
(「河北新報」平成22年11月3日(水)付け記事より引用)
宮城県の特別支援学級で指導してきた岩沼市の元教員芳賀雅尋さん(61)が、知的障害のある児童でも繰り上がりの足し算がスムーズにできる指導法を考案し、本にまとめた。縦書きの筆算の手順にひと工夫加える=計算例=のがポイントで、教育関係者や親から注目されている。
芳賀さんは月に1回、仙台市泉ケ丘小(泉区)の特別支援学級を訪れ、ボランティアで計算法を指導している。
5が二つで10になることを基本にする5―2進法を使い、6以上の数を5といくつと分けて考える。7+6のような繰り上がりの足し算は、(5+2)+(5+1)=(5+5)+(2+1)として計算する。
知的障害のある児童は一般的に、数の概念の発達が遅く、繰り上がりの暗算が苦手とされる。この計算法を覚えると、5+5までの足し算ができれば、繰り上がる1けた同士のほか、2けた同士の計算もできるようになるという。 同小では、1けたの計算しかできなかった児童が、半年後に3けたの足し算、引き算をすらすら解けるようになったケースもあった。
赤間知子教諭は「指を折って数えられるので、予想以上に計算ができている」と話す。児童の母親は「子どもにこんな力があったのだと驚いた。本人の自信につながっている」と喜ぶ
芳賀さんは大河原町大河原小、角田市横倉小などで特別支援教育に携わってきた。高学年の児童が繰り上がりでつまずき、1けたの計算を繰り返している姿を見て、「子どものプライドを傷つけかねない」と懸念。5―2進法を使った指導法を2004年に考案し、改良を重ねてきた。
この計算法を応用すると、繰り下がりのある引き算もできるようになるという。芳賀さんは「計算の意味を理解し、日常生活に困らない暮らしができる大人になってほしい」と願っている。
指導法は「特別支援 99までのたし算・ひき算」(太郎次郎社エディタス、2100円)にまとめられ、今年8月に出版された。連絡先は芳賀さん0223(22)4150。
宮城県の特別支援学級で指導してきた岩沼市の元教員芳賀雅尋さん(61)が、知的障害のある児童でも繰り上がりの足し算がスムーズにできる指導法を考案し、本にまとめた。縦書きの筆算の手順にひと工夫加える=計算例=のがポイントで、教育関係者や親から注目されている。
芳賀さんは月に1回、仙台市泉ケ丘小(泉区)の特別支援学級を訪れ、ボランティアで計算法を指導している。
5が二つで10になることを基本にする5―2進法を使い、6以上の数を5といくつと分けて考える。7+6のような繰り上がりの足し算は、(5+2)+(5+1)=(5+5)+(2+1)として計算する。
知的障害のある児童は一般的に、数の概念の発達が遅く、繰り上がりの暗算が苦手とされる。この計算法を覚えると、5+5までの足し算ができれば、繰り上がる1けた同士のほか、2けた同士の計算もできるようになるという。 同小では、1けたの計算しかできなかった児童が、半年後に3けたの足し算、引き算をすらすら解けるようになったケースもあった。
赤間知子教諭は「指を折って数えられるので、予想以上に計算ができている」と話す。児童の母親は「子どもにこんな力があったのだと驚いた。本人の自信につながっている」と喜ぶ
芳賀さんは大河原町大河原小、角田市横倉小などで特別支援教育に携わってきた。高学年の児童が繰り上がりでつまずき、1けたの計算を繰り返している姿を見て、「子どものプライドを傷つけかねない」と懸念。5―2進法を使った指導法を2004年に考案し、改良を重ねてきた。
この計算法を応用すると、繰り下がりのある引き算もできるようになるという。芳賀さんは「計算の意味を理解し、日常生活に困らない暮らしができる大人になってほしい」と願っている。
指導法は「特別支援 99までのたし算・ひき算」(太郎次郎社エディタス、2100円)にまとめられ、今年8月に出版された。連絡先は芳賀さん0223(22)4150。
