ~石川の四季、花の旅、花のアトリエ こすもす日々のこと


風の中のコスモス 続編

2010年11月02日 | アトリエから
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庭にあふれ咲くコスモスの種を

金沢にある花のアトリエの前に蒔いたら、

今年は白いコスモスが咲いた。

去年はうすいピンクのコスモスだった。

毎年いろんな花色のコスモスが

ほんの少しだけ咲く、街の中の一角。

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アトリエの名前を、カタカナの「コスモス」ではなく、

ひら仮名で「こすもす」にしたのは、

この花の名に秘められた「宇宙」という意味を

ちょっとオブラートに包みたかったから。

漢字の「秋桜」もきれいだけど、

桜に媚びているようでもあるから、

「こすもす」にした。

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田舎の家に作ったアトリエで、約一年、花の仕事をし、

やがて金沢の街の真ん中に拠点を移した。

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不思議なご縁で、

私の「泉」という名前がついた古い薬局の家が

現在の 花のアトリエ こすもす。

いとこに作ってもらった鉄と木の釣り看板が目印だけど、

「看板建築」と呼ばれるその建物には、

今も「イヅミ薬局」と書かれている。

そして、もちろん、薬の代わりに

花を売っている。


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今でも年に一人くらいはなじみのお客さんが

薬を買いにくるが、

今年の初夏に間違えて薬を買いに来たご婦人は、

「それなら薬の代わりに花を買っていこう。」

と一輪の花を買って帰られた。


これがコスモスとの出会いから

現在までつながっている話のあらすじです。


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