消えゆく霧のごとく(クンちゃん山荘ほっちゃれ日記)   ほっちゃれ、とは、ほっちゃれ!

きらきら輝く相模湾。はるか東には房総半島の黒い連なり。同じようでいて、毎日変わる景色。きょうも穏やかな日でありますよう。

うたてしやな!

2017年12月19日 20時22分02秒 | ミニ菜園、植物いろい...
 夏みかんの怪! ふざけたobaに会いました。


     

 きょう昼過ぎ、出先から帰ってきてうちの前に車を停めると、50ccの原付がうちの門の前に停まり、うちの庭、上の画像の夏みかんの木の下にうずくまる人影が見えました。
 で、こちら側から近づいて行くと、その人は向こう側、建物のほうを向いちゃいましたが、どうもobaaというよりobaに近い女の人でした。で、以後、おばんと表記。

 ク ン「おばん、どしたの? どっか痛いんけ?」
 
 おばん「いや、なに、みかんが落ちていたんでねえ、拾っといてあげんとね」と、こっちを振り向く。

 けさ、2本の夏みかんの木の下に穴を掘って堆肥を入れたときには落果はひとつもありませんでしたが、
 このおばん、葉付きの割合に色づいたみかんを両手に3個持っている。顔つきは、どっちかというと、昔も今もあまり感心しないタイプやね。

 ク ン「そら親切なこったあ。ここんちの人と知り合いなんけ?」

 おばん「んだ、前っからよ、懇意にしてんだわ」(おらは、おまいなんか知らんど! 初めてお会いするがや。)

 ク ン「そうなんだ、へえ。しかし、よくもまあ、このうちの人と付き合ってるね、あのいやったらしいオヤジさんと親しいんかい?」

 おばん「ん、まあ、そこそこね」(おらあ、おまいと付き合ってなんかいませんから!) 

 ク ン「ここのオヤジさんって、わけありなの知ってんでしょ? 顔見りゃわかるよね」と、ニヤニヤしてやったら、顔色が変わりました。

 あんたは誰だって言うから、「おらは買い物の配達を頼まれて来たんだ。オヤジさんらも、もうすぐ帰ってくるから部屋に上がって待ってたら」というようなことを言ったら、大急ぎで原付のエンジンを始動、ぴゅーとどっかへ消えて行きました。
 あのおばん、年寄りを装ってたけど、けっこう若いんかもね。夏みかん3個、まだ若くてとても食べられないやつも、しっかり持っていきましたよ。

 去年の今頃は、塀の外に夏みかんが6、7個落ちていて、1個だけ皮がむいてありました。取るだけ取ってから、こりゃまだ食えんわ、と捨てていったようでした。1個むいて食べられるなら、さらに取りなさい!
 まったく、こんな山の中でふざけたことを、と腹立たしい限りでしたが、今回のobaはいきさつから見て去年のやつとは別人のようです。

 それで、画像をよく見てください!
 ことしは、塀の外によじ登って夏みかんをもぎ取れないように、バラ線を置いといてやったんです。いやがらせに、ね。

 で、バラ線を取り付けながら、徒然草のみかんの話を思い出し、この出来事についての兼好法師の感想が、「うたてしやな」だったと思い、
調べてみたら、これが違うんですね。「少しことさめて」としか書いてない!(下記原文)  まあ、またあとで調べよう。

 徒然草・ 第十一段
 神無月(かみなづき)の頃、栗栖野(くるすの)といふ所を過ぎて、ある山里に尋ね入る事侍りしに、遙かなる苔の細道をふみわけて、心細く住みなしたる庵あり。木の葉に埋(うず)もるる筧(かけい)の雫ならでは、露おとなふものなし。閼伽棚(あかだな)に、菊・紅葉など折りちらしたる、さすがに住む人のあればなるべし。

 かくても在られけるよと、あはれに見る程に、かなたの庭に大きなる柑子(こうじ)の木の、枝もたわゝになりたるが、まはりを嚴しく圍ひたりしこそ、少しことさめて、この木なからましかばと覺えしか。

   

 部屋に戻ってみると、ニャが夜遊びが過ぎて、爆睡しておりました!
 おばんに気が付かなかったのかと聞いてみると、「寝てて、なんも知らんかったニャ」だと! このー!