ヨシオ、マット君にも見捨てられる

食後の団らんでマット君と小豆の話になってね。

豆ブームが到来している彼にすれば、豆をよく煮る母を持つ日本人のあたしは餡子の話をするにはうってつけなわけ。

でもアズキ・ビーンズ話に残念ながらダニーは加われないの。
なぜなら料理をしないし餡子に知識も興味もないから。

そのうち退屈してきたんじゃないの？
ちょいちょい会話に口を挟み始めたダニー。


ところでスズキビーンズってのは美味いのか？


マツダビーンズはどうだ？


ホンダビーンズは美味いって聞いたよ。



むかし、会社のおっさんの親父ギャグには礼儀として反応したけど自分の亭主発信のは心底スルーしたい派のあたし。

ましてや笑いのポイントに結構なズレがあるこちらの国のジョークは特につまんないのよ。

面白くないから笑わないのに英語を理解していないと解釈されしょぼいジョークを更に噛み砕いて説明を始められる時なんて相手が誰であれ、本当にどうしてくれようって思うわ。

ダニーの茶々入れに一切の反応を示さないあたしに習って同じ態度をとるマット君。

でもホンダビーンズの時に話をぶった切って言ったの。
顎でダニーを差しながら。


ねぇ、アレ何とかしてよ。
あなたたち同じアメリカ人でしょ？
あたしはどう対処していいか分からないからさ。

速攻で言われちゃったわ。

俺だって分かんないよ






今日の夕飯
・鮭のムニエルをサルサソースで
・グリルしたアスパラガス
・インゲンとじゃがいものマヨ粒マスタード和え
・パン