泉区生活支援ネットワーク

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入浴剤作りで再起

2011年08月13日 | 仙南・仙台周辺の情報
(「河北新報」平成23年8月9日(火)記事より引用)
溶けると「ありがとう」
~長野の施設、材料や道具支援~


 東日本大震災で被災した山元町の障害者支援事業所「工房地球村」が、長野の施設の支援を受けて新しい製品作りに乗り出した。特産のイチゴジャムといった加工品生産のめどが立たない中、発泡する入浴剤「バスボム」を新製品に選んだ。新たな収入源にしようと、製造に励んでいる。

 バスボム作りは、障害者事業所の経営コンサルタントらが集まり製品購入を通じて被災地の障害者を支援する「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトの一環。趣旨に賛同した障害者施設の「クロスロードあおき」(長野県青木村)が無償で材料や道具を提供し、地球村に製造委託する形を取っている。

 6月中旬には、クロスロードあおきの湯原正行所長(33)らが材料を持参して地球村を訪れ、作り方を指南した。

 商品の「ありがとうバスボム」はテニスボール大で、ピンクや水色など4種。発泡しながら溶けると「ありがとう」と書かれた紙が出てくる。震災後、被災地で作るために考案され、徐々に知名度も上がっている。

 「復興に協力してくれた人への感謝の気持ちを伝える商品。同じ施設同士だからできる支援で、復興のきっかけになればいい」と湯原所長は話す。

 バスボムはI個300円で大阪や東京などで販売し、うち約100円が施設に入る仕組み。県内では気仙沼市の「キングスーガーデン幸町ブランチ」も受託生産し、同ブランチと地球村は7月下旬時点でそれぞれ約200個を製造・納品した。

 精神障害者ら約40人が在籍する地球村では、建物の被害は少なかったものの、津波で職員―人が犠牲になり、利用者の半数近くが家を流され仮設住宅から通う。その中で利用者の渡辺正浩さん(37)=山元町=は「メッセージを見てもらえたら、うれしい」とバスボム作りに精を出す。

 収入源だった清掃事業は清掃先の施設の被災で失い、ジャムやピクルスといった地場野菜の加工品の製造再開の見通しも立たない。地球村職員の田口ひろみさん(47)は「どの施設も大変なはずなのに、応援はありかたい。バスボム作りを通して自信を取り戻した利用者もいる。新しい仕事に挑戦し、前に進んでいきたい」と話している。

(追記)
 同施設は,山元町社会福祉協議会で運営していましたが,震災のため社協職員が避難所等へ行かざるを得ない状況に。ボランティアのみなさんやJDF会員(全国の施設職員)が施設運営の支援に当たっています。
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